今回は、2016年の夏から2020年の初夏まで、約4年間ヨーロッパをうろうろしていた自分が選ぶ、「個人的なヨーロッパのオススメ国トップ5」を発表しようと思います。
目次
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ヨーロッパの国全てに行ったわけではないけれど…
僕のヨーロッパ遍歴は長く、2010年にポーランドを訪れたのを皮切りに、2012年の卒業旅行で10ヶ国を訪れ、2016年からはポーランドで、2018年からはハンガリーで生活をしていました。
訪問地を記録できる「been」というアプリに残している履歴を見ると、僕はヨーロッパの中では33ヶ国を訪問していることになるようです(なお、このアプリでは南コーカサス3国は「アジア」に分類されるようなので、この33ヶ国に含まれてはいません)。
で、個人的には、モルドバの中にある未承認国家「沿ドニエストル共和国」も1つとしてカウントしたいので、これを含めて34ヶ国。加えて、南コーカサスもヨーロッパにいるときに訪れたので、これらも合わせて合計37ヶ国から、「ここは行ってよかった」「是非訪れて欲しい」という国を5つ選びました。
審査基準は完全に自分の独断と偏見。自分の嗜好がほぼ100%なので、読者の方とは感覚が異なる部分もあるかもしれませんが、その辺りも含めて参考にしていただければと思います。
なお、「未だに訪れたことのない国」はイギリス、スペイン、ポルトガル、ベルギーの主要国に加えて、リヒテンシュタイン、サンマリノ、アンドラ、モナコといった小国、そして北マケドニア(マケドニア)、アルバニア、コソボ、ボスニア・ヘルツェゴビナの、バルカン半島の一部の国です。これらの国は当然、選ぶ国から除外しています。
それでは順に、5位から見ていきましょう。
第5位:リトアニア
第5位は、バルト三国の最南端にあるリトアニア。ランクインした理由は以下のとおり。
日本人ウケするスポットが多く、面積の割に旅行で楽しめる
リトアニアは、九州と四国に山口と島根県を合わせた程度の大きさしかありませんが、各所に日本人好みのスポットが点在しています。
例えば、湖水地方にあるトラカイ城や
誰かが十字架を持ってきたのがきっかけでできたと言われる、十字架の丘。
また、第二次世界大戦時代に迫害されたユダヤ人の命を救った、外交官杉原千畝の記念館など。
これらそれぞれが別の街(トラカイ、シャウレイ、カウナス)にあり、首都ビリニュスもこぢんまりした街で回りやすく、それぞれの街をバスで移動すれば、プランを入念に考えれば、数日滞在するだけで一通り見て回れるのが、リトアニアの魅力。
自分は行ったことないのですが、バルト海沿岸のクライペダなど、オンシーズンに様々な楽しみ方ができるので、この国を5位に挙げました。
※リトアニアの写真集をAmazonで販売しています。この国のイメージを更に掴むのに最適です。
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第4位:スイス
第4位は、中立国スイスがランクイン。2019年に訪れた国です。
空気と水が美味しく、仕事を忘れて滞在したい国
これが、スイスのランクイン理由ですね。
まず、水道水が美味しく、市販のミネラルウォーターを買わなくても全然大丈夫。そして空気も美味しい。
これは自分が東欧をメインに活動していた、というのがありますが、冬場に石炭などを使って暖を取る地域が多い東欧にいると、どうしても冬場にスモッグが発生して、きれいな空気なんて吸えたもんではないことがよくありました。
そういう事情もあって、相対的に、スイスにいったときには「空気ってこんなに美味しいんだなあ」という感慨に耽ったのを覚えています。
スイスは、山と湖が沢山ある国で、足早に訪れた中でも
湖と雪化粧をした山を一緒に見られる、ルツェルンや
電車の車窓から見ただけなんですが、マジックアワーの中に幻想的にたたずむお城が印象的だったヌーシャテル、そして
