日数別!ブダペスト旅行を120%満喫するための観光地を全てお伝えします(厳選9箇所・全18箇所)
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ハンガリーの首都・ブダペスト。別名を「ドナウの真珠」とするこの街は、中央ヨーロッパ屈指の観光地です。

オーストリアのウィーンやスロバキアのブラチスラバからは、共にバスで3時間あれば移動でき、北にあるポーランドのクラクフとも移動ができる距離にあるため、これらの国と合わせてブダペストを回る方も多いのではないでしょうか。

今回は、そのブダペストの観光スポットをまとめることにしました。そして今回は少し趣向を変えて「日数別」で紹介したいと思います。

目次

ブダペストの観光スポットを日数別で紹介する理由

最近は、大手旅行情報サイトや個人ブログでも、様々な街の観光スポットの情報を検索して見られるようになりました。

僕も、ブログを書くときの参考にしたり、実際に旅行する際に参考にしたりするのですが、それらのサイトを見ていて少し不満に思うことがありました。

それが、「情報が多すぎ!」ということです。

例えば、ヨーロッパの大きな街(主に首都)の観光情報が詳しく載っているサイトをときどき目にするのですが、そのタイトルや中身が「●●(街の名前)の観光スポット厳選20選!」とか、よくあるんですよ。

いやいや、厳選20選って選べてないやないかい!!

って、僕なんかは思ってしまうんです。

もちろんこれは、これだけ多くのスポットの情報を、ある程度詳しくまとめることでSEO的に有利になる(Googleが「このサイト(記事)は評価できる」とみなす)から、多くの大手サイトや個人ブロガーがその手法を取り入れるわけなんですけれど、実際に情報を調べる側からすると、「15個も情報いらん、多くて9個くらい(一桁)にして欲しい」と思うわけです。

だって、旅行日数によっては紹介されている場所全てを回れるとは限りませんし、回れない場合には読者が時間を使って、絞り込みをしないといけないわけです。

僕もときどきそういう羽目に陥りますが、正直な話をすると、そういうサイトってGoogleフレンドリーではあるけれど、読者フレンドリーでは全然ないと思うんですね。読者に余計な時間とエネルギーを使わせることになってしまうわけなので。

だから、僕のこのブログでは、街の観光情報やレストランをまとめるときも「10個」を超えないようにしている(多くは5個、7個、最大でも9個)にしているので、ブダペストの観光スポットについても、同じように厳選してまとめようと思っていました。

が………。

嬉しいのか悲しいのか分かりませんが、ブダペストって素敵なスポットが沢山あって、まとまった期間(例えば1週間)滞在しても、全然飽きない街なんです

もちろん、短い滞在でサクッと回ることもできるけれど、短期滞在(2日とか)で楽しむ方法と、長期滞在(例えば1週間)で楽しむ方法が別々にあって、それぞれ良いんです。

だから、以前からブダペストの観光情報はブログでまとめようと思っていたのですが、7個くらいに絞ることができず、かといって「15個」とか、ただただ情報を盛り込むってこともしたくはなくて……という、ジレンマに陥っていたわけです。

そこで今回は「日数別」に、ブダペストの観光スポットをまとめてみることにしてみたわけです。

これはどういうことかというと、まず最低限の滞在日数(2日)で回れる場所を9箇所紹介します。その後、3日、4日、5日……と、滞在日数が多い人向けに、追加でオススメのスポットを紹介していく、という流れになっています。

ですので、この記事を見て「ブダペストは他の街と合わせて短い滞在になるよ」と言う方は、この記事の前半だけをご覧頂ければハズレなくブダペストの見どころを見て回れますし、「5日滞在する」「1週間滞在する」という方は、記事を最後のほうまで読んで頂いて、最低限の場所+αで、自分の興味のある場所、行きたいスポットを更にリストアップして頂くことができます。

というわけで、こういう順序で記事をまとめると読者フレンドリーになるのでは、という考えがあって、今回は「日数別」にまとめることにしました。

では、前置きはこれくらいにして、日数別にブダペストの見どころを紹介していきましょう。

※日数別で紹介している場所はあくまで独断と偏見に基づくものです。記事を読んで「ここに行きたいなあ」という場所が出てきたら、適宜スケジュールと場所を自分自身でアレンジしてみて下さい。ブダペストは街がコンパクトにまとまっているので、「行きたい場所どうしがめっちゃ離れていて不便!」ということにはほぼなりません。

最低限の短期滞在(2日)の方向け(マストスポット9つ)

ブダペスト滞在で最低必要な日数は2日。さすがに実質1日の滞在だと、何もできませんから…。

個人的に、ブダペストは3日以上回る時間を確保して滞在するのがオススメですが、学生時代のバックパック旅行や、ヨーロッパの他の街に住んでいて週末を利用して訪問、ということであれば、2日の滞在がギリギリ、ということになるかもしれません。

というわけで、まずは「ブダペストに来たら最低ここだけは訪れて!」という場所を9箇所紹介します。

この、最低滞在日数で回りたいのは、地図で示すとこの辺り一帯。

ドナウ川に架かる中心の橋、セーチェーニ鎖橋(後述)を中心にして、半径2kmくらいの円に収まるエリアを基本とします。

以下、詳しく説明していきますね。

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①とりあえず眺めたい国会議事堂(ツアーもあり)

「ブダペスト」と聞くと、このライトアップされた神々しい建物をイメージする方も多いのではないでしょうか。

この建物は国会議事堂、ハンガリー語では「オルサーグハーズ(国の家)」と呼ばれていて、現在も建物の一部が国会の施設として使われています

1904年に完成したこの国会議事堂は、ブダペストの、そしてハンガリーの「顔」と言っても差し支えありません。建物の敷地面積では、中欧・東欧でも屈指の言えるでしょう。

