2年半ぶりの海外渡航(タイ)で考えたことを一通りまとめてみる
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2022年の末から2023年頭にかけて、久しぶりの海外旅行でタイに行き、バンコクで年越しをしてきました。

ポーランド・ハンガリーに住んでいたときに海外で年越しをしたことはあります(2012年末、2016年末、2018年末、2019年末の計4回)が、今回は日本に居ながら、「海外で年越ししよう!」というイベントをほぼ毎年されている知り合いに便乗して、初タイ訪問も兼ねて年越しをしてきました。

僕がハンガリーから帰国したのが2020年の5月末で、それから2年半以上、海外に再度出るまでに時間がかかってしまったのですが、今回の約1週間の滞在で感じたこと、考えたことを以下、ざっと書いていきます。

目次

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①海外志向の人は前向き指向、これからの話をする

今回バンコクで年越しをした人は、属性も年齢も居住地もバラバラ(ほとんど日本ですが、一部東南アジアの他の国やタイ国内在住)で、共通点は「海外が好き」くらいじゃなかったかと思います(他にも、個々人どうしだと共通点はあったのかも)。

これだけ、所属している業界もしている仕事も普段考えていることも違うと、一体どこに接点・共通点があるのかと思ってしまいますが、「安く旅行ができるわけでもない年末年始にわざわざ海外に出て一箇所に集まる」ということをやってのける人達、ということがあるのか、頭の温度感は高く、「これから何をしていこう」「これからどこで生きていこう」という話を主にするのが、とても心地良かったですね。

している仕事によっては、「タイだとこういうことができないか」ということを考えている方もいて、(自分はそういうのはないのですが)普段そういう感覚の人と接することがほぼないために、気軽に「異世界と握手」をして、自分の知らない世界を知る(垣間見る)ことができたのが何よりも勉強になりました。

いや、厳密に言うと、かつて海外で4年ほど住んでいたときは、そういう世界に接することがごく日常的にあったのですが、日本に戻ってから、ほぼ仕事関係の同じ業界の人としか接することがなくなってしまって、僕自身がそういう感覚を忘れてしまっていたのかもしれません。なので、今回の渡航で感じたのは、もしかすると「どこか懐かしい感覚」だったのかもしれません。

自分の体質的に、今回の年越しのような環境をほぼ毎日続けてしまうと暑苦しくて疲れてしまうのですが(苦笑)、たまに気分転換として、こういう環境に身を置いて、普段とは違う世界の人達と接することは大切だし、これからも人生に取り入れていく必要があるな、と思いました(一昔前に、LCCを使った週末弾丸東南アジア旅行、みたいなのが流行ったと思いますが、そういうものの価値ってここにあるのか、ということが分かりました)。

②東南アジアは近い。なぜ自分はヨーロッパにこだわっていたのか

日本からタイまでは、直行便を使えばだいたい往路が6時間、復路が5時間(日本の出発空港によって1~2時間ほど差あり)。

僕は、スターアライアンスゴールドのステータスを利用して飛行機を利用したかったので、アシアナ航空を使って仁川空港で乗り継ぐ、というルートで向かいました(関空だと、フライトの本数も限られているので、一番利便性の高いのがこの経路だったのもあります)が、タイ航空やエアアジアXの直行便を使えば、だいたい6時間で関空とバンコクを移動できるようです。

そして、日本とタイは時差が2時間。この程度の時差であれば、タイに居ながら日本と仕事をしても特段、時差の影響は受けません。

かたや、自分がかつて住んでいたヨーロッパは、日本との時差が7~8時間。フライトは、直行便がなかったためどこかで乗り継ぐ必要があるのですが、ロシア上空を飛べた時代でも、乗継含めてフライト時間が12~15時間程度。

今はロシア上空を飛べないので、日本からフランクフルトやヘルシンキなどのハブ空港に飛ぶだけで14時間ほどかかってしまうようなのですが、僕が住んでいた当時でも、

・仕事の納期は実質1日短い

・帰国する場合、移動時間も長いし時差ボケもあるので、実際には2~3日は潰れる

ということを考える必要があり、今思えばなんでこんなに不便なことが多いのに、そこまでヨーロッパにこだわっていたんだろう、と我ながら思う始末です(笑)。

見方を変えると、今はヨーロッパに気軽に行けない時代なので、相対的に東南アジアが近く、バリューが高いエリアになると言えそうです(僕がヨーロッパに行く前からこれは変わっていないので、既に東南アジアに陣地を取っている人にとっては、何を今更、という話なのでしょうが)。

僕は、もう海外で暮らすことはない(日本を拠点にして、たまに海外に行くスタイルで生きていくことがほぼ固まった)と思っていますが、もし今から初めて海外生活をするのであれば、ヨーロッパではなく東南アジア(恐らくタイ)に行くんじゃないだろうか、と思います(日本食の充実度なども評価に含みます)。

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③わざわざ年末年始の渡航しなくてもいいかな

これまでの人生で、年末年始や大型連休に合わせて、日本から海外に行く、あるいは海外から日本に帰国する、ということは一度もやっていませんでした。理由は「航空券が高い」という単純なものでしたが、今回初めて、このような「大衆がすること」をやってみて、「わざわざ年末年始にこんなことしなくていいな」と思いました。

