クロアチア中部にあるトロギールは、1997年にユネスコ世界文化遺産に登録された街。クロアチア国内の世界遺産としては比較的地味な部類に入り、大手旅行会社のパックツアーなどではスルーされてしまうプランも多いですが、ダルマチア地方の中心都市・スプリトからは陸路で30分ほどの距離にあるので、個人旅行の場合は気軽に訪れることができる街でもあります。
私達も、2023年の7月にスプリトからトロギールまで、日帰り旅行に行ってきました。
目次
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スプリトからトロギールへの行き方
スプリトからトロギールへの行き方は大きく分けて2通りあり、陸路のバスと、海路のフェリーです。
バスは、これまた高速バスと路線バスに分かれる(詳細は後述)のですが、高速バスだと、所要時間は約30~40分、路線バスだと1時間~1時間15分ほどかかります(道路の混み具合によって変化)。共に、1時間に2~3本ほど運行しています(シーズンによって変動あり)。
フェリーは、シーズンによってダイヤが増減しますが、1日4~6本の運行で、ハイシーズンの夏季が最も本数が多くなります。所要時間は1時間ほど。
※船のダイヤについては、こちらのサイトに詳しくまとめられています(※英語)
さて、私達はフェリーの存在を知らなかったので、当然のことながらバスを使ってトロギールに行くことを考えていました。ただ、ピークシーズンの7月下旬に訪問したため、予想外のトラブルに巻き込まれてしまいます。
①繁忙期はバスの事前予約がオススメ
スプリトにはバスターミナルが2つあるのですが、1つは港近くの長距離バス専用ターミナルで、もう1つは、少し内陸部にある路線バス専用のバスターミナルです。
まず、こちらが長距離バス専用ターミナル。離島各地に向かう港と、スプリト駅の両方に近い場所にあります。ただ、立地が立地で、ホテルまでの移動は少し不便です(旧市街まで徒歩10~15分くらい)。
で、こちらが路線バス専用のターミナル。
家族旅行などでスプリトを訪れるときは、旧市街付近のホテルを予約することが多いと思うので長距離バスターミナルが近いと思うのですが、バックパック旅行などだと、もしかすると宿が長距離バスターミナルと離れていて、路線バス用のターミナルに近い、ということがあるかもしれません。
私達は、そもそも路線バスの存在を知らなかったことと、旧市街の宿に泊まったので、当然のごとく長距離バスターミナルを利用しました。
スプリトには3日間滞在し、うち1日をスプリト市内とトロギル観光(半日ずつ)、1日を離島巡り(青の洞窟ツアー)、もう1日を別の世界遺産・シベニク観光に使う予定でいて、滞在初日(スプリトに到着したのはその前日、プリトヴィツェ公園から)のお昼過ぎに、バスターミナルでチケットを買ってトロギールに行く予定をしていました。
午前中は、当初の計画通りスプリトの旧市街を見て回り、休憩もして長距離バスターミナルに向かって、トロギール行きのバスのチケットを買おうとしたところ…。
バスターミナルのチケット売り場に着いたのは12時50分頃。13時のバスがあることをネットで調べていたので、そのバスに乗りたい旨を伝えると…
「バスは満席で、次に乗れるのは15時のバスです」と、スタッフさんに言われてしまいました。
繁忙期なので、まさかの満席。
事前にネットでチケット買っておけよ、という話だけなのですが、半日でスプリトとトロギールを見て回るのに、バスの時間を事前に指定してしまうとあくせくしてしまうかな、と思ってしまい(あと、正直に言うとユーロが高すぎで、クレジットカード決済で余計な手数料を払うのがシャクだった)、当日バス乗り場に行けば余裕で買えるだろう、と思っていたのが間違いでした。
さすがに、スプリト市内を一通り見て回って、文字通りロクな日陰もない街中でさらに2時間時間を潰すのは難しいので、その場しのぎ的にはなりますが、バスターミナル近くのタクシー乗り場で、80ユーロ(だったかな?)を払ってトロギールに向かうことにしました。時は金なり。
まあ、こんな感じで、(多分長距離バスと同じルートで)タクシーをぶっ飛ばしてもらったのですが、やはりピークシーズンということもあって、スプリトの街中、途中にあるスプリト空港付近、そしてトロギールの街に入るあたりで何度も渋滞に当たってしまい、45分くらい移動にかかってしまいました。
もし、スプリトからトロギールまで日帰りで旅行をしようと考えている方は、ヨーロッパの公共交通機関を串刺し検索できるOmioを使って、事前にカード決済でバスのチケットを確保されておくことをオススメします。
