ワルシャワ・ショパン空港はワルシャワ市内の南に位置しており、公共交通期間での移動が楽な場所にあります。

 

今回は、ショパン空港とワルシャワ市内をタクシー、バス、鉄道でそれぞれ移動する方法についてまとめました。

 

①タクシー編

 

タクシーを使うメリット

例えば、バスや列車で行けない場所にあるアパートメントホテルを使う場合。

あるいは、宿泊地までバスやトラムを２回以上乗り継がないといけない場合。トラムやバスを１回乗り継ぐだけで到着できるならバスを使えばいいと思いますが、２回以上乗り継ぐ必要があるなら、いちいち荷物を持って乗り降りやバス停・電停の移動をするのは、長旅の後では大変です。こういう場合、財布に余裕があるならタクシーを使ってしまうのも手です。

 

ただ、どこの国でも同じだと思いますが、初めてやってきた国で空港から市内までタクシーを使うのは、白タクに乗って料金をふっかけられたり、わざと遠回りをして割高な料金を請求されたりする恐れがあるため、難易度が高い方法であるのは事実です。僕も、初めてポーランドに来た2010年の冬には、空港に到着してどこからともなく「タクシー？タクシー！？」と声をかけられたのは本当に怖かったです（苦笑）。

 

ただ、タクシーも乗り方をきちんと知っておけば、変なトラブルに巻き込まれる確率は極限まで下げられます。今回は僕がオススメする方法を紹介します。

 

空港からタクシーを使う時の注意点

・相手から声をかけてくる場合は相手にしない

旅行ガイドにも載っていることだと思いますが、これが何よりも大事。相手から声をかけてくる場合は基本的に99％以上の確率で「カモにしようとしている」と考えて良いので、無視しましょう。

・タクシー乗り場で待つ

ワルシャワ空港の場合、到着ロビーを出てすぐの所に、タクシーが待機する場所があります（TAXIという看板が立っています）。ここで順番を待ってタクシーに乗れば基本的に大丈夫だとは思いますが、それよりもリスクの低い方法があるので、ここではその方法も紹介しておきます。それは

・二階の出発ロビーまで行って、客を乗せてきたタクシーを捕まえる

というものです。

これも、ガイドブックなどに書かれていることだとは思いますが、「空港まで客を乗せてきたタクシーを拾う」のが、ぼったくりの危険が一番少ない方法です。なぜなら、空港までのお客さんは間違いなく正規料金を払っていますからね。

 

というわけで、この方法を使いたい場合、到着ロビーからエスカレーターを使って二階に上がりましょう。

こんな感じで、建物から一番近いレーンにタクシーが列を連ねているので、そこから乗れば普通は通常料金で、変なトラブルもなく移動できるはずです（僕は実際、アパートメントホテルに移動するときにここからタクシーを使いました）。

 

ちなみに、タクシーの乗り方や運賃の詳しい内容については、こちらの記事「ワルシャワではタクシーを使いこなして便利に移動しよう！」に書いてあるので、合わせてご覧下さい。

 

 

②鉄道編

 

鉄道を使うメリット

個人的に、電車は次善策だと思っていて、休暇での旅行など、一般的な場合はバスの利用をお勧めします。

ただ、電車を使う利点を挙げるとすれば、

・利用客は比較的少なく、スペースも広いので大きい荷物を持っている場合は楽（バスは客も多く狭いです）

・ワルシャワ中央駅から長距離列車に乗って、その日のうちにすぐ別の街に移動する時は電車が楽

という二点があります。

 

例えば、ワーホリや留学でやってきて大きなスーツケースがある、とか、ワルシャワ中央駅から列車で別の街（例えばウッチ、トルン、グダンスク、ポズナン等）に移動する場合は、バスを使うよりも負担が少ないです。（初めて来る場合は、タクシーはぼったくりもありそうで不安ですよね…）

 

ただ、電車を使う場合、注意点が1つあります。それは

ワルシャワ中央駅に行く列車と行かない列車がある

ということです。

 