理由としては、当然ながら航空券が高い、というのもありますが、これに加えて「人が一気に移動して混雑する」というのも大きかったですね。僕はあまりカレンダー関係なく仕事をしている身なので、海外に行くのであれば、(これまでどおり)閑散期を狙うのがいいだろうと思いました。

とは言いつつ、問題は、自分のように「カレンダーと関係のない人生を歩んでいる」人が多い、というわけではない点で、今回参加した年越し海外のイベントも、参加者が休みを取りやすいのが年末年始、というのが前提としてあるのだと思います。そういう人と接点を作るとなると、こっちが他の人に合わせる必要があるので、何を取捨選択するかは一筋縄ではいかない話ですね。

④日本人の勝ち筋は「外貨を稼ぐ」ことに絞られていく

この考えは今に始まったことではないのですが、僕自身は、自分の人生の勝ち筋はとにもかくにも「外貨を稼ぐ」ことにあると考えて、今まで突っ走ってきました。

この理由は、単純に自分が「日本の体質」に合わないということだったのですが、要は「狭い日本で、忖度と年功序列で本質的なバリューを生み出せないJTCからお金を稼いでも、狭い系の中でお金をグルグル回しているだけで意味がない(自分はそういうことに関わりたくない)」ということを10年ほど前から考えていました。

そうすると、結局は「何らかの形で外貨を稼ぐ」ことが、「系の外からお金を引っ張ってくる」ことになるほぼ唯一の解になるわけで、僕はそれを実践するために、英語から日本語への翻訳の仕事を主に請けることに、自分のこれまでのキャリアを振り切ってきたわけです(この方向の翻訳だと、お金を払ってくださるクライアントは海外の企業になるので、直接的か間接的かを問わず、外貨を日本に引っ張ってくることに自分が関わっていることになります)。

そして、今回久しぶりに海外に出ると、「何かここでお金を稼ぐヒントはないか」ということを考えるわけです(上にも書きましたが、そういうことに真っ先に思考回路が回る方もおられました)。

僕は、ビジネスモデルを考えてそれを回す(海外で何か事業を作って、現地の人にお金を払ってもらう)ことを考えるのはどうも苦手なので、恐らく今後も取り組むことはないでしょうが、「視野を広く取って、海外に出て、ここに落ちているお金をどうやって日本に引っ張ってくるか」を考えることは、どのような仕事に携わっていようと、日本人1人1人が考えないといけないことではないかと思いました。

(僕の場合、実際にする可能性はほぼないですが、海外に出て実際にその国や街を見てみて、どんなことができるかを考えるトレーニングをする、という意味でも、海外に行く必要性は十分にありそうだと思いました)。

狭い日本の中でパイの奪い合いに関与するのではなく、「自分の勝ち筋」を考えて、他の多くの人とは違う(ズレた)場所で戦うことが、国家レベルでは沈んでいくことを避けられない日本人の、個々のサバイバル方法として現実的になっていくのではないかと思います。

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⑤お金がかかっても直行便を使ったほうがいい(時間が大切)

今回、僕が利用したのは仁川乗継のアシアナ航空。

乗継時間を含めて、往路は13時間ほど、復路は10時間ほどかかったはずです(往路はバンコク行きの飛行機が遅れたので、実際は14時間ほどかかっているかも)。

実は、航空券を調べているときに、直行便のタイ航空も調べていたのですが、乗継の1.25倍くらい高く、値段が値段なので購入を見送ったんですよね。

これには、スターアライアンスゴールドのラウンジを乗継地の仁川で体験したかった、というのもあったのですが、実際に仁川乗継を利用してみると、往路はバンコク到着が0時を回ってヘトヘト、復路も、バンコクから仁川へのフライトが深夜(夜行)で、仁川で更に乗り換えて日本まで…ということをしないといけず、思った以上に体力も気力も使ってしまいました。

スターアライアンスゴールドなので優先搭乗や預け荷物の優先受け取りは使え、空港ラウンジもビジネスラウンジを使えたので、それらは便利だと感じましたが、それ以上に、移動に時間がかかることと乗継地での保安検査の手間、ラウンジを使えても仮眠できるかどうかが分からない(仮眠ブースが使えるかどうかが不明)、といった不透明さは、思った以上に心身への負担になっていました(ラウンジは、乗継時間が長いと正直することがない)。

まさか、ここまで疲れるとは思っていなかったのと、旅行前後のスケジュールも考えると、直行便を使ったら、実質1日長く、仕事などに使える時間が増えたわけなので、少々値段が高くなっても、自分の時給(日給)を考えると、直行便を利用したほうが普段のパフォーマンスを発揮しやすいのでは、と思いました(経由便を使って、長時間の移動や時差ボケを数日引きずると考えると、実際には2日以上稼働率が変わってくるはずです)。

直行便がない区間であれば仕方ないのですが、直行便がある場合は、少し高く付いても、有限の時間を何に使って何に使わないかを考えれば、直行便を使う選択肢も十分に考えるに値すると気づきました(これまで暮らしていたヨーロッパの都市が、関西と直行便がなかったので、こういう考えに至らなかったのだと思います)。

こういうことも含めて、勉強になったことと気づきが多かったタイ訪問でした。

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