
2025年の1月、年明け早々に、台北への出張があったため、人生初のエバー航空を、関空から台北まで利用しました。今回はその搭乗レビューをまとめます。
なお、出張の詳しい様子については、こちらのnoteでまとめています。
すごい知財EXPO 2025の海外出店営業で台北へ2泊3日の出張へ
目次
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エバー航空ってどんな航空会社?
エバー航空は、台北に拠点を置く台湾のフラッグキャリアの1つで、スターアライアンスに加盟していて、運航を開始してから現在(2025年3月現在)まで、死者、及び機材の全損を伴う事故を1回も起こしていない、隠れた有能な航空会社です。
最近では、同じ台湾のスターラックス航空が、このエバー航空からのれん分け(?)したことで話題になっていますし、ビジネスクラスでは鼎泰豐(ディエンタイフォン)の小籠包が出ることもあったり、サンリオと提携していてハローキティ塗装の機材を飛ばししていたりするなど、何かと話題性も多い航空会社です。
予約したのは、関空唯一の午前発便BR177便
エバー航空は、台北と関空の間はトリプルデイリー(1日三往復)で飛ばしていて、運航時刻はざっくり言うと、
・台北早朝発→関空午前中発
・台北8時頃出発→関空午後一発
・台北昼一発→関空夕方発
という、3本の往復体制となっています(これとは別に、高雄早朝発の、折り返し関空昼前発の高雄行きも一往復あります)。
台湾の航空会社なので、往路が台湾発で、日本に到着して復路として台湾に戻るスケジュールとなっている都合で、日本を朝一に出発して台湾滞在を目一杯長くする、というようなことは難しいです(こういうのは、日系のLCCを使うことで実現できますね)。
今回は、台北に到着してすぐに、取引先を訪問する必要があったので、関空を午前10時55分に出発して、台北桃園空港に13時10分に到着する177便(BR177)を予約しました。
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関空に着いたら、最初で最後のANAラウンジに
今はSFCを持っているので、関空に着いたら1度利用してみたかった、国際線制限エリアにあるANAラウンジを利用しました。
ネットの口コミを見ていると、関空のANAラウンジはスペースが狭く、食事のバラエティも少ないようで、(羽田のANAラウンジと比べて)グレードが落ちるとのことで、あまり評判は良くない用だったのですが、実際に利用してみると、コンパクトながら名物のカレーを食べることができたり、他の軽食も食べることができたので、満足でした。


お寿司やパンなどの軽食もあったのですが、機内食も食べるので今回は控えめに。

ホットミールは最低限ながら用意されていました。確かに、羽田のANAラウンジとかだと、もっと多くの器が用意されている印象です(利用したことありませんが…)
なお、この関空のANAラウンジは、2025年の夏ダイヤに移行する3月27日のタイミングで閉鎖され、サクララウンジなど、他の航空会社ラウンジと統合されたラウンジとなるようです。ですので、自分にとっては文字通り「最初で最後の」利用となってしまいました。
滑走路の閉鎖で離陸が遅れるトラブルに遭遇
ラウンジで搭乗開始時間まで時間を調整していたのですが、定期的に、出発案内で「滑走路閉鎖の関係で遅れが出ている…」と言われていたので、何のことかと思って調べてみたら、この日の朝に、制限エリア内から滑走路に人が入るトラブルがあったようで、これによって数時間?閉鎖されていたようでした。
そして、それに伴い、飛行機のダイヤに影響が出ていて、今回使う台北行きの往路便である、台北から関空にやってくる飛行機が、着陸直前で滑走路閉鎖にあって、徳島県上空をグルグルと飛び回されたようで…結局、出発が1時間ほど遅れるトラブルに見舞われてしまいました。しかもこの感じだと、今日のアポに間に合わないかもという…。
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最新鋭のB787-10がとても快適
2025年1月現在、エバー航空の関空~台北には、最新鋭のB787-10が投入されています。この機材はエコノミーとビジネスの2クラスで、エコノミーのシートピッチは約78cm~82cm、隣の座席との幅は約43cm、リクライニングは約7cm倒れる設計となっているようです。シートピッチは広くて快適でした。

座席のモニターはこんな感じで、lightningケーブル用のソケットが1つ、イヤホンジャックが1つ(使ってませんが、多分ジャックが2つ付いてるイヤホンが支給されるのだと思います)、モニターも大きくて快適です。モニターの下には機内誌や免税パンフレットが入るスペースがありますが、昨今の流行か何も配置されていませんでした。ここにスマホを入れて充電することができたのが便利でした。
機内Wi-Fiについては、太っ腹だったのが「30分間無料接続サービス」。関空→台湾は3時間ほどなので、このサービスを使えば事足りると思います。
ただ、今回は出張で、現地に先に付いている知り合いがいるのと、自分の飛行機が遅れているため、リアルタイムでやりとりをする必要があり、1時間の無料サービスだけでは足りず、課金をしてフルタイム接続をしました。
時間に関係なく、フライト中の全期間にわたり100MBのデータ通信ができるプランで、14.95米ドル。当時のレートで約2500円でした(カードへの請求額)。
100MBなので、SNSとか動画を見るとすぐに消費してしまうと思いますが、メールのやりとりなどするのであれば、大陸横断フライトでも利用する価値は大いにあると思います(スピードもサクサクでした)。
機内エンタメに関しては、自分が映画などを一切見ないので詳細不明です。
機内食は、短距離路線だからか選択肢なし
離陸後、1時間ほど?で昼食に入りました。


