ショパンコンクール2020虎の巻!個人手配で120%楽しむ方法を全部お伝えしちゃいます
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5年に1度ポーランドのワルシャワで開催される、世界最高峰のピアノコンクール・ショパンコンクール。

 

5の倍数の年に行われるこの一大イベントは、ショパンの故郷ポーランドで盛大に盛り上がるため、日本人であれば大のショパン好きでなくとも、一生に1度は現地で生演奏を味わってみたいですよね。

 

さて、このショパンコンクールは、日本から参加する場合は、丸ごと込みのツアーを利用することが普通かと思います。

 

ただ、価格が価格で、仕事を終えて残りの人生は余暇に使おう、という方であればまだしも、休暇をこのために取って訪れる、という方にとっては手が出ない価格になっていることも確かです(2015年のときは、ファイナル(決勝)を鑑賞できておよそ70万円ほどしていました)。

 

そこで!

 

この記事では、来るショパンコンクールに向けて、そんなべらぼうに高いツアーを利用せずとも楽しめてしまうための方法を全て公開することにしました。

 

コンクールのチケットの手配はもちろん、ワルシャワ滞在中のホテルや行ってみたいスポットとレストラン、ワルシャワ周辺のショパンにゆかりのある場所などについても、合わせてこの記事で全てお伝えすることにします。

 

では、早速順に説明していきましょう。

 

目次

⓪ショパンコンクールのスケジュール

ショパンコンクールは、全世界の「予選」を勝ち抜いてきたピアニストが、いくかに分かれたステージで課題曲を演奏し、更に次のステージに進んで競い合う、という仕組みです。

 

例年、ショパンコンクールは5の倍数の年の10月を丸々使って行われ、2020年だと、10月2日に始まり23日に終わる、というスケジュールです。

 

とは言っても、事実上の「コンクール」(コンペティション)は10月3日から20日までで、20日にファイナルが終わった後は3日間、優勝~第3位の方までのコンサートを鑑賞する、という「余興を楽しむ」日程になっています。

 

ショパンコンクールを現地で鑑賞する場合、チケットは日にち別・時間別でバラ買いすることができるようになっています。

 

また、ショパンコンクールは4つのステージに分かれていて、第1ステージ、第2ステージ、第3ステージ、そしてファイナルの4段階です。

 

第1ステージでは演者が全員演奏をし、ステージが上がる毎に、勝ち上がった演者の演奏だけを鑑賞できるようになります。

 

日本式の表現を使うと、第1ステージ=本戦の予選、第2ステージ:準々決勝、第3ステージ:準決勝、ファイナル=決勝、ということになるかと思います。

 

 

 

①ショパンコンクールのチケットを自分で取るには

 

最初に、兎にも角にもショパンコンクールのチケットを取らないといけないわけですが、実はこれがなかなか大変です。初めに厳しいことを言っておくと、個人手配では、準決勝~決勝のプレミアチケットは、ほぼ入手できないと言っていいです。これは、単純に倍率が高いというのもありますが、恐らくツアー会社などが一定数の座席を確保していることも合わさって、プレミアが高くなっているのではないかと思います。

 

僕が2015年に自力で手配したときは予選のチケットしか余っていなかったので、泣く泣く予選を何度か見るだけ見て、帰国したのを今でも覚えています。

 

 

チケットの予約は、2020年の春先くらいから最新情報を改めててキャッチアップして頂きたいのですが、夏頃に一度、https://bilety.nifc.plのHPを見てみるようにしましょう。ショパンコンクールを主催する「フレディリック・ショパン・インスティテュート」が行うイベントのチケットは、ここで一式取り扱われているようです。

 

なお、2015年に予約をしたときのメールを確認していたのですが、一般のチケット販売は同年の9月1日から行われていたようです。

 

たった1ヶ月前に販売開始になる、ということは、それまでに旅行会社などがほとんどのチケットを押さえてしまっていると想像することも難しくありません。

 

日本から休暇を取って渡航される場合は、早めのステージ(第1~第3ステージなど)のチケットを確実に手に入れられるようにスケジュールを組んで、有給休暇を取得するような動きをするのがいいかと思います。