国会議事堂自体は、ブダペストのペスト側(ドナウ川東岸)の川のすぐ傍にありますが、建物の間近ではその全貌を見ることができません。上のライトアップされた写真のように、全体の美しい姿を眺めるのであれば西岸であるブダ側を散策しながら眺めるのがグッド

また、この国会議事堂は事前に予約をして、ツアーとして見学することも可能です。ツアーは約45分間で、1日で多くの言語+多くの時間帯で行われています。

チケットの購入はオンラインで可能で、こちらのサイトから購入でき、ツアーの時間・言語を選択してクレジットカード決済をすると申込ができます。

チケットは、日本人だと大人一人6400HUF(約2600円)。また、これとは別にEU居住者(EU citizen、在留許可証などを持っている人)は、日本人であっても割引で3200HUF(約1300円)で利用できます。また、6~24歳であれば、ユース割引でチケット代が3200HUF、更にEU居住者であればその半額で1600HUF(約650円)で利用可能です。

ツアーは、国会議事堂の地下の入口(ビジターセンター)から始まります。ここにチケットを持って、ツアー時間の15分前には着くようにして下さい。

国会議事堂の中は、こんな感じ。

日本の国会議事堂ですら入ったことないのに……。こういう建物の内部を見られるのは至福ですね。

国会議事堂自体の場所はこちら。

アクセス方法はいくつかありますが、国会議事堂のすぐ南に地下鉄2号線の駅「Kossuth Lajos ter」があるので(ブダペスト中心部であるDeak Ferenc ter駅から一駅)、ここを利用するのが便利ですよ。

なお、国会議事堂はハンガリーの建国記念日(8月20日)などにも式典が行われる場所です。もしスケジュールが合うようでしたら、それらの式典も是非見てみて下さい。

詳しくはこちら。

②聖イシュトヴァーン大聖堂

続いては、国会議事堂から南に徒歩10分ほどで着く、聖イシュトバーン大聖堂。カトリックの大聖堂で、ハンガリーの初代国王イシュトヴァーン1世(ドイツ語の「シュテファン」)にちなんで名付けられています。

イシュトヴァーン大聖堂のツアーに参加する場合は事前に電話予約が必要で、ツアーの日時は毎週月~金の午前10時と午後3時。ツアーは英語、ドイツ語、ハンガリー語の3つのみ可能で、料金は1600HUF(約540円)。ツアーに参加したい場合は、ホテルのフロントに頼むのがいいでしょう。

僕自身は中に入ったことがありませんが、大聖堂の中を見て回るのと、外をウロウロするのに料金はかかりません。

聖イシュトヴァーン大聖堂の場所はこちら。

この大聖堂があるのはブダペストの真ん中も真ん中、ドナウ川にも徒歩圏内で、3本のトラムが四方に延びているので移動も楽ちんです。

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③ドナウ川遊歩道の靴

上で紹介した国会議事堂から、ドナウ川沿いに南に歩いて行くとほどなく、色んな靴を模したアートのようなものが川沿いに見られます。

これは一体何なのかというと、第二次世界大戦中にドナウ川に投身して命を絶ったユダヤ人に対する、追悼のモニュメント。当時ナチスドイツ(枢軸国側)だったハンガリーは、ナチスの支援を受けた反ユダヤ・ファシズムの政党が権力を握り、ブダペストにいたユダヤ人も、他の国の彼ら同様に殺戮へと連れて行きました。

その際、収容所に行くことを拒んだ2000余名のユダヤ人が、このドナウ川に身を投げて命を絶ったと言われており、そのモニュメントがブダペストの中心部に、きちんと残っています。

反ユダヤ主義・ホロコーストと言うと、どうしてもポーランドのアウシュビッツを想起すると思いますが、その南、ハンガリーにもこのような「負の記録」は残っています。

なお余談ですが、ハンガリーでは第二次世界大戦中に使われた政党の紋章が矢十字(「↔」を十字にしたもの)だったため、ドイツでの鍵十字(ハーケンクロイツ)同様に、現在ハンガリー国内で矢十字の使用は禁止されています。

ドナウ川遊歩道の靴の場所はこちら。


煌びやかなブダペストにおいて、数少ない歴史の陰を垣間見ることができる場所と言えますね。

④セーチェーニ鎖橋とドナウの眺め

ブダペストを南北に貫くドナウ川に架かる橋はいくつかありますが、一番有名なのは中心部にある「セーチェーニ鎖橋」でしょう。この橋のすぐ東側にはDeak Ferenc ter(ペスト側の中心部)が、西側にはブダ城を初めとする、ブダ側の見晴らしのいいエリアがあり、両地区をバスや徒歩で移動するのに必ず使う橋です。

このセーチェーニ鎖橋は、それ自体も建築物として見応えがありますが、それよりも橋の真ん中から見るドナウ川とブダペストの街並み、あるいはペスト側から、橋とブダ城を一緒に見る光景が、言葉を失うほど美しいです。

実はこの鎖橋、2018年の秋に改修予定と言われていましたが、予定が遅れに遅れて、2019年の秋からの改修開始へと変わったようです。この改修が始まると、終了するまで橋は通れず、景観も損なわれてしまうので、できれば改修が始まる前に一目、ドナウ川に架かる美しい橋の姿を目に焼き付けておきたいものですね。

また、鎖橋のすぐ南側(ペスト側)からブダ側を眺めると、このようなアングルでブダ城と鎖橋を収めることができます。手前にいる船は停泊している船上レストランで、特に夏場は、多くの船上レストランがオープンしているので、昼間から夜にかけて、きれいな景色を眺めながら食事を楽しむことができます。

セーチェーニ鎖橋の場所はこちら。

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⑤ブダ城(ブダ王宮)