都市間の移動中に立ち寄ったツークなど、せわしない毎日から歩みを止めて立ち止まって味わいたい景色が沢山あったのが印象的な国でした。
スイスはあまりにも物価が高いので、わざわざここで生活したいか…と言われると正直そうは思いませんが、2週間くらい日常を忘れて、湖岸のコテージ(ホテルでもいい)に滞在しながら、色々振り返りをしたり文章を書いたりして、ワインを飲みながら、年に1回くらい、ゆっくり過ごしたい場所ではあります。
第3位:ジョージア
第3位は、コーカサス3国のうちのジョージア。隣国のアゼルバイジャンとアルメニアを合わせて回りましたが、滞在日数も一番多く、見所が多くて気に入りました。
マニアックさがウリで首都を拠点に色々と回れる
これが、ジョージアの一番の魅力ですね。ジョージアという国自体、数年前の東南アジアのようなイメージ(東南アジアにほとんど行ったことないので、あくまでイメージ)で、ゴミっとしている乱雑な部分が多いのですが、その中に沢山ある、ひなびた遺跡や自然区域に加えて、開発の進むビーチリゾート地区もあるのが魅力に思えました。
日数の都合で、訪れたのは秘境と言われるメスティア・ウシュグリ村と、首都トビリシ、そして首都から日帰りツアーで訪れたカズベキだけでしたが、首都から多くの街・史跡に日帰りツアーで行けるようになっていて、マルシュルートカ(=乗り合いバス)での移動中にも風光明媚な場所を沢山目にしたので、長く滞在して1つずつ訪れてみたいな、と思ったのを覚えています。
ビーチリゾートは、トルコとの国境近くにあるバトゥミという街が有名で、ここは行ったことがありませんが、夏に訪れるには最適の場所なのかな、と思います。
また、あまり知られていないですが、日本人が世界で唯一、1年間(360日)無査証で滞在できる国でもあります。そんなに長く滞在する必要はないでしょうが、1ヶ月や2ヶ月、滞在期間を気にすることなく国内にとどまれるのも魅力かなと思います。
山頂付近から見下ろすカズベキの村や
街中を流れる川が断崖絶壁になっている首都のトビリシなど。
ここには挙げられないほど景色のいい場所があり、何度訪れても飽きない国だと思っています。
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第2位:クロアチア
第2位は、旧ユーゴスラヴィアを形成していたクロアチア。
クロアチアを初めて訪問したのは、2018年の8月。この時は南のモンテネグロから、ドブロブニクを目指すだけの旅でした。
その後、翌月の9月には、首都ザグレブと、もう1つの世界遺産であるプリトヴィツェ国立公園に、そして2019年の9月には、イストリア半島にあるプーラに足を運びました。
国面積からは想像もできない多彩な顔を持っている
これが、クロアチアを選んだ理由です。
あまりにも有名なドブロブニクをはじめとする、アドリア海沿岸の街は、白壁に赤レンガを基調とした鮮やかな建物が目を引き、オンシーズンに、西に沈む夕日を長めながら過ごす時間は格別に感じます。
これに加えて、コンパクトな首都のザグレブは、いかにも「ヨーロッパの地方都市」という感じがするものの、観光の拠点としての役割が大きく、
プリトヴィツェ国立公園は、ザグレブからややアクセスし辛いものの、ヨーロッパで一番「翡翠色が似合う」場所ではないか、と見まがうほどの美しさ。
また、イタリアのトリエステからスロベニア、そしてクロアチア北部の(アドリア)海岸沿いに続く、「イストリア」と呼ばれる一帯は、古くからの文化の結節地点。
訪れたのは、ローマを彷彿とさせるコロッセオと紺碧の海がワンショットに収まるプーラだけでしたが、
この他にもロヴィニ、ポレチ、リエカなど、同じようにアドリア海沿岸の「イストリア」地域には、小さいものの景色がきれいな街がいくつかあり、何度もクロアチアを訪れて1つずつ立ち寄ってみたく思えました。