3時間ほどのフライトだからなのか、メニューは一択で、この日は鶏の照り焼き丼、みたいなやつでした。関空で支給されるからなのか、日本の料理で美味しかったです。
ここでも、お酒を飲みたい気持ちを抑えてコカコーラに。
エコノミーでの機内食はあまり意識しないのですが、エバー航空はトレーの下に洗練されたシートが敷かれていて、他社とは良い意味で違うなと感じました。
機内の様子
搭乗したのが1月9日木曜日、3連休直前の平日ということもあり、機内の空席率は5割ほどだったように思います(思った以上に空席があるように感じました)。
CAさんのサービスに関しては、特に不満なしといった感じでしょうか。飛行機の遅れで出張のアポに間に合うかどうかが気が気でなく、機内サービスについてはそれほど期待していなかったというか、プラスアルファは求めていませんでした。
お手洗いを一回使いましたが、思ったより広くて清潔でした。

こちらは、沖縄上空を飛んでいるときの写真、B787は電気シェードのため、窓のブラインドをグラデーションで調整できるので、少し青みがかったシェードで撮影してみました。
台北桃園着陸後の入国審査
空港到着後は、ゲートから入国審査場まで5分ほど歩きましたが、人も少なく特にトラブルもなく入国できました(出張のアポはギリギリ間に合わず、泣く泣く他のスタッフに任せることに)。
航空券の値段は?値打ちはある?
今回の航空券は、10月中旬に、エバー航空の「15%オフキャンペーン」(10%オフだったかも)を使って、一番安い予約クラスのチケットで、往復5.2万円でした。
で、この航空券がお値打ちなのかどうかと言えば…
実は、搭乗後に分かったことなのですが、エバー航空の最安ブッキングクラス(エコノミー最安運賃)は、ANAのマイル積算対象外のクラスとなっているようなんですよね。
今回の予約クラスは、チケットを見ると「V」なので、対象外。そして、ANAに問い合わせると、マイル積算対象外のスターアライアンス提携航空会社は、プレミアムポイントもライフタイムマイルも積算対象外とのことだったので、今回は、「関空と桃園空港でのラウンジ利用」「優先搭乗」「預け荷物の優先受け渡し(復路のみ利用)」の恩恵だけ与った、という感じでした。
エバー航空は、公式サイトから予約をする場合、予約段階でブッキングクラスの確認ができないようなので、恐らくですが、最安運賃だと、ANAマイルの積算は不可能と考えるのが安全だと思います。
これを踏まえて、関空~台北往復5.2万円がお値打ちなのかどうか、を考えると、自分の場合、SFCを持っているのでギリギリ許容できるかな、という感じでしたが、特にマイルも貯めていない方であれば、わざわざ台湾に行くためだけにエバー航空を使うのは勿体ないように思いました。
台湾(台北、高雄など)に行くのであれば、Peachやジェットスターなどの各種LCCを使うのでも、十分ペイすると思います。
というよりも、これまでの経験からですが、エバー航空のような大手航空会社は、あくまで乗継目的メインで使うのが良いのではないかと思います。エバー航空の場合、日本~台北~北米、だったり、日本~台北~欧州、のようなルートで、エコノミーでもビジネスでもいいので利用すると、ANAマイルを貯めている人であればマイル積算も問題なくできるのではないかと思います。
ただ、このような場合でも、エバー航空は冒頭に書いたように、台北発が午前中メイン、日本発が午後メインになっている関係で、乗継利用の場合でも台北で1泊する旅程になることが多いです。そうすると、台北で1度入国して宿泊をしないといけないとか、色々と手間も増えるので、あくまで「ある程度時間とお金に余裕があり」、「旅の道程を楽しみたい人」向けの航空会社になるのかな、とは思いました。
とは言え、最新機材を使っていて移動は快適ですし、機内食も細かな部分が洗練されているように感じたので、利用する価値は大いにある航空会社だと思いました。
自分としては、今後は東南アジア(シンガポールなど)に行く場合と、欧州に行く場合に、エバー航空のビジネスクラスを使ってみたいと、今回のフライトで思いました。
振り返ってみると、SFCを取らなかったらエバー航空を利用することもなかったと思うので、上級会員になることで提携航空会社を積極的に利用して、新しい発見が多くあるのも良いことなのかな、と思います。
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