※Omioについては、こちらの記事で詳しく紹介しています(GoEuroは、Omioの以前の名前です)。
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トロギールからスプリトに戻るときも要注意! なぜか路線バスに乗る羽目に
さて、トロギールの街自体はコンパクトなので、一通り見て回るのには2時間もあれば十分です(アイスクリーム屋さんやカフェで休憩しても、多分時間を持て余します)。
私達が訪問したときは、行きの教訓があるので、一通り観光を終えてから、一度バスターミナルに行ってスプリト行きのチケットを買っておきました。確か、17時発のバス、で指定したら、そのチケットを発券してもらったので、まだ時間があるのでカフェで時間を潰す、という感じにしました。
で、問題はここからでした。
トロギールのバスターミナルは1つしかなく、旧市街から小川(?)を渡ってすぐ反対側にあるので、それ自体は便利なのですが…
↓こんな感じのバス停で、17時に出発するバスが、スプリト行きの乗り場に入ってきたので乗り、運転手さんにチケットを見せると、
「このチケットじゃ乗れないよ! あっちのバスに乗って!」と言われて、見てみると連接の路線バスっぽいものが見えるじゃありませんか。
「どういうことや?」と思いながら、バスに乗り遅れるといけないので、その路線バス(「スプリト行き」と表示されているのを確認)の運転手さんにチケットを見せると、問題なく乗ることができました。
って、いや、めちゃローカルのバスやないかーい!
海外生活をしていたときはこういうバスに何度もお世話になりましたが、まさか普通の旅行に来てこんなバスに乗ることになろうとは…。
ちなみにこのバスが、冒頭で説明した、片道1時間以上かかり、スプリトでは長距離バス専用ターミナルに向かわない路線バスです………。
※ちなみにですが、バスのチケットをトロギールバスターミナルのチケット売り場で買ったときに、「2人で4ユーロ」と言われて、「めっちゃ安くないか…? Omioで調べたら1人10ユーロくらいしたで」と思っていたのですが、種明かしをすると、高速バスじゃなくて路線バスのチケットを買わされていた、という話でした(ただ、バスターミナルは1つしかないので、路線バス用チケット売り場と高速バス用チケット売り場が分かれていたのかどうかまでは不明、というかそんなことをそもそも考えてもいませんでした)。
しかも、災難これだけに留まらず。
1時間の道のりの途中、多分20分くらい乗ったときだったと思いますが、抜き打ちでチケット検査に職員さんが入ってきまして。
「あ、これはチケット持ってないと罰金払わされるやつや。昔海外で生活していたときも、よく目にしたな~」
と思いながら、バスターミナルで発行してもらったチケット(QRコード)を見せたんですよ。
そしたら、QRコードを読み取る機械をかざして、職員さんに
「このチケット、アクティベーションされてないので無効です」
と言われてしまいました…
…
……
………
…………
アクティベーションなんてどうやってするん??? (バス乗るときに運転手さんに見せたけど、そのまま「OK」と言われたから大丈夫だと思っていた)
というわけで、罰金20ユーロ/人で、合計40ユーロを払いましたとさ………
こんなことになるなら、帰りもタクシー使っておけば良かった、なんてバスの中でこっそり思いつつ。
同行者には、「乗り間違えしなくて、バスがきちんとスプリトまで向かってくれてるからいいけどね」と言われましたが、申し訳なさ過ぎて何も言葉を返せませんでした。
※ちなみに、未だに路線バスの中で、QRコード式のチケットのアクティベーションをどのようにするのかが分からず。打刻式のチケットのアクティベーションは余裕なんですが…。
まとめ
というわけで、路線バスだとこういうトラブルもあるので、
・繁忙期のチケット入手可能性
・ローカルバスのチケット有効化手続きの必要性
も考えると、スプリトからトロギールへの移動には、Omioを使って、少し手数料かかるかもしれませんがオンラインチケットを事前に購入しておきましょう。
この記事を読んでくださった方が、思わぬところでトラブルに遭ってしまい旅の楽しさが半減しないことを願っています。
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※クロアチアは2023年にユーロを導入したため、記事の中身が古くなっている可能性があります。
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