あまり知られていないことなんですが、ワルシャワには大別して二種類の鉄道が走っています。

1つは、主に長距離列車が走る幹線で、これはワルシャワ中央駅に発着します。

そしてもう1つ、そのすぐ隣を走っている郊外・近郊路線が、実はあるのです。この列車は長距離幹線とは違い、ワルシャワのシルドミシチェ（śródmieście）駅に発着します。

といっても、この中央駅とシルドミシチェ駅は、東京で言うと「山手線の渋谷駅」と「埼京線（湘南新宿ライン）の渋谷駅」のような関係で、「別の路線でホームがズレている」ような関係にあるので、シルドミシチェ駅に到着しても、そのまま中央駅に移動できます。

 

位置関係を示すとこんな感じ。

赤で囲ったのが中央駅で、赤線がいわゆる幹線。

青で囲ったのがシルドミシチェ駅で、青線が郊外・近郊路線。

Centrumもすぐそこですし、どちらの列車に乗ってもワルシャワの中心には着きます。

 

空港から電車に乗るには

空港に着いて到着ロビーに来たら、そのまま右方向に進んできましょう。

すると、こんな感じ↓

の場所に出るので（ここは地上一階）、このエスカレーターを下って地下一階に行きます。すると、空港駅に到着します。

 

チケットは、バスを利用する場合と同じチケットを買えば大丈夫です。

↑こういう券売機が駅のホームの手前にあるので、ここで4.4ズロチのチケットを購入しましょう。

 

ここから先に進むと、

空港駅に着きます（地下一階）。

列車にのったら、ここでも必ず切符を機械に通して打刻しておきましょう。

 

さて、問題はここからです。

列車は日中、15分おきに運行しているのですが、中央駅行きとシルドミシチェ駅行きが交互に出発しています。僕が乗ったときの時刻では、日中毎時05分、35分がシルドミシチェ駅行きで、20分、50分が中央駅行きでした（2016年7月末現在）。

 

僕はシルドミシチェ駅行きの列車に乗りましたが、これで20分ほどすれば駅に着きます。

到着したら、列車の進行方向と逆側に進んで階段を上れば、中央駅側に到着します。

↑中央駅は道路を挟んで向かい側です。たぶん、地下通路でも繋がっていると思うんですが、行き方は確認できていません。

 

逆に、シルドミシチェ駅に着いて進行方向に進めばCentrum、旧市街側に出ます。

慣れない場合は、中央駅(Warszawa Centralna）行きの列車に乗りましょう（厳密に言うと、中央駅を経由して更に遠くに行く列車です）

 

③バス編

 

バスを使うメリット

ここまで引っ張っておいてあれですが、僕が一番オススメするのが、バスでの移動です。というのも

①運賃が安い（といっても電車も同じ）
②中心までさほど時間がかからない（25分程度）

という理由があるからです。

電車もこれらの条件は満たしているのですが、ホテルの位置によっては、中央駅でバスに乗り換えないといけなかったりするので、次善策だと思います。（しかもややこしいことに、列車の種類にも幾つかあるのです。※これについては、電車編の記事で詳述します）

 

さて、それではここで、バスを使って市の中心まで移動する方法を説明します。

 

どのバスに乗るか

空港から市内までは、いくつかの路線が運行しているのですが、初めてワルシャワに来る場合、基本的に利用するのは175番のバスだと覚えておいて下さい。このバスが、ワルシャワ中央駅や科学文化宮殿、そして旧市街まで運行しています。

 

まず、空港に到着して手荷物を受け取ったら、そのまま地上階を移動します。↓のような看板を見て、バスのアイコンがある方面に向かいます。

建物の外に出ると、すぐ前にタクシーが止まる場所があるのですが、バス停は更にその奥（建物の外側）にあります。ここを移動する時は、間違っても相手から声をかけてくるタクシードライバーは相手にしないようにして下さい。白タクの可能性が高いですし、かなりの確率でぼったくられます。