 

 

このサイトで、コンクールのチケットが販売されたら「10月●日、コンクール第1~3ステージ/決勝」などのように、購入できるチケットが一覧で表示されるので、見たい日付を選んで座席を指定し(舞台からの距離などで3種類ほどに分かれていて、値段が異なります)、クレジットカード決済で支払を済ませましょう。第1~3ステージは、午前と午後の2つに分かれて毎日行われます。

 

なお、2015年のチケット価格を確認すると、第1ステージが一番安く、決勝に進むにつれ段階的に値上がりする、というシステムでした。

 

当時の価格を簡単にまとめておくと、

第1ステージ:第1セクション60ズロチ、第2セクション50ズロチ、第3セクション30ズロチ

(セクションは、数字が小さいほど演者に近い位置での座席になります)

第2ステージ:(順に)120ズロチ、80ズロチ、50ズロチ

第3ステージ:(順に)260ズロチ、200ズロチ、150ズロチ

決勝(ファイナル):(順に)400ズロチ、300ズロチ、200ズロチ

 

なお、これらは「1回のセッション」で使えるチケットのため、例えば第1ステージでは2~3時間の、午前の部午後の部をそれぞれ鑑賞しようと思うと、(第1セクションの場合)合計で120ズロチ分のチケットを買う必要があります。

 

 

ただ、これらの「バラ売りチケット」とは別にフリーパス(コンプリートパス)があって、2015年のときは、順に4000ズロチ、3000ズロチ、2000ズロチでした。このフリーパスを使えば、第1ステージから決勝までの全ての演奏を無制限で見られるのですが、値段は日本円に直すと、第1セクションで12万円、第2セクションで9万円、第3セクションで6万円と、なかなかの金額になります。

(そして恐らくですが、事前に指定の座席をあてがわれることになるのではないかと思います)

 

 

②コンクールの日時と演者・演目はどうやって確認するか

これについては、公式サイトなどで順次発表がされるのですが、前半のステージだと正直言って、当たり外れが出てしまいます。

 

審査が進めば進むほど演奏者のレベルは上がっていきますが、予選段階では、よっぽどピアノの世界に通暁でもしていないと、演者のラインナップを見て「この人はすごい、この人は微妙」なんてことは分からないと思います。

 

僕はただの素人ですし、事前に演者の名前まで確認していなかったので、チケットだけを取って当日の運任せで鑑賞をしました。

 

中には、予選でも桁違いのオーラで演奏をしている人もいて、はっきりと引き込まれるときもありましたが、こればかりは巡り合わせなのでいかんともし難い部分ではあります。

 

ただ、チケットを買う際にこれを注意しておいたらいい、といえるのは、ショパンコンクールはステージによって課題曲が違う(演奏できる曲が限定されている)ため、自分が知っている曲が課題になっているステージであれば、他の曲よりも聞き入ることができると言えるでしょう。

 

2020年の課題曲は既に発表されていて、スケジュールも含めてこちらの公式資料で確認できます(英語)が、英語で曲名だけ見てもなんのこっちゃ、ということも多いかと思います。

 

曲目をみてメロディーが分かるのであればその回を選ぶのが一番ですが、分からない場合は曲目をYouTubeで調べて、自分のインスピレーションに合う曲が課題曲になっている回(ステージ)のチケットを取るようにしてもいいでしょう。

 

 

③ショパンコンクールが行われる場所と近くのホテルの選び方

 

ショパンコンクールが行われるのは、ワルシャワど真ん中にある国立フィルハーモニー。

 

ワルシャワ中央駅まで徒歩15~20分、地下鉄とバスの要所であるCentrumまで徒歩10分ほどで、近くには高級ホテルも沢山あります。

 

近くの、観光向けホテルを一通り紹介しておくと、以下のようになります。

 

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A.ノボテルツェントラムワルシャワ

 

Centrumのロータリーのすぐ南にあるのが、昔からずっと、一棟だけ突き出ていたビルのノボテル。

 