13世紀に出来上がったこのブダ城は、当初は近隣諸国からの侵略を防ぐために築かれた城塞でした。その後、16世紀にオスマントルコの侵略で陥落し、オーストリアの傘下となった後に時の女帝マリア・テレジアによって再建され、また革命により破壊され……と、何度もスクラップ・アンド・ビルドを繰り返して、ようやく現在の姿になったのは共産主義時代の1980年代。

世紀をまたがり何度も再建されたため、複数の建築様式が織り交ぜられているこのブダ王宮は、現在は複数の博物館(国立美術館やブダペスト歴史博物館)が中に入っています。

お城の敷地内は無料で歩けて、博物館に入る際にだけ入場料が必要となる仕組みです。

僕自身は、博物館を巡るよりもブダ城そのものの景観や、ブダ城から眺めるドナウ川やペスト地区の景色を楽しむほうが好きですが、博物館に行くのであれば、数時間の滞在は見越しておくのがいいでしょう。

ブダ城から眺める景色は、こんな感じ。

ブダ城に行く途中から撮影したものですが、セーチェーニ鎖橋と聖イシュトヴァーン大聖堂を見ることができます(この写真は望遠レンズを使って撮影)。

この左手には国会議事堂も。

望遠レンズや双眼鏡を使わないと、これくらいの距離感でペスト地区を眺めることになります。

ブダ城の場所はこちら。

ブダ城には、セーチェーニ鎖橋のブダ側から上っていくことができるのと、ブダ側の南のほうからも上っていくことができますが、ここでは詳しい説明は割愛します。Google mapを使うと徒歩での移動と、バスを使った移動の両方が表示されるので、自分にあったものを選んでみて下さい。

また、毎年9月の最初の週末には、このブダ城を使って「ブダペストワインフェスティバル」が開催されます。この期間だけ、通常通り抜け可能なブダ城のスペースが通り抜け不可(ワインフェスティバルのチケットを持っていないと通り抜けできない)となるので、注意が必要です。

ワインフェスティバルについては、こちらの記事で詳しくまとめています。

⑥マーチャーシュ教会と漁夫の砦

ブダ側(ドナウ川西岸)で一番きれいな景色を見られるのが、このマーチャーシュ教会から漁夫の砦にかけてのエリア。

マーチャーシュ教会は、13世紀に建築された通称「聖母マリア教会」。建築当初は「聖母マリア教会」と呼ばれていましたが、その後教会の増築を命じたマーチャーシュ1世の名を借りることになりました。

ほぼ歴代の、ハンガリー国王の戴冠式がここで行われたこともあって、ブダペストの中でも一番有名な教会となっています。

マーチャーシュ教会は入場料が必要で、大人1500HUF(600円)、また教会の中とは別に、尖塔に行くには追加料金が必要で、こちらも別途1500HUFが必要です。

営業時間は月~金が9時から17時、土曜が9時から13時、そして日曜が13時から17時。中を散策したい場合は、ブダペストに滞在する日程に合わせてスケジュールを確認するようにして下さい。

そして、マーチャーシュ教会のすぐ近くにあるのが、かつてお城を守るために築かれた要塞の役目を果たした、漁夫の砦。

かつては、ブダペストに住む漁師もお城を守る人員として駆けつけないといけなかったようで、それが「漁夫の砦」という名前の名称になっているようです。

この砦の中に入るには入場料が必要ですが、中に入らなくても、砦の上や途中から見られるブダペストのパノラマビューを見るだけでも、価値が大いにあります。

高さがそんなにあるわけではありませんが…。

写真にあるようにレストランもいくつかあって、眺めを楽しみながらお茶したり食事を味わうことができます。

また、レストランの敷居が高い、という方は、漁夫の砦の周辺にアイスクリームの露店もあるので、そちらを気軽に使ってみるのもいいでしょう。1スクープ300HUF(120円)で、現金のみですがユーロでも支払うことができる(1スクープ1ユーロ)ので、アイスを食べながら休憩したり、近くを歩いてみるのもいいかもしれません。

このマーチャーシュ教会と漁夫の砦への行き方ですが、セーチェーニ鎖橋をブダ側に渡ってから、向かって右側になだらかに上っていく坂道があるので、そこを歩いて行くと漁夫の砦にたどり着きます(砦付近は階段になっています)。また、ペスト側の中心部(聖イシュトヴァーン大聖堂付近)とこの辺りを結ぶバス(16系統)も頻繁に動いているので、体力に自信がない方はそちらを使うのもいいですよ。

⑦目抜き通りのアンドラーシ通りとその周辺、及び地下鉄(共に世界遺産)

ブダペストの中で、一番観光客向けの通りが、世界遺産にも登録されているアンドラーシ通り。通りの両脇にはルイ・ヴィトン、グッチ、ゼニア、バーバリー、グッチ、ロレックスなどの高級ブランド専門店が建ち並んでいて、東京で言う銀座のような、ブダペストの一等地。

アンドラーシ通りは、上でも紹介したDeak Ferenc terの少し北(聖イシュトバーン大聖堂の近く)から北東に向かって延びており、反対の果てにあるのは英雄広場やセーチェーニ温泉(これらは「4日滞在」の欄で詳しく紹介します)。

アンドラーシ通りは、その中ほどにあるOktogonという交差点を境に、中心部側と郊外側で趣が大きく違います。中心側(聖イシュトバーン大聖堂側)にあるのが高級ブランド店やレストランで、こちらが観光での散策のメインになるのは間違いありません。反対に、Oktogonより東側になると一気に静かな住宅街になる、といった感じで、見て回るとすれば恐怖の館(4日滞在の欄で説明)、そして端にある英雄広場とセーチェーニ温泉くらいです。

