「ヨーロッパの北朝鮮」「ヨーロッパ最後の独立国家」と呼ばれるベラルーシは、首都のミンスク空港から入出国する場合に限って、従来必要な査証(ビザ)を取得せずに観光での滞在ができるようになりました(2018年7月末より、日本人は最大30日間滞在可能)。
この制度を使うことで、これまで非常に訪れにくかったベラルーシを気軽に訪れることができるのですが、まだまだ日本語での情報が不足しています。
今回は、無査証滞在での出入り口となるミンスク空港から、ミンスク市内の移動方法について、既に情報が出ているシャトルバスに加えて、タクシー(配車サービス)を使っての移動についても紹介します。
目次
①ミンスク空港~市内はバスかタクシー。ホテルの場所によってはバスは不便
ミンスク空港と市内は、バスを使ってもタクシーを使っても約50分~1時間。それぞれの移動方法の長所と短所についてまとめますね。
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シャトルバス・300Эを使うと
最初に利用を考えたい移動手段は、シャトルバス。ミンスク空港と街の中心である、ミンスク鉄道駅(ミンスク門もすぐそこ)との間を約1時間の所要時間で結びます。
バスの長所はなんと言ってもその値段の安さで、わずか4ベラルーシルーブル(約210円)。
空港に着いて構内の外に出ると、向かって左手にバスが止まっています。
バス停の全体像を取り忘れてしまいましたが…。空港に停まっているバスはこれだけなので、間違えることはないはず。
運賃は乗車時に支払いますが、現金でもクレジットカードでも可能。他のブログには、クレジットカードの場合は券売機で購入、と書かれているものが多いですが、僕が利用した2019年4月末の時点では、バスの中(運転手さんの隣)にカードリーダーがあって、乗車時に直接カードで支払うことができました。
大型荷物はトランクに預けますが、追加料金はかからなかったように思います。
なお、シャトルバスは運転本数が少なくて、日中は40分に1本、夜間は1時間に1本の運転間隔となるようです。
なお、この300Эのバスは途中、メトロの終点であるУручча(ウルッチャ)駅にも停車して、ここまでの所要時間は約30分。このメトロはそのまま、ミンスク中央駅まで、そして更にその先(西側)まで延びていて、ホテルがメトロ沿いにある場合、場所によってはこのУручча駅で下車して、メトロに乗り換えるほう早く着きます。
それぞれのメトロの駅の位置は、こんな感じです。
Уручча駅は、ミンスクの東の果て、のような場所にあって、回りは至って普通の住宅街です。
僕の宿は、このУручча駅とミンスク鉄道駅との間の、やや鉄道駅寄りにあったのですが、バスの終点まで行ってからメトロで折り返すのがシャクだったので、途中の停車駅で降りてからメトロに乗り換えました。
なお、メトロは1回の乗車毎にトークンを購入する方式で、窓口でクレジットカード、現金で支払うことが可能です。運賃は1回0.65ベラルーシルーブル(約32円)。超安いですね。
ただ、このシャトルバスを使うと不便な点もあって、それがバス停とメトロの駅沿いにホテルがない場合、移動が取っても大変なことです。
Google mapで公共交通機関の移動経路が表示されないミンスク
というのも、ベラルーシではGoogleは普通に使えるのですが、実際にGoogle mapを使って経路検索をしてみても、徒歩と車(タクシー)以外の移動方法が全く表示されないんです。
公共交通機関の経路結果も、徒歩と同じ経路+所要時間で、まだまだGoogleが情報を吸収できていないのだと思いますが、はっきり言って全く使い物になりません。
なので、ミンスク市内にはトラムとバスも多く走っていますが、その経路を調べることがほぼ不可能なんです。
加えて、ミンスク市内は地味に広くて、メトロの駅間が長かったり、メトロが通っていない場所まで徒歩で行こうとすると、平気で30分も1時間も歩く必要があったり…。重い荷物があるときはもちろん、荷物が少なくても、タクシーを使うほうが便利な場合が多いです。
というわけで、空港と市内(ホテル)がシャトルバス・メトロ沿いにない場合は、思い切って配車サービスである「Yandex Taxi(ヤンデックスタクシー)」を利用することをオススメします。
②Yandex Taxiを使うために準備すべきこと
Yandex TaxiはUberのような配車サービス。事前に調べた情報だと、ベラルーシでもUberが使えるとの情報だったのですが、いざネットに繋いでUberアプリを開いてみると、「アプリの更新が必要です」という表示がされて、なぜかYandex Taxiのインストール画面が………。
どうしようもないのでYandex Taxiをインストールしましたが、このために必要なのがベラルーシのSIMカードです。