20階を超えるフロアとなっているホテルは、ワルシャワでもここぐらいだと思います。

 

客室も広く眺めもよくて、まずハズレにはならない宿と言えます。

 

このホテルの利用レビューはこちらの記事でまとめています。

 

B.ノボテルの道を挟んだ向かい側にあるメトロポール

 

続いては、ノボテルの向かい側にあるメトロポール。

建物の高さこそそこまでありませんが、朝食のクオリティが高くて、不便さは感じません。

 

客室がやや狭く感じられるかもしれませんが、ベッド自体は大きいのでこだわらなければ十分過ごせるホテルです。

 

こちらのホテルの利用レビューは、この記事にまとめています。

 

場所はこちら。

 

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C.更に隣にあるポローニャパレス・ワルシャワ

②のメトロポールの更に隣にあるのが、昔の建築の外観になっているポローニャパレス。

カジノ、サンデッキ、屋内プールを備えていて、上2つよりもバケーション色の濃いホテルです。

D.ホテルブリストルワルシャワ

ショパンコンクールが行われる国立フィルハーモニーや、上の3つのホテルがある場所からは離れますが、ワルシャワ旧市街に違いホテルで評価が高いのがホテルブリストル。

 

旧市街に続く道沿いにあるホテルで、ショパンコンクールと合わせて旧市街を重点的に散策したい、という方にオススメのホテルです。

 

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E.ソフィテルワルシャワビクトリア

ホテルブリストルの近くにある、こちらも五つ星ホテル。

 

建物がとても近代的なのが特徴です。

 

ホテルはBooking.comで、ワルシャワ市内でまとめて検索してしまいましょう。



④ショパンコンクールと合わせて回りたいワルシャワの観光地

 

ショパンコンクールはひと月にわたり開催されるとは言っても、1日ずっと開催され続けるわけではないので、当然ながら隙間時間だったり、時間ができます。

 

第1ステージこそ1日に2回実施されますが、第2ステージ以降になると基本的に午後以降の開催になるので、むしろ1日の中でショパンコンクールに使う時間は限られることになります。

 

そこで、ここではワルシャワ市内と周辺の街で、ショパンコンクール開催中に訪れて頂きたい、「ショパンに縁のある場所」を紹介したいと思います。

 

※ショパンに関係のないスポットも紹介している記事は別にあるので、興味がある方は合わせてそちらもご覧下さい。

 

 

A.ショパン博物館(ショパンミュージアム)

ショパンの音楽を嗜むのなら、合わせて是非訪れて頂きたいのが、ワルシャワ市内にあるショパン博物館。

 

ショパンの生い立ちや遺品を見聞きすることはもちろん、彼の作品のいくつかをオーディオガイドや館内設備を通して聞くこともできます。

 

日曜休館であることに気をつければ、場所は国立フィルハーモニーから遠くはないので、コンクール鑑賞と合わせて回ることも十分に可能です。

 

ショパン博物館についてはこちらの記事で詳しく説明しているので、立地などの情報も合わせてご確認下さい。

 

B.ショパンの心臓が眠る聖十字架教会

 

ショパン博物館と合わせて絶対に訪れたいのが、ショパンの心臓が安置されている聖十字架教会。

 

ショパンが息を引き取ったのはフランスのパリでしたが、心臓はワルシャワに戻され、この聖十字架教会の柱の中に入れられています。


旧市街に行くまでの道沿いにありますが、観光地のど真ん中にあるにも関わらず、擦れていないのがまだ一興。

 

こちらも、コンクールの会場から徒歩で行ける範囲にあります。

 

C.ワルシャワ市内にある音楽が流れる長いす

ワルシャワはショパンに縁のある場所、ということで、旧市街の近くなどに、「ボタンを押せばショパンの音楽が流れる長いす」があります。

 

この長いす(ベンチ)はワルシャワ市内に全15箇所あり、その椅子にあるボタンを押すとショパンの作品がメロディを奏でるようなギミックになっています。

 

流れる音楽は全てのベンチで違い、ワルシャワ滞在中に練り歩いてみるのも面白いかもしれません。

 