これはあくまで僕の好みですが、温泉に行くのであれば中心部に近いルカーチ温泉、ルダシュ温泉、キラーイ温泉、ゲッレールト温泉のほうが値段も安めで、お得感はあるかなと思います(ブダペストに住んでいると、セーチェーニ温泉の料金は高く感じます)。

また、英雄広場そのものもざっと見て回るだけなので、最低限の日数だと、この2箇所はそこまでこだわらなくてもいいのかな、と思います。あくまで、中心部近くのアンドラーシ通りを散策してショッピングをしたり食事をすることをメインに据えて、時間があれば英雄広場まで行ってみる、というのがいいのかなと。

そして、アンドラーシ通りを散策するのであれば利用して欲しいのが、その真下を通る地下鉄1号線

地下鉄、と言っても、道路のすぐ下に路線があって、地上に出るために歩く必要がある階段の数は20段未満。車両もこぢんまりしていて、地下鉄というよりは「地下路面電車」と言ったほうがしっくりくる路線です。

なおこの地下鉄1号線は、世界で3番目、ユーラシア大陸では2番目に開通した、いにしえの歴史を持つ地下鉄。世界最初の地下鉄がロンドン、次がイスタンブール(ユーラシア大陸)で、その後にこのブダペスト地下鉄1号線が続きます。

この地下鉄が結んでいるのは、ドナウ川近くのVörösmarty tér~Deak Ferenc ter~Oktogon~Hősök Tere(英雄広場)~Mexikói útという。アンドラーシ通りに沿ったブダペストの目抜き通り地区。Vörösmarty térはカフェ・ジェルボーのすぐ下にあるなど、ブダペストを観光で回るには何かとお世話になることもある地下鉄かと思います。

使われている列車が小さい(狭い)ので窮屈な感じがするのはご愛敬ですが、アンドラーシ通り周辺を徒歩で回るのに疲れたときは、片道でもいいので使ってみてはいかがでしょうか。但し、観光地なのでスリなどの軽犯罪には注意して下さいね。

⑧ドハーニ街シナゴーグ

ヨーロッパでユダヤ人と言うと、上でも書いたようにポーランド(アウシュビッツ)の印象が強いと思いますが、ここブダペストにあるドハーニ街シナゴーグは、ヨーロッパで一番大きいシナゴーグで、世界規模でもエルサレム、ニューヨークに続いて三番目の大きさを誇っています。

このシナゴーグに入るには、入場料が必要です。普通の入場券はシナゴーグの前で買うことができ、通常料金だと4500HUF(1800円)ですが、これとは別に、優先入場とオーディオガイドが付いた個人向けツアー(16ユーロ)もあります。

この個人向けツアーはオンライン予約のみ可能で、このページで詳細を確認して、興味があればここから申し込んでみて下さい。

通常のツアーの場合、当日にチケットを買う必要がありますが、オンシーズンは日中混む恐れがあるので、午前中のものを利用するのをオススメします。

ドハーニ街シナゴーグは季節と曜日によって営業時間が異なるので、こちらのページから、訪れる時期の営業時間を確認して下さい。

このシナゴーグの中にはハンガリー・ユダヤ博物館やホロコースト記念碑もあり、全て入場料に含まれています。

見学の所要時間は約1時間ですが、時間的に厳しかったり、そこまで興味がなければ外観を見るだけでも得られるものはありますよ。

⑨ブダペスト中央市場

東欧と呼ばれる地域の首都では、未だに多くの街に「市場」が存在します。これは、古い吹き抜けの建物の中に様々な食料品、嗜好品などを取り扱うお店が軒を連ねているもので、手軽に持ち帰れるお土産を探したり、滞在中に宿で済ます軽食を物色したりするのに練り歩いてみる価値があります。

ブダペストの中央市場は、中心部の南寄りのギリギリペスト側、自由橋を渡ったところにあります。

市場のすぐ目の前をトラムが通り、メトロ4号線もほぼ真下を通っている(駅もあります)のでアクセスも良好。ドナウ川沿いに走っているトラム2号線(国会議事堂周辺とを結ぶ、ブダペスト屈指の観光路線)も近くに停留所があるので、それを使ってもアクセスすることは可能です。

市場は吹き抜けですが、地上階、1階(日本で言う2階)、そして地下1階があり、地上階がいわゆる市場、1階は軽食を買って食べられるエリア、地下には普通のスーパーが入居しています(笑)

市場の中は広々としていて、買える物は主に、ソーセージ・サラミ、チーズ、ハチミツ、フォアグラ、ワイン・パーリンカ(ハンガリーの蒸留酒)、パプリカ(の粉)、果物・野菜。果物・野菜は普段用のものなので、旅行でお越しの方は、ハンガリーの名産品であるソーセージ、ハチミツ、フォアグラ、お酒、パプリカなどを購入するのがオススメです。

肉類は量り売りで、単位あたりの値段が書かれているので計算も簡単。

こちらはお酒類。ハンガリーと言えばワインが有名ですが、この中央市場で売っているのはパーリンカ(果物の蒸留酒。フレーバーは桃、イチゴ、オレンジ、ブドウなど様々。アルコール度数は50度くらい)やウニクム(UNICUM・ハンガリー版養命酒)と言った、容積の小さいもの。

ワインの購入は、他のワイン専門店でするほうが便利です。

こちらは、調味料としてのパプリカ粉。パプリカそのものは青果店で販売されています。

こちらはフォアグラ。英語ではgoose liverと言うので、「フォア・グラ」(フランス語)と言っても通じない場合があります。値段は440gで6500HUF(2600円)と、そこそこ手頃な値段です。

さて、少し盛り込み気味になってしまいましたが、以上が「最短2日間で回りたい最低限のブダペストのスポット」です。続いては、更にもう1日追加で滞在する場合のオススメスポットを紹介します。