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ベラルーシのSIMカードは空港到着時に購入しておこう
ベラルーシはEU圏外なので、日本のキャリアを使っている人はもちろん、EU圏内のSIMを使っている場合でも、高額なデータ通信料がかかってしまうため、いざというときのために、空港でSIMカードを購入しておくのが安心です。
SIMカードは、空港に到着して建物の外に出る前に、左手に歩いて行くと見つかるSIM屋さんで購入することができます。
営業時間が朝9時から夜9時までということと、ショップが1つしかないのと仕事がなぜか遅いので、SIMを買うだけで30分くらいかかったのですが、あると街中を歩いているときにでもネット検索ができるので安心です。
SIMのプランは「30日間有効」のものしかなくて、データ通信(ネット)ができるものだけか、SMSの送受信や通話ができるもので料金が異なります。最安のもので17ベラルーシルーブル(約580円)で、これだと30日間で2GBの通信が可能になります。
通話ができるものだと22ベラルーシルーブルくらいしましたが、どうやら「ネット用プランにオプションを付ける」ということもできるようで、僕は17ベラルーシルーブルのSIMに6ベラルーシルーブルをチャージして、これをSMSと通話に充てられるようにしました(現地で行われるツアーに参加する際の緊急連絡などで使うかと思って)。
さて、ここまでで説明が長くなっていますが、SIMを入れ替えたらアプリで「Yandex Taxi」と検索してインストール。ベラルーシの電話番号(契約時の書類に書かれていて、スタッフが教えてくれます)を入力して、送られてくるSMSに書かれた認証番号を入力してアプリの初期設定は完了。後は決済方法としてクレジットカード番号とセキュリティコードを入力して、キャッシュレス決済もばっちりです。
ここまで設定してから、Yandex Taxiのアプリで目的地(Where to go)をホテルの住所、又は地図でホテルの場所を選択して、配車を確定。あとは車が来るのを待って、目的地まで送ってもらいます。
この写真のように、配車時に料金が表示されるので値段を吹っ掛けられる心配もなし。僕は空港に向かう際に利用しましたが、きっちり事前に表示された料金でした。
なお、料金は時間帯によって変動するようです。
料金の目安ですが、空港からミンスク市内の中心部寄り(所要時間約40分)で、約30ベラルーシルーブル(1560円)。バスと比べると4倍くらいしますが、距離で考えると相当安いですね。
2人以上で利用する場合はもちろん安くなりますし、この料金でも高く感じるのであれば、シャトルバスでバス停まで移動してから、ホテルまでYandex Taxiを利用する、という使い方でも大丈夫です。
この画面が、配車手続きが完了したときの画面。
こちらが、車が近くにやってきたときの画面。あとは目的地まで行って、降車時に運転手さんがアプリ上で降車完了の手続きをしてくれれば全て終わりです。必要に応じてチップもアプリ上で渡せますが、大型の荷物をトランクに入れてくれたときくらいで大丈夫でしょう。
③ミンスク市内から空港にバスで行く場合
僕が調べた中でああまり情報がなかったのでここに書いておきますが、ミンスク市内から空港までバスで向かう場合、バスの出発時間はミンスク鉄道駅のバス乗り場まで行かないと分からないようです。
また、その途中にあるУручча駅の乗り場の時刻は不明。僕はこの駅のほうが近かったので地下鉄で向かったのですが、時刻表らしき掲示板がありませんでした。
こういう電光掲示板はあるのですが、どうも300eのバスは表示されないようで。
LED掲示板なので表示が切れていますが、全て市内の他のエリアを結ぶ?バスでした。
僕はここからYandex Taxiを使ったのですが、配車してタクシーを待っている間に空港行きのバスが到着するという、バツの悪いタイミング(笑)
この駅まで地下鉄で来た場合、地上に上がる出入り口が4つあるのですが、空港行きのバスは中程の出入り口の真横に停車しました。
ただ、このバス停はあくまで途中なので、乗車人数によってはバスにすぐ乗れない可能性もあります。時間に余裕を持った上で行動して、バスの利用が難しそうであれば、躊躇なくYandex Taxiを利用するのがいいのではないでしょうか。
④まとめ
今回は、ミンスク空港~市内の移動方法として、バスとタクシーの2つを紹介しました。シャトルバスは時間などのタイミングが読みづらいので、個人的にはややハードルが上がりますが、Yandex Taxiのほうが便利かと思います。
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