全15箇所のベンチ情報はこちらのサイト(英語)で紹介されています。

 

 

D.ショパンの銅像があるワジェンキ公園

 

ワルシャワ中心部から南に行った場所には、オンシーズンにはショパン音楽の無料リサイタルも行われるワジェンキ公園が。

 

残念ながら、ショパンコンクールの開催中にはリサイタルは行われません(9月末まで)が、銅像はもちろん年中見られるので、その勇姿を見に行ってみてはいかがでしょうか。

 

ワジェンキ公園への行き方についてはこちらの記事で詳しく説明しています。

 

 

E.ショパン生家があるジェラゾバ・ボラへ(ワルシャワ市外)

最後に紹介するのは、ワルシャワとは別の街ですが、ショパンが生まれた家があるジェラゾバ・ボラ。

 

ワルシャワ市内からもバス1本で行ける場所にあって、ショパンコンクールの中日に1日使って訪れてみたい場所です。

 

詳しくはこちらの記事で。

 

 

⑤ショパンコンクール中に楽しみたいレストラン・カフェ

 

続いては、ワルシャワ市内にあるレストランの中で、ポーランド料理を食べられる所をいくつか紹介します。

 

A.ワルシャワ定番のレストラン・Zapiecek

1つ目は、ポーランド国内にチェーン展開するピエロギがメインのポーランド料理店・Zapiecek。

 

ポーランドの民族衣装を着たホールスタッフが出迎えてくれ、バラエティ豊かなピエロギをバラ注文もできる、なかなか融通の利くレストランです。

 

この写真に写っているのは、ピエロギ(ポーランド風トンカツ)とビゴス(ザワークラウトを炒めたもの)。

 

がっつり肉!というわけではなく、美味しいながらも全体的に胃にはしつこいポーランド料理の中でも、そこまで消化器が疲れないメニューを味わうことができます。

 

 

 

ワルシャワ市内にもテンポは複数ありますが、コンクール会場や旧市街の近くといった立地を考えると、ここが一番便利です。

 

B.本格ポーランド料理を味わえるStary Dom

2つ目は、ポーランドの中心部から南にある本格的なポーランド料理レストランのStary Dom。文字通りの意味は「Old house」で、二昔ほど前を彷彿とさせる内装に、タルタルなど通向けのポーランド料理も数多く揃っているのが、ここの特徴。

初めてポーランドに行く方にはやや敷居が高いかもしれませんが、「もう一通りポーランド料理は食べたことがある」という方には、是非訪れて頂きたい場所です。

 

③有名で定番ではあるけれど「ヴェデル」

「ヴェデル」という名前は、ポーランドが好きな方であれば恐らくご存じであろう、国内最大のチョコレートブランド。

 

現在は日本のロッテ傘下になっていますが、ポーランド国内にやや客層の高いカフェ店舗は未だに健在。

 

パフェやパンケーキで600~900円ほどと、日本と比べると安いのかもしれませんが、ポーランド国内ではやや高めの値段となっています。

 

が、空間代と考えれば一度と言わず何度も足を運びたいお店であることは間違いありません。

 

ワルシャワに店舗はいくつかありますが、国立フィルハーモニーのすぐ近くにあるこの店舗が一番便利ではないでしょうか。


とりあえずこの3つを回って、他のお店情報については以下の記事なども参考にしてみて下さい。

 

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

この記事でまとめた内容を参考にしてもらえれば、ショパンコンクールのチケットの取り方、ワルシャワ滞在中のホテル、コンクール中に行きたい観光名所とレストランに困ることはありません。

 

ショパンコンクール=日本からツアー利用が当たり前、と考えている方は、今一度、この記事を読んで「自力で手配できないか」と考えてみて下さい。

 

ツアーを利用するよりも、数十万円ほど安く済ませることだって不可能ではありませんし、自分のペースや好みで旅行だってできちゃいます。

 

僕は2015年に、この方法でショパンコンクールを自力で満喫することができました。

 

同じような素敵な体験をする人が、1人でも増えればとても嬉しいです。

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