【ハンガリーの海】中欧最大のバラトン湖はブダペストから日帰りで回れる
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ハンガリー西部・オーストリアやクロアチアからそう遠くない場所にあるのが、中央ヨーロッパ最大の面積を誇るバラトン湖。

 

ハンガリーは内陸国ではあるものの、琵琶湖より少し小さい面積(琵琶湖の面積の11分の10程の大きさ)を持つバラトン湖は、「ハンガリーの海」と言われるほど、ハンガリーにとっては大きな存在。

 

ハンガリーという国の面積はそこまで大きくありませんが、ブダペストと合わせて回るならバラトン湖は必ず訪れたい場所と言えます。

 

ブダペストからも、鉄道を使えば最短2時間ほどで到着できるバラトン湖。今回はそんな「ハンガリーの海」の魅力と、1日で回れるモデルプランを紹介します。

 

 

目次

東西に長いバラトン湖。ブダペストから日帰りなら街選びは入念に

 

バラトン湖は東西に非常に長い形となっていて、東の端(バラトンヴィラーゴシュ)から西の端(ケストヘイ)までの距離はおよそ100km。バラトンヴィラーゴシュとブダペストの距離がおよそ100km弱なので、バラトン湖と東端を起点に見ると、西端まで行くのとブダペストに行くのとでは、移動にかかる時間がほぼ同じということになってしまいます。

 

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湖の北部と南部で分断される交通網

バラトン湖に行く時に気をつけないと行けないのは、複数の街を回るときの選び方とスケジューリングです。

 

バラトン湖は東西に長く、道路や鉄道が北部と南部に分かれて敷かれていて、北部の街と南部の街を合わせて回ろうとするなら、湖で運行しているフェリーを利用しないといけません。

 

実際のところは、湖岸の多くの街にフェリーが発着するので交通の便自体はある程度充実しているのですが、フェリーの本数や、対岸の街までの所要時間を考えると、ブダペストから日帰りで回るのであれば、最大で2つの街を回るのがやっとになってしまうでしょう。

 

なお、バラトン湖岸の街は北部と南部で以下のように繋がっています。

・バラトン湖北部(西から東に向かって)

ケストヘイ~バダチョニ~ティハニ~バラトンフレド

・バラトン湖南部(西から東に向かって)

バラトンボグラー~シオーフォク

(※主要な街だけを挙げています)

 

ケストヘイは、湖がそのまま温泉になったヘーヴィーズ湖があることで有名で、地図を見るとバラトン湖の西端に位置していますが、鉄道は北部を通るものだけが走っていて、南部のシオーフォクなどに行くのが非常に不便。

 

ティハニはベネディクト修道会がある、湖に突きだした半島の街、バラトンフレドは湖岸北部でブダペストから一番近い主要な街、ということもあって、バラトン湖北部を重点的に見て回るのが、比較的簡単な行程と言えます。

 

ただ、南部のシオーフォクも落ち着いた街であるのと、夏場は湖の向こうに沈む夕陽を見られるのはバラトン湖南岸沿いのみであることから、湖の南側も捨てがたいんです。

 

 

そこでオススメは、僕が回ったように、ブダペスト~バラトンフレド~シオーフォク~ブダペスト、と、船を上手く利用して北岸と南岸の両方の街を1つずつ回る、というもの。

 

夕陽を見るのであれば、夕方に南岸の街(シオーフォク)にいる必要があるので、必然的に先に北岸沿いの街を目指して、南岸の街からブダペストに戻る、という順序になりますが、夕陽にこだわらなければ逆に回ってももちろん大丈夫です。

 

では、ここからは実際の体験に基づいて、ブダペストからバラトン湖を回る日帰りモデルコースを具体的に紹介します。

 

朝早くの列車でバラトンフレドを目指す

 

ブダペスト~バラトンフレド間は、列車で最短約2時間弱。

 

バラトン湖の北側の路線は非電化のため、途中で機関車の交換をしないといけなかったり、路線が単線のため列車の行き違いのために待ち合わせをしないといけないことがあるので、距離の割に所要時間がかかってしまいます。

 

ブダペストは、ブダ側のDeli駅(南駅)~Kelenfold駅を通る列車が1時間に2本運転されていて、うち1本が客車列車(急行)、もう1本が普通列車です。

 

急行の所要時間が2時間弱、普通列車でも2時間20分程度とさほど変わらず、料金も200フォリント(80円)ほどしか変わらないので、お好みの列車を使って移動しましょう。

 

 

バラトンフレドはバラトン湖北部で一番人気のあるリゾート地。かつては上流階級の避暑地として栄え、国内最初のヨットクラブがオープンしたのもこのバラトンフレドだったため、洗練されてオシャレな世界が広がっているのが特徴です。

