オランダのホールンから蒸気機関車のプチ旅行を楽しむ!
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2017年4月末のオランダ旅行では、北ホランド州のホールンからメーデムブリックまでを結ぶSLに乗車してきました。今回はチケットの予約やアクセス方法と旅行記をまとめました。

目次

あまり日本人には有名ではない?オランダのSL

今回乗車したのは、アムステルダムから電車で40分ほど北に行ったホールン(Hoorn)からメーデムブリックまでを結ぶ蒸気機関車。この鉄道はオランダ国鉄ではななく保存鉄道で、なんでもスタッフは全員ボランティアなんだとか。

このSL、テレビ番組「世界の車窓から」をご覧になったことがある方はご存じかもしれませんが、オランダの旅行スポットとしては、日本人にはあまり有名ではないようです。

世界の車窓から DVDブック No.10 オランダ・ベルギー・ルクセンブルク (朝日ビジュアルシリーズ)

僕は高校生か大学生の時に、このDVDブックを見て存在だけはうっすら知っていました。このSLで旅をする場合、行きはメーデムブリックまで鉄道で、帰りはメーデムブリックからエンクハイゼンまで船を利用して、エンクハイゼンから(ホールンを経由して)アムステルダムまで戻る、という「三角ルート」が一般的です。また、これとは逆ルートで船→SL、というルートも、SLで往復するルートもあります。

ホールンの蒸気機関車の運行期間と予約方法

ホールンの蒸気機関車は年中運行しているわけではなく、チューリップが見ごろを迎える毎年3月後半から秋口までの、約半年間の運行となっており、なおかつ季節によって運行本数が異なるので注意が必要です。

タイムテーブルは公式サイトに貼り付けてあるPDFファイルを確認するのが一番簡単です。

http://www.stoomtram.nl/sites/default/files/uploads/2160228_dienstregeling_poster_stoomtram_eng_lr.pdf

ホームページ上の時刻表のページはこちら。

http://www.stoomtram.nl/en/timetable-information

毎年PDFデータは変わると思われるので、サイトからアクセスするのが確実ですね。

一般的には、鉄道→船のルートで旅をする場合は、ホールンを午前10時40分か11時40分に出発するSLに乗って、午後に船でエンクハイゼンまで移動するようです。注意しないといけないのは、SLが複数動いている日でも、船は1本しか動かないということです。

また、チケットは当日駅でも購入できますが、オンシーズンはオンライン販売で完売してしまう場合もあるようです。今回僕が行ったときは、前日に友人が10時40分発のチケットを購入しようとしましたが売り切れていて、11時40分の便を購入しました。

オンラインチケットは、以下のページで購入できます。

https://webshopstoomtram.recreatex.be/Exhibitions/Overview?shop=68B93C9F-B279-4150-8579-AC8BF6CB2AF4

この中で、3と4は「船→SL」の逆方向。5、6が「SL→船」の一般的なルートです。逆ルートはそこまで人数が多くないのでチケットを入手しやすいと思いますが、欠点は朝早くアムステルダムを出発しないといけないこと。船の出発時間が早いんですね(上の時刻表PDFデータを参照)。

気になる料金ですが、SLと船を合わせて21.60ユーロ(2017年4月現在)。非ユーロ圏で生活をしている身としてはこの金額は少し高く感じるのですが、実際に乗車して思ったのは、観光路線でこの金額は破格ということでした…。

なお、驚くべきはオランダの「ミュージアムカード」を持っていれば、SLのチケットはわずか約1ユーロ(!)で購入できてしまうということ。今回一緒に行った友人はそのカードを持っていて、ほぼタダで乗車していました…。

ミュージアムカードについては以下の記事が分かりやすいです(在住者向けですが、まとまった期間オランダを旅する際も十分元が取れる設定となっているようです)。

オランダの便利なミュージアムカード(Museumkaart)

今回はオンラインチケットを当日駅で見せて乗車しました。

それでは、アムステルダムからの旅行記をお楽しみ下さい。

アムステルダムからホールンへ

まずはアムステルダムからホールンへ行きます。アムステルダム中央駅からエンクハイゼン行きのローカル列車に乗車して、ホールンで下車します。

今回乗車した列車はこんなやつ。片方に機関車が付いていて、押したり引いたりするやつです。客車は2階建てで、室内もゆったりしていました。オランダ国鉄はWiFiが車内に飛んでいるようですが、今回乗車した列車は飛んでいませんでした…。