これがバス停の目印です。「175」と書いてあるので、このバスに乗ります。時刻表もありますが、日中は20分間隔、朝夕はもう少し間隔が狭まります。

 

チケットを買おう

問題はチケットの購入です。ワルシャワのztm（バスやトラムを運行する会社）のチケットには幾つか種類があるのですが、初めて空港を利用される方は、4.4ズロチのチケットを購入して下さい。これは「切符を打刻した時間から75分間有効」のチケットで、このチケットで基本的にワルシャワ市内に取った宿に移動できます（75分以内なら何度でもバスやトラムに乗れます）。

実は、チケットにはこれとは別に3.4ズロチのものもあるのですが、これは「打刻から20分有効」の短距離用チケット。これで中央駅まで移動できなくもありませんが、通常は中央駅までも25分くらいかかるので、このチケットは買わないようにしたほうが無難です。

チケット売り場は空港のバス停に併設されていますが、

こんな風な自動券売機です。もちろん英語表示にできますので、切符の購入時は英語にしましょう。

問題は小銭・小額紙幣が必要ということ。日本の空港でズロチに両替した場合やワルシャワ空港でズロチに両替した場合でも、500、100、50ズロチ札だけにしか両替されないと、この券売機で使えない恐れもあるので、できれば20ズロチ札か10ズロチ札をもらうようにして下さい。

 

それが難しい場合は、クレジットカードを使いましょう。券売機に挿入口があるので、そこでクレジットカードを使えます。

 

切符が買えてバスが来れば、乗車です。

 

切符の打刻をしよう

ここでとても注意して頂きたいのは、「切符を買っただけは意味がない」ということです。

バスに入ると、出入り口周辺に打刻器が付いているので、そこの切符を通します（表面を上向きで）。これによって、切符の裏面に打刻時間が印字され、この時間から75分間有効になります。バスに乗ったらまず、切符の打刻をしましょう。

 

ワルシャワのバスやトラムは、あまり大声では言えませんが無賃乗車をすることもできます。

というのは、切符を確認する車掌さんのような職員が抜き打ちで乗車して、その時に切符を見せることで「切符の確認」がされるからです。つまり、その職員が居合わせない限り、切符に打刻をしていなくても、また最悪切符を持っていなくても、乗車して下車することができてしまうのです。

 

ただ、もちろん無賃乗車になった時は厳しいです。詳しくは覚えていませんが、確か日本円で10000円程の罰金を運行会社の担当窓口まで払いに行かなければなりません。ポーランドで10000円といえば320ズロチ前後でしょうか、無賃乗車してこんなところで大金を失うのは本末転倒ですから、4.4ズロチ（約120円）ぐらいケチらずに、必ず購入して打刻をした上で、バスで移動して下さい。

 

これで、ワルシャワ市内に向かった後、必要に応じて別のバスやトラムに乗り換えてホテルや目的地を目指しましょう。

初めてワルシャワで宿泊をするなら、バスで一本でいける中央駅付近から旧市街までのエリアで宿を押さえることをオススメします。

 

オンラインでバス・鉄道のチケットを買うなら

 

実は、バスと鉄道のチケットは、スマホアプリでも完全キャッシュレス、チケットレスで購入することもできます。

 

初めてポーランドに来る方には少し難しい方法かもしれませんが、長期滞在などでお越しの場合は、この方法を知っていても損はありません。

 

詳しくはこちらで。

 

 

まとめ

 

いかがでしたでしょうか？実は、僕が初めてポーランドに来た2010年には、空港アクセス列車は作られていませんでした。そして先日初めて乗ったのですが、人も少ないし空港の駅は暗いし、夜に空港に到着する場合は使わないほうが無難かもしれません。ただ、旅に慣れている場合や別の街に列車で移動する場合等、状況によっては電車のほうが便利な場合もあります。空港からはバス、空港までは電車、と使い分けてみるのも良いかもしれませんね。