ワーキングホリデービザでヨーロッパに1年以上滞在できるって本当?
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今回は、ポーランドだけでなく、ヨーロッパでワーキングホリデーを利用するときに役立つ「裏ワザ」をお伝えします。

【初めにお断り】
各国の協定によって細かい点が異なる場合があるので、
ご自身で再度調査をされ、ご判断頂きますようお願いします。

 

さて、2016年現在で、日本がワーキングホリデーを行えるのは15カ国を超えていて、
その中でもヨーロッパは、
イギリス、アイルランド、フランス、ドイツ、スペイン、ポルトガル、ノルウェー、デンマーク、ポーランド
と、およそ10カ国にのぼる国で制度が取り入れられています。
(2016年夏より、スロバキアでも導入されるようです)

ワーキングホリデー制度のあらましは、

①最長一年間、その国に滞在できる
②滞在中は、他に就労許可などを取る必要なく、仕事をすることができる
③利用できるのは30歳まで(国により若干異なるが、基本的に20代でしか使えない、という認識)
④1つの国でワーキングホリデーを利用できるのは一度だけ

というものです。

このうち、期間に関してはヨーロッパ限定なんですが、「1年以上、ワーホリで滞在することができる」という裏技があります。

これはどういうことかと言いますと、「ビザ無しで滞在できる期間を合わせて利用する」という方法を利用するんです。

 

まずはこれだけ:「シェンゲン協定」って?

最近のヨーロッパでは、「人やモノが国境を越えて自由に移動できるように」なっています。
これは、もちろんEUという「超国家」的な枠組みの存在に依るものが大きいんですが、
厳密に言うと「シェンゲン協定」という、別の協定によって「国境の検問が不要」になっている、というのが、大きな理由です。

ヨーロッパに旅行で行ったことがある人はご存じだと思いますが、
ヨーロッパ圏内、例えばフランス、イタリア、スペインを旅行して回るときは、
最初に入国地(例えばフランスの空港)で「入国」スタンプを押してもらった後は、
フランスからイタリアに移動する時に、パスポートのチェックは要りません。

そして、日本に戻るときの出国地(例えば、行きと同じフランスの空港)でスタンプを押してもらいます。

これは「シェンゲン協定」のルールでして、
例えば、ノルウェーはEUには入っていないんですが、シェンゲン協定に入っているので、この協定国間ではスタンプのやりとりはありません。

逆に、イギリスはEUですがシェンゲン協定非加盟なので、例えばフランスからパスポートのチェックが必要です。

とまあ、少し前置きが長くなってしまいましたが、
日本人の場合、この「シェンゲン協定加盟国」にビザ無しで滞在できるのは、「6ヶ月以内で合計90日間」となっているんです。

だから、普通の旅行で二週間ヨーロッパを回る、というだけなら、ビザが要らないわけですね。

そして、このルールとワーホリビザを組み合わせると、例えば
4月15日にヨーロッパに到着して、
6月30日まではビザなしで滞在、
7月1日から、ワーホリビザの有効期限が始まりになって、翌年の6月30日まで滞在

ということが、「シェンゲン協定加盟国」に限っての話ですが、理論的に可能となるんですね。

 

ただし落とし穴に注意!

ただ、注意しなければならないことは、これはあくまで「理論上」の話であって、
15ヶ月まるまる滞在、というのはほぼ不可能に近いんです。

細かなルールは国によって異なるので、一概には厳密に言えないのですが、
ワーホリビザを申請するには一般に、以下のような制約があります。

①申請時に日本に居住していること
②入国予定日の3ヶ月以上前にビザは申請できない

①について。
簡単に言えば「日本にある大使館でしか申請できない」ということです。
(ドイツ等は例外で、現地の日本大使館で申請ができるようです)

なので、ポーランドなどにいきなりパスポートだけを持って乗り込んでも、
飛行機に乗って三ヶ月以内に一端帰国して、そこでビザ申請…という流れを踏まないといけません。

②について。
これも殆どの国で適用されています。

というのも、私はこの3月(2016年)に、ポーランド大使館まで足を運んでビザの申請を行ったのですが、
「期間が早すぎるので受理できません」
という門前払いを喰らってしまったからなのです…。

私の当初の計画では、
2016年の6月に渡航
8月末まではビザ無しで滞在
9月1日からビザで滞在

としていました。

「早すぎる申請は無理」というのは、例えばフランスではそういうルールが大使館のホームページに記載されていたので知っていたのですが、
ポーランド大使館のホームページには記述が一切無かったので、「大丈夫だろう」と思っていたのです。

というわけで、この時に計画を立て直して
・6月頭にビザを申請
・その月の間にビザを取得
・7月中旬にシベリア鉄道でポーランド到着
・8月末まではビザ無しで滞在
・9月1日からワーホリビザで滞在

という流れにした、というわけです。

これで、13ヶ月半の間、向こうで滞在する権利をもらえる、ということになるのですが、
ビザ申請→ビザ取得→渡航、という手続きを踏まなければいけないため、

実質的にヨーロッパで滞在できる最長期間は、14ヶ月強だと言えるでしょう。
(ビザの申請から取得まで、一般的に2週間ほどかかると言われています)

なので、これからヨーロッパでワーホリをしようと思っている、という方は、
ぜひ、ルールに気をつけながら「1年以上」の滞在に挑戦してみて下さい。

最後に

今回は、シェンゲン協定とワーホリビザの力を最大限に活かして、できるだけ長くヨーロッパでの滞在を満喫する方法を考察してみました。

ただ、最初にも書いたように、ここで書いたルールはあくまで一例(ポーランドの場合)なので、
他の国に行こうと思っている、行きたい、という人は、
ぜひ大使館などに問い合わせをされることをオススメします。

 

 

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