+1日滞在(3日滞在)(+2箇所)

合計3日間滞在するスケジュールでブダペストにお越しの際は、ブダ城の南側にあるゲッレールトの丘と、そのすぐ麓にあるゲッレールト温泉の2箇所がマスト。温泉は近くにある他の温泉もオススメですが、ここでは便宜上、ゲッレールト温泉を紹介します。

⑩ゲッレールトの丘

ゲッレールトの丘は、ブダペストのブダ側にある、ブダペスト市内では屈指の見晴台。見どころとしては、女神像と、高台から見られるブダペストの絶景の2つ(ゲッレールトの丘への行き方は後述します)。

まず女神像ですが、これは第二次世界大戦時にナチスからハンガリーを解放した、ソ連軍兵士の慰霊碑です。こういう、独立を象徴する女神像は、旧ソ連が何らかの形で関係していた国(ラトビアのリガや、グルジアのトビリシ)にもあって、共通しているのかもしれません。

場所はこちら。

また、この女神像から少し北に道なりに歩いて行くと、眺められるのがブダペストを一望できる絶景。

ドナウ川を挟んで左側にブダ王宮やマーチャーシュ教会、右側に国会議事堂、そして真ん中には鎖橋があって、春~秋の、日照時間の長い時期の夕暮れ時の景色は絶品。上の写真で見られるように、太陽がブダ王宮側(北に近い西側)に沈むので、ゲッレールトの丘から北側を向いていても、街全体が茜色に染まるのです(これは冬場は、太陽の位置の関係で見られません)。

特に、太陽が沈むか沈まないかの時間帯から1時間ほどで、空が段々と薄墨色に変わりながら、ブダペストの街全体がライトアップされて、この世のものとは思えないほどの絶景を作り出してくれます。

僕もヨーロッパの国々は20ヶ国ほど回りましたが、ここまできれいなマジックアワーを見られる街は、なかなかないと思います。ブダペストの場合、川の存在と街の向きがプラスに作用としていると思いますが、この景色を見ながら、1度息を呑んでみて頂きたいと思います。

滞在時間は最低30分程ですが、時間の流れと共に街の顔の変化を楽しみたいのであれば、最低1時間は滞在するのがいいでしょう。なお、ゲッレールトの丘には、観光地価格ではありますが露店もあるので、飲み物や軽食の調達に困ることはありません。

ゲッレールトの丘への行き方

さて、ゲッレールトの丘への行き方ですが、徒歩とバス、タクシーの3通りがあります。

徒歩の場合

まず徒歩ですが、これはゲッレールト温泉、あるいは北のエリザベート橋からの2つのルートがあって、滞在先などからGoogle mapを使って調べると、行きやすいルートを自動的に示してくれます。

僕は両方のルートを使ったことがありますが、エリザベート橋(北側)から行く場合は坂がなだらかで、ゲッレールト温泉(南側)から行く場合は急勾配、かつ段差の大きい階段が多くあります。ゲッレールト温泉に滞在しているならまだしも、他のスポットを合わせて回るのであれば、北側のルートを通ったほうが体への負担は間違いなく少ないです。

なお、徒歩でゲッレールトの丘に向かう場合、途中の道に電灯や照明がないので、マジックアワー以降は移動がとても大変。スマホのライトや懐中電灯などを必ず使って、上り下りでケガをしないように気をつけて下さい。

バスの場合

次にバスを使う場合、ゲッレールトの丘の裏側(ドナウ川とは反対側)の坂を駆け上がっていくので、体力の消耗はありませんが、道中はあまりつまらないと思います。

バスで行く場合は、

このBúsuló Juhász (Citadella)というバス停が最寄りになるので、Google mapを使ってこのバス停を目的にして、経路検索をかけてみて下さい。ゲッレールトの丘の南にある、Móricz Zsigmond körtér Mというバス停(いくつか同じバス停がありますが、地図で見ると西側にある、幹線から分かれている道にあるバス停)から27番のバスに乗って向かうことになります。

タクシーの場合

体力に自信がなくて、バスに乗ろうとしても遠回りが面倒くさい…という方には、タクシーをサクッと使うのがオススメです。

ブダペストのタクシーは、初乗り700HUF(280円)で、1km毎に300HUF(120円)、又は15km未満の移動の場合は1分間で75HUF(30円)のメーター制となっています。ブダペスト市内の観光でタクシーを使うのは正直不要ですが(街がコンパクトなため)、ゲッレールトの丘に行く場合は体力と予算を考えて、適宜使ってみるのもいいでしょう。ブダペスト市内のどこから載るかによりますが、2000HUF(800円)あればペスト側からでもゲッレールトの丘までは移動できると思います。

なお、ぼったくりタクシーが不安だったり、丘からホテルに戻る時の配車が面倒、という方は、配車サービスのTaxify(Bolt)をスマホにインストールして使われることをオススメします(ブダペスト市内でインターネットに繋げるのが条件ですが)。

https://bolt.eu/cities/budapest/

このリンクからアプリをインストールしてクレジットカード情報を登録したら、あとは配車をして目的地まで送ってもらうだけ。手続きは全てアプリ上で行われるため、現金をくすねられることもありませんし、変にチップを要求されることもありません。

⑪ゲッレールト温泉

ブダペスト(ハンガリー)はヨーロッパ随一の温泉大国としても知られていて、湯治のために訪れる旅行者が多いのも事実。ブダペストにも温泉が何カ所もあるので、3日以上滞在するのであれば、そのうち半日ほどは温泉に浸かって、疲れを落としてみたいものです。