 

 

湖の傍にはレストランが多くあり、ワインも豊富。ハンガリーは国内全域でワインが作られていますが、ここバラトン湖も多数の銘柄が作られている場所です。

 

レストランから湖を見るのは難しいことがありますが、その手前のヨット停泊所もなかなかの見応えです。

 

 

もちろん夏場はビーチも開放されていて、自由に泳ぐことができます(更衣室もビーチ沿いにいくつかあります)。

 

 

バラトン湖は北部沿岸が遠浅なので、ビーチで遊ぶにはこちらがもってこい。

 

バラトンフレド~シオーフォクは船で移動

 

バラトンフレドを堪能したら、機を見て南側のシオーフォクに移動します。

 

これら両方の街は船が1日数本動いているので、予め時間を確認しておけば問題なく向こう岸に移動することができます。

 

切符売り場は、少し湖に突き出た波止場(?)にあって、乗り場もこちら。

 

これは2018年の情報ですが、バラトンフレド発シオーフォク行きは9時40分、11時30分、13時10分、15時、16時50分、18時30分、20時10分発、逆のシオーフォク発バラトンフレド行きは9時20分、11時、12時50分、14時30分、16時20分、18時30分、20時10分発で運行されていました。

 

バラトンフレド~ティハニ間も、頻繁に運転されていますね。

 

運賃は大人1人1000円に届かない程度でした。

 

1時間弱の船旅を終えて、シオーフォクに到着します。

 

 

シオーフォクで夕陽を見るならAngel of Peaceで

 

シオーフォクの街はコンパクトで、中心部を見て回るならシオーフォク駅、フェリー乗り場と、夕陽スポットのAngel of Peaceを回ればとりあえず大丈夫、といった街です。

 

湖岸の至る所から夕陽は見ることができますが、できれば専用スポットの、少し湖に突きだしたAngel of Peaceに行ってみたいもの。

 

こんな場所です。

 

フェリー乗り場とAngel of Peaceの間(周り)にはレストランも沢山あります。

 

 

シオーフォク駅の周辺には屋台(食事、お土産物、パワーストーン(?)、衣類などが売っている)が沢山あって、洗練されたバラトンフレドとは大きく違った、庶民的な雰囲気が強いのがこの街の特徴。

 

バラトン湖はドイツやオーストリアから、年齢層の高い人がバカンスにやってくることが多いようですが、このシオーフォクは比較的若者が多い、活気のある街というのも頷けます。

 

シオーフォク~ブダペスト間は、1時間に2本ほど直通列車が走っていて、こちらは急行で1時間10分、普通で1時間30分ほどの運行時間。

 

バラトン湖の南は電化複線区間なので、北側よりも移動時間がかからないのが嬉しい点です。

 

 

ブダペスト~バラトン湖の移動方法は鉄道がオススメ

 

ブダペスト~バラトン湖の主要都市は、鉄道もバスも走っているのですが、バス(ボラーンバス・Volanbusz)だと、公式サイトを調べても運転本数が少なすぎるので、鉄道を使って利用するのが賢明です。

 

なお、バラトン湖はブダペストから訪れるのが定番ですが、隣のクロアチア・ザグレブからも訪れることができます。

 

ブダペスト~ザグレブ間で動いている国際列車はバラトン湖南部のシオーフォクを経由するので、ブダペストからザグレブ(あるいはその逆)に向かう途中で、シオーフォクで降りて1泊するのも可能です。

 

ザグレブ~シオーフォクの移動時間は、国境審査を含めて4時間半ほど。同じ区間はバスも走っていますが、バラトン湖沿岸の街には一切寄らないので、鉄道利用一択です。

 

 

あるいは、バスを使うとブダペスト~ザグレブは4時間半ほどで移動できるので、敢えてブダペストで1泊して、ここで紹介したように日帰りでバラトン湖旅行、もう1日で両国を移動、というのも考えてみてもいいかもしれません。

 

 

まとめ:日帰りで回れるバラトンは是非行ってみたい

 

 

琵琶湖より少し小さいバラトン湖は、浅瀬で泳ぐもよし、ビーチバレーをするもよし、ビーチチェアに寝そべって体をこんがり焼くもよし、レストランでワインと料理を嗜むのもよし、周りの風景を楽しむのもよし。

 

湖の東部であれば1日で複数の街を回って、違う楽しみ方ができるのも良い点。

 

 

「ハンガリーと言えばブダペスト!」という旅行者も多いかと思いますが、十分日帰りで足を運べるバラトン湖は訪れて損は絶対にしません。

 

ハンガリー旅行のアクセントに、是非合わせて訪れてみて下さい。

 

 

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