運河を横目に見ながら列車は北へ。

あまりきれいな写真ではありませんが、これぞ「ザ・オランダ」という風景。ポーランドは自然が作った平原の国。オランダは人工干拓地の平らな国。なにかと似ている点も多いものです。

しかし、運河があるのは綺麗ですね…。

ホールン駅は、アムステルダム中央駅から約40分。国鉄の改札とSLの改札は真反対にあるので、下の写真のように陸橋を超えます。既に客車はホームに入っていました。

これがオランダ語で「SL」らしいです。「スチームトラム」ってことですね。

駅の入口に改札があるので、ここでオンラインチケットを見せます。ここは現代風にバーコードを読み取る方法でした。

ホールン駅を見学

これは保存されていた機関車。

ここにもチューリップが!

出発を待っている機関車。ちょうど僕たちが到着した時に、機関庫から出てきて客車に連結していました。何気に、SLに乗るのはこれが人生初でした…。

なお、ホールンには蒸気機関庫もあって無料で見学できます。

いやあ、いいですなあ…。

時計は動いていませんでした(笑)

また、ホールンでは信号所も見学することができ、一昔前、人間が手動でポイントを切り換えていた風景を見ることができます。

今は全て自動化されてしまいましたからね…。でもこういうのを見ると萌えるんですよね。

客車もレトロです。

こちらがSL。

機関車は写真の左側に進んで行きます。この方向だと、イマイチ写真写りは良くないですね…。

ちなみに、蒸気機関車って煙突がある方向にしか動けない、と思っている方も多いと思いますが、そんなことはなくて両方向に進めます。むしろ、逆方向のほうが運転席から障害物(蒸気機関)が見えないので、後ろ向きに進むときのほうが視界は良好なんですね。

こちらは客車の写真をいくつか。

うん、申し分ない雰囲気です。そんなに混雑もしていませんでした。

いざ出発!

運河を横目に見ながら、ゆっくりと進みます。

遠目にチューリップの絨毯も見えます。このSLのベストシーズンは4月中旬から5月上旬でしょう。

腕木信号機もありました。たまらん…。

途中の駅で休憩

途中に駅が2つあり、最初の駅では20分程停車します。

この駅でトイレ休憩や撮影、そして売店もあるので軽食の調達もできます(あらかじめスナックは持ってきたほうがいいでしょう)。

人の数がすごいです。ただ、日本でホームに普通に三脚を立てて撮影するような、一般の乗客に迷惑をかける輩がいないのはいいことですね。

この日はびっくりするくらいのいい天気で、絶好の旅行日和でした。

これが売店。軽食と飲み物だけ。列車が止まっている間だけ営業するお店です。

ここにもチューリップ。

いよいよ旅のハイライトへ…

途中の駅を出発してからが、いよいよ旅のハイライトです。

まずは、SLと併走するレトロな車。

これはれっきとした演出で(笑)、さっきの駅にこの車がちゃっかり停まっていました(笑)

しかしなかなかの計算具合です。

そして、また遠目にチューリップ畑が見えてきた、と思ったら…

列車がカーブをして…

チューリップ畑の真横をSLが疾走!

このSLの一番有名な写真は、チューリップの絨毯をSLが走っているものですが、これはここで撮影したものなんですね。

3月下旬から5月中旬頃までしか見られない限定風景。SLに乗るならこの時期しかありません。

そしてなんと、SLの形をした灌木もありました。凝りすぎ。

もう一つ途中の駅に停まると、いよいよ終点は間近です。

この風車が見えると終点は目の前。

停車時間も含めて約1時間20分の旅が終わりました。

SL自体は小柄ですが、立派なものです。

この後は船に乗ってエンクハイゼンまで行きますが、これについてはまた別の記事で。

<合わせて読みたい>

2020年2月に利用した、アムステルダム~関空のKLMビジネスクラスレポはこちら。

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