3日滞在するのであれば、ゲッレールトの丘と合わせて訪れられるゲッレールト温泉はいかがでしょうか。この温泉にはホテルも付いているので、宿泊の場合は温泉にもそのまま入れる場合があります(宿泊プランによって異なる)が、温泉だけの利用ももちろん可能。

場所はここ。

料金は、平日にロッカー利用で6200HUF(2500円)と、ブダペストの中でもやや高めなのですが、広々とした敷地、3種類ほどある、温度の違う温泉、サウナ、マッサージ(別料金)など、半日ゆっくり過ごしても時間が足りないほどの、設備の充実ぶりです(他にもプールもあるので、泳ぐことだってできます)。

ハンガリーの温泉の特徴は、日本の温泉より水温が低め(基準が35℃)なこと。なので、人によっては日本の温泉ほど気持ち良さを感じないこともあるかもしれませんが、水温が低めなので長時間入浴してものぼせることなく、湯冷めもしないようになっています。それこそ、2時間ほどずっと湯舟に浸かり続けることもできて、心身共にリフレッシュをするにはうってつけの場所と言えます。

また、レストランやカフェもいくつか揃っているので、宿泊をしていなくても温泉と食事を一緒に済ますことだって可能。観光地巡りに疲れたら、腰を据えて1日中温泉を楽しむことだってできてしまうくらい、設備は揃っています。

なお、ゲッレールト温泉に限らず、ハンガリーの温泉は

・混浴

・水着着用

・サンダル着用

がほぼ必須となっています。水着やサンダルはレンタルもできますが、できれば自前で用意していくのがいいですね。

なお、別の記事でブダペストにある他の穴場温泉についてもいくつかまとめています。今回紹介したゲッレールト温泉や、一番有名なセーチェーニ温泉は観光客向けの充実した温泉ですが、「少しお金を節約したい」「そこまで設備は要らないから、シンプルに温泉に浸かることを楽しみたい」という方は、こちらの記事の内容も参考にしてみて下さい。

なお、ゲッレールト温泉の料金一覧はこちらのページで確認できます。

次は、もう+1日(合計4日滞在)の場合に回りたい追加スポットを紹介します。

もう+1日滞在(4日滞在)(+3箇所)

ブダペストに4日滞在するのであれば、いわゆる「観光」を離れて、博物館の類に行ってみるのはいかがでしょうか。

ブダペストには沢山の博物館がありますが、個人的に是非訪れて頂きたいのは、ハンガリーの「負の歴史」を知ることができる、「恐怖の館」と「ホロコースト博物館」です。

⑫恐怖の館

いかにも物々しい名前の博物館ですが、この「恐怖の館」は、ハンガリーの近代史を理解する上では、必ず訪れないといけない場所です。

あまり知られていないと思いますが、ハンガリーは第一次世界大戦、第二次世界大戦共に敗戦国となっており、WWIIの後、ソ連が幅を利かせて共産主義に進んで行きました。

この「恐怖の館」で取り扱っているメインテーマは、第二次世界大戦でのファシズム、そしてその後の共産主義という、2つの抗うことのできなかった強力なイデオロギーに翻弄されたハンガリーの姿と、その過程で犠牲になった多くの方々です。

第一次世界大戦に敗れて、その時までハンガリー領だったトランシルヴァニア(現ルーマニア西部の地域)がルーマニアに併合され、それを「取り返す」名目でナチスがハンガリーに近づき、WWIIのさなかにその一部を取り戻すことができたものの、その時の「恩義」でハンガリーはナチス側(枢軸側)に付かざるを得ず、また敗戦を経験。その後共産主義がハンガリーを覆う中で、スターリンの死後(1953年)、明るみに出なかったソ連の「粛清」などの実態がハンガリーにも伝わるようになり、1956年に、体制変化を目論んで国内で起こった「ハンガリー動乱」………。

恐怖の館では、この間約40年ほどの間で起こったハンガリーの歴史、そしてかつては公にすることもできなった「ハンガリー動乱」の中で犠牲になっていった多くの方々のことを、余すことなく知ることができます(逆に言うと、この歴史の流れを押さえていなければ、恐怖の館に行っても展示の内容は分からないと思います)。

建物の中は撮影禁止ですが、まず2階(日本式3階)に上がって、第二次世界大戦時の展示を見た後、順に階を降りて、動乱関係の展示を見ながらまた地上階に戻る、という経路になっています。

恐怖の館の入場料金は3000HUF(1200円)で、展示を見て回るのに必要な時間は、最低でも60分~90分。営業時間は10時~18時(月曜休館)で、シーズンや時間帯によっては混雑することもあるので、見て回る場合には時間に余裕を持っておきたいものです(クレジットカード決済可)。

場所は、アンドラーシ通りの北側、ギリギリ中心部から外れますが、高級ブティック街にもほど近い場所にあります。

個人的には、恐怖の館はブダペスト旅行の際に必ず訪れて欲しい場所なのですが、歴史を知っておかないと理解が難しい、凄惨な展示内容もあって気分が陰鬱になる、という要素もあるので、単純に観光を楽しみたい、という方でなければ、他の場所を回ることを優先して頂ければ大丈夫です。

そういうわけで、ブダペストに4日以上滞在する場合は、時間を取って回って頂きたい場所という位置づけで紹介させて頂きました。

⑬英雄広場とその周辺

恐怖の館から、世界遺産の地下鉄1号線を使って街の中心部とは反対側に向かうと、数駅で英雄広場に到着します。

これは、1896年にハンガリー建国1000年を記念して建造された、ブダペスト最大の広場。建築の雰囲気やデザインが、ベルリンのブランデンブルク門にどことなく似ているように感じるのは、僕だけでしょうか。