また、行けてはいませんが、かつての紛争時の跡が残っている、セルビア国境近くのブコバルやオシイェクなど、内陸部にも史跡が多く、クロアチアの別の一面を見られる場所も別の魅力があるのではないかと思います。
第1位:ハンガリー
さて、栄えある第1位は、ハンガリーですね。
やってくる前は全く知らない国でしたが、実際に行ってみて、住んでみて、「いつまでも住んでみたい」国だと思うようになりました(ハンガリーだけ、「旅行」というよりも「住む」という視点での評価が強いです)。
住むによし、旅行するによしの才色兼備な国
ハンガリーを1位に選んだ理由は、「旅行するのも適しているし、住むのも適している」国だと感じたのが一番大きいですね。まあ、他の国ではほとんど住んだことがないので、この感覚も怪しい部分があるかもしれないのですが…。
まず、国がコンパクトなので、首都のブダペストからほとんどの場所に日帰りで行けるというのが魅力。住んでいてもだいたいの場所に週末で行けますし、旅行でやってきても、ブダペストを拠点にあちこち訪れてまた帰ってきて、というのを繰り返すことができます。
また、隣国オーストリアのウィーンとスロバキアのブラチスラバまでも、バスや鉄道を使って3時間圏内にある、というのが個人的にポイントが高かったです。
オーストリアもスロバキアもユーロ圏なので、自分のように日本と仕事をしながら、日本のクレジットカードで色々決済をすると、ユーロ圏だと手数料(為替レート)が高い(悪い)ので地味に損が大きくなります。
一方で、ハンガリーは非ユーロ圏で、生活コストもこれらの国より若干低いので、長い目で見ると支出を抑えめにすることができる、ということと、ブダペストで足りないものはウィーンやブラチスラバに行けば手に入る、ということも少なくないように感じました(特に、ブダペストの日本食レストランのクオリティはまだまだ低いように感じ、ウィーンとブラチスラバにあるお店まで旅行がてら訪れるほうが、満足度が高いように思いました)。
加えて、ハンガリーには温泉があるのもポイント。日本のそれより湯温が低め(だいたい30℃が基準)で、1時間でも2時間でも入っていられるのが、仕事の疲れを落とすのに最適な環境で、自分の仕事のスタイルにマッチした、というのが大きかったです。
(忙しい時期でも、2週間に一回は温泉に行っていました)
他には、隠れたワイン産地である、というのも良い点でした。日本だと、ワインというとフランスやイタリア、あるいはチリなどの新世界の銘柄が多いですが、ハンガリーも、安価で良質なワインを多く作っている国なので、お手頃な価格で様々なワインに挑戦できる、というのが、個人的に気に入った点でもありました。
(もともとワインは苦手だったのですが、ハンガリーで好きに転じ、それ以来、お酒はワインを飲むことが多くなりました)
ハンガリー国内の観光地としては、中欧最大のバラトン湖や
世界三大貴腐ワインの産地であり、世界遺産にも登録されているトカイ、
ハンガリーカトリックの総本山であるエステルゴム、
ドナウ川が進行方向を大きく変える「ドナウベンド」の近くにある、絶景を楽しめるヴィシェグラードなど。
こういう場所にブダペストから日帰りないし1泊で行ける、というのが本当に魅力的。将来的に、ヨーロッパを拠点にするのであればハンガリーで法人を作るなどして、そこを軸に動きたいと考えるほどに、ハンガリー(特にブダペスト)は個人的にお気に入りの国・街となっています。
まとめ
今回は、4年間で訪れたヨーロッパ37ヶ国(地域含む)から、自分の好みでオススメの国5つをランキング形式でまとめました。
まだまだ、主要国に行けていなかったり、多くの街を訪れることができていない国もありますが、ヨーロッパに軸足を置いて動き回って、見て感じた結果をベースに内容をまとめました。是非参考にしていただければと思います。
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