この広場には、ハンガリーの歴史において重要な役割を果たした人物が合計で14名(左右の建造物にそれぞれ7人)、飾られています。かつてはオーストリア=ハンガリー帝国だった歴史的経緯から、第二次世界大戦まではハプスブルク家の要人の像もあったのですが、大戦で破壊されてからは現在の、ハンガリーの歴史的人物が飾られるようになりました。

飾られている人物の中で名前が比較的知られているのは、イシュトヴァーン1世(ハンガリー初代国王)、ラースロー1世(ハンガリーの勢力を拡大した)、マーチャーシュ1世あたりでしょうか。

この辺り一帯は緑地公園となっていて、ブダペストで一番有名な温泉・セーチェーニ温泉やヴァイタフニャディ城なども詰まっています。このエリアは数時間かけて回る価値もありますが、どうしても街のやや外れにあるので、まとまった滞在日数があるときに余力で訪れるのがオススメです。

⑭ホロコースト博物館

ブダペストの「恐怖の館」はある程度知名度があると思いますが、こちらの「ホロコースト博物館」は知る人ぞ知る、ブダペスト負の遺産博物館ではないでしょうか。

第二次世界大戦中にナチスが行ったユダヤ人虐殺の中で、主にハンガリー国内での出来事について詳しくまとめられています。

場所はブダペストの南東になります。ペスト側の中心部からだと、メトロ3号線に乗ってCorvin-negyed駅で下車し、更に幹線に沿って歩いてから、1本路地に入ります。

存在自体が凄く地味で、この博物館自体旅行者にはあまり知られていないと思うのですが、

・ポーランドのアウシュビッツにスケジュール的に行けない

・ ハンガリーでのユダヤ人虐殺についても知りたい

という方は、訪れるに一考する価値のある場所です(アウシュビッツについての展示も少しあります)。

ただ、僕も実際に見て回りましたが、グロい展示(当時の写真など)が結構残っているので、人によっては見るに堪えられないものである可能性もあります。こういう言い方は語弊があるかもしれませんが、展示内容自体は、アウシュビッツのほうが「マイルド」に思われました。

ホロコースト博物館は月曜が定休で、営業時間は10時~18時。チケットオフィスは17時には閉まりますが、1時間では足早に回ることになってしまうので、遅くても16時には入場されることをオススメします。

チケット代は1400HUF(560円)で、チケットオフィスでは現金のみ。ただし、こちらの公式ページから飛べるオンライン予約システムでは、カードでの決済が可能です。

以上が、ブダペストで4日滞在する際の追加スポット3箇所でした。

+もう1日滞在(合計5日滞在)(郊外の場所+2箇所)

さて、ブダペストに合計5日滞在する場合はどうでしょう?

実は、ブダペストの街はとてもコンパクトなので、3日あれば一通りの名所は回ることができて、もう1日で温泉に入って療養、という、ゆったりとしたスケジューリングで滞在することが十分可能。もしもう1日、又はそれ以上滞在するのであれば、更に温泉に浸かって体を休めるか、あるいは以下で紹介するように、ブダペストの外にはなってしまいますが、日帰りで訪れられる近郊スポットに立ち寄ってみるのはいかがでしょうか。

今回紹介するのは、独力で訪れられるドナウ川沿いのセンテンドレと、ブダペスト登山鉄道・子ども鉄道です。

⑮ブダペスト郊外の街・センテンドレ

ブダペストを貫くドナウ川は、ブダペストの上流を、ドイツを起点にしてウィーン、ブラチスラバと進み、「ドナウベンド」と呼ばれる、ハンガリー国内のドナウ川沿いの街を横目に流れて、ブダペストまでやってきます。

これらの街のうち、ブダペストから一番近くにあるのがセンテンドレ。

この街は芸術の街として有名で、街並みが「インスタ映え」することもあって、ブダペストから訪れる旅行者も少なくありません。街自体は数時間で見て回ることができ、気になるお土産物屋さんや画廊、カフェに入って時間を使うのが理想的です。

センテンドレへの行き方

センテンドレには、ブダペスト市内から郊外列車(HEV)に乗る必要があり、市内からだと乗り換え時間を含めて、45分~1時間ほどで到着します。

まず、センテンドレの街はここにあります。

ドナウ川の西岸にあり、HEVで行く場合はブダ側の駅でトラムや地下鉄から乗り換える必要があります。

HEVの起点駅はここ、Batthyány tér。

ここから、センテンドレ行きのHEV5号線が出発しています(HEVはブダペスト市内から別の街にも、別の号線が出ています)。

この駅以外だと、その北のMargit híd budai hídfő駅からもHEVに乗れます(マルギット島近く)が、これもGoogle mapを使えば最適経路が表示されるので、あまり心配する必要はありません。

なお、センテンドレに行く場合は、ブダペストのトラムチケットだけでは行くことができません。

HEV乗り場にある券売機で、センテンドレ行きの追加チケット(ブダペスト市内のチケットが無効になる街から購入可能)を更に、必ず買うようにして下さい。センテンドレに向かう中で検札があります。

センテンドレに向かうHEVは、こういう緑色の列車。ブダペスト市内では地下を通っています。

線路の幅が広いからか、車内も空間的に余裕があります。ブダペストから離れるにつれて、乗客は減っていく感じでした。

肝心の料金の部分が隠れていますが、片道で350HUF(140円)くらいでした。

センテンドレに着いたら

センテンドレに鉄道で着いたら、駅を出てそのまま北に進んでいきます。

街の様子はこんな感じで。あくまで僕の印象ですが、ベトナムにある世界遺産の街・ホイアンのような雰囲気が一部漂っていました。ホイアンはアジアの中にヨーロッパ的な雰囲気が溶け込んでいるんですが、センテンドレは逆ですね。

雑貨、衣類、ワインなど、お土産物屋さんもたくさん。

カフェにも立ち寄りましたが、自家製レモネードが500HUF(200円)とかで、衝撃を受けた記憶が残っています。恐らく、観光地なんですけど「観光地価格」というものが存在しないんでしょうね。

センテンドレは、かつてセルビア人が多数派を占めていたこともありセルビア正教会が街中にある、なんとも変わった街とも言えます。

ブダペスト~センテンドレの往復移動と散策で4~5時間ほどかかると思うので、日中にセンテンドレ散策をして、夕方以降はブダペストでのんびりする、というプランニングがオススメです。

⑯ブダペスト登山鉄道と子ども鉄道

これも、ブダペストのブダ側郊外に、森林の中をかけてゆく「子ども鉄道」という鉄道があります。これは、駅員や車掌など、スタッフ全般を中学生や小学生がする物珍しい鉄道で(列車の運転は大人がします)、ブダペストの喧噪を離れて、きれいな空気を味わいながらのんびりしたい方にオススメのエリアです。

この子ども鉄道に乗るためには、アプト式の登山鉄道を使う必要もあるので、鉄道が好きな方や、物珍しいものに興味がある方であれば、ブダペストで時間が余ったときに訪れてみるのがオススメですよ。

この登山鉄道、子ども鉄道については別の記事で詳しくまとめていますので、そちらを合わせてご覧下さい。

物理的に、センテンドレと子ども鉄道を1日で両方回るのは無理なので、どちらか1つを選ぶ必要があります。

さて、少し長くなってしまいましたが、以上で日数別のブダペスト観光スポット16箇所の紹介は終わりです。

が、これらとは別に、ブダペストでかけがえのない時間を過ごしたい方向けに是非利用して頂きたい2つのアトラクションがあります。それらを2つ、以下で紹介します。

おまけ:時間と財布に相談して利用したいスポット(+2箇所)

ここで紹介するのは、ドナウ川クルーズとブダペスト上空のチャーターヘリツアー。どちらも財布と相談する必要がありますが、普通の観光旅行ではできない体験をすることができます。

⑰ドナウ川クルーズ

ブダペスト旅行のハイライトを楽しみたいなら、実はこのドナウ川クルーズを利用するのが一番ハズレがありません。

ドナウ川クルーズはいくつもの会社が、川沿いにフェリーポートを作っていて、自分の予算や好みに応じてサービスを選ぶことができます。クルーズの内容も、

・通常の1時間程度の遊覧コース(日中、夕暮れ時、夜景)

・食事を楽しめるコース

など、いくつかオプションが存在しています。

単なるクルーズももちろん価値がありますが、せっかくブダペストを訪れるのであれば、食事とお酒を味わいながら、日没と共に刻一刻と街の表情が変わる、フルコースディナーのクルーズを利用して頂きたいと思います。ライトアップ前と後の、国会議事堂、ブダ城、マーチャーシュ教会・漁夫の砦など、2つの表情を持つブダペストを一気に見ることができます。

このドナウ川クルーズについては、別の記事でこちらも詳しくまとめていますので、そちらを是非ご覧下さい。

また、ドナウ川クルーズ(ディナークルーズ)は、こちらのページから、イブニングクルーズはこちらのページから申込みができますよ。

⑱ブダペスト上空のチャーターヘリツアー(遊覧飛行)

最後は、知る人ぞ知るブダペスト観光の穴場。

ブダペストの郊外にあるヘリポートから、20分だけではありますが、ヘリコプターに乗ってブダペストの街並みを堪能することができます

日本向けの個人手配旅行を提供している、ブダペストにある旅行代理店のパッケージで、ブダペスト市内(ホテルなど)とヘリポートとの送迎、及び遊覧飛行が付いて、1人116ユーロ(35000HUF・1.4万円)(3人で利用する場合)。

ツアー代金はブダペスト価格で考えると驚きの値段ですが、ヘリコプターに乗ってマジックアワーや夜景を見るなんてことは、一生に何度もできるかどうか。

もし、大切な人とかけがえのない時間をブダペストで過ごすのであれば、地上、船上、そして上空の3箇所から、知られざるブダペストの姿を見てみませんか?

チャーターヘリツアーは、平日のみの催行ですが、日中、夕暮れ時~日没直後まで、1日のどの時間帯で利用しても美しいブダペストを目に焼き付けることができます(特にオススメは、夕暮れ時から日没後の早い時間帯)。

このヘリ遊覧については、別の記事で詳しくまとめているので、そちらをご覧下さい。

まとめ:9箇所+9箇所のスポットを上手く訪れて

いかがでしたでしょうか。1年間ブダペストで生活をした僕が訪れてみて、旅行でも行く価値のある場所をできるだけ絞って紹介してみました。ブダペストでの滞在日数が少ないときは、中心部に宿を取ってその周りを徒歩ベースで回り、滞在日数が増えるに従って、少しずつ回る範囲を同心円状に広げていくのが、ブダペストの賢い回り方かと思います。

厳選9箇所でもどう見て回ればいいか分からない!という方は、ここで紹介している順に回ってみて、時間が来たらそこで打ち切り、という風にしてみても損はしませんよ。

限られたブダペスト滞在をより実りあるものにして頂ければ嬉しいです。

ブダペスト観光に飽きた!という方にオススメの場所

ハンガリーの良さは、何もブダペストにとどまりません。

以下、僕が実際に訪れたハンガリー国内の場所についてまとめた記事を合わせて載せておきます。

「ブダペストは飽きたな~」という方は、これらの場所に行ってみることを考えてみてはいかがでしょうか。全てブダペストから日帰りで行けますよ。

他にも、ブダペスト以外の観光スポットを外部メディア「世界のコトなら」にてまとめています。

合わせてご覧下さい。

https://www.kaigaikakibito.com/blog/hungary-5-sightseeing-spots/

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