
2025年5月に、ハンガリーへの出張のために、ANA205便の羽田→ウィーン線のビジネスクラスを利用しました。今回は特典航空券での利用でしたが、人生初のANAビジネスクラスの利用でしたので、その記録をまとめておこうと思います。
目次
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伊丹から羽田乗り継ぎでウィーンまで
今回の発券は、伊丹~羽田~ウィーン往復の、ANA特典航空券(全区間、ANA便利用)でした。私は平SFCですが、2024年の末に、往路の羽田→ウィーンが「空席あり」、復路のウィーン→羽田が「空席待ち」の状態で、空席待ちに申し込んでみたところ、2025年の2月頭に、空席が落ちてきました(多分ですが、往復共に「空席待ち」だと、落ちてこなかった可能性が高いです)。国内区間の伊丹~羽田も両方向で「空席あり」だったので、1区間だけ空席待ちにしていたのが勝因だったのかもしれません。
伊丹からは、18時に出発するNH36便で羽田へ。羽田には19時15分頃に到着。羽田での、国内線→国際線乗り継ぎは初めて(ずっと関西拠点なので、羽田発の国際線に乗るのも人生2回目)で、同じ第2ターミナル内での移動でしたが、ターミナルの端まで移動して出国手続き、という流れだったので、乗継にそこそこ時間がかかりました。
ゴールデンウィーク明けの平日の夜だったことから、出国エリアはガラガラでした。ビジネスクラス利用のため、出国手荷物検査は優先レーンを使うことができましたが、普通のレーンも全然待ちはなかったように思います。出国した時点で、19時45分頃だったでしょうか。
搭乗まではANAラウンジで軽食とシャワー

SFCになってからは当然ながら初の羽田出国で、初めてのANAラウンジ。
広々としたラウンジの埋まり具合は50%に行くかどうか、だったと思います。もっと混んでるのかと思っていましたが、窮屈な感じはありませんでした。

とりあえずは、儀式的にラウンジ名物のカレーを賞味。

ライスを盛り付ける専用の機械があって驚きました。カレーは、ご飯をお皿の隅に寄せて食べるので、ど真ん中に落ちるのはちょっと慣れませんでしたが…。
オープンキッチンで作っている、一口ステーキ入りガーリックライスもいただきました。


機内でも食事(実質夜食)が控えているんですが、初めてのラウンジということでついつい食指が…。ワインも赤白共に、1杯ずついただきました。
ANAラウンジのシャワールームは、2025年の1月下旬から、完全予約制になりました。予約方法は、予約した便のメニューか、ラウンジ内のURLからのアクセスの2通りしかありません。また、搭乗便の1週間前の深夜0時(日本時間)からなので、確実に予約したいのであれば、この時間帯に起きて予約をするのが無難です。私は就寝時間が早いのですが、この日は少し早めに寝て、0時前にアラームをかけて、シャワー予約をするためだけに起きました。
おかげで、当日の20時45分から30分の予約ができました(延長不可)。
当日は、時間になったらシャワールームに出向いて、受付で名前を伝えたら、案内されました。
シャワールーム内はこんな感じ。

ブログを読んでいると、シャワールーム内のスリッパがなくなった、という情報を目撃しましたが、私が利用したときは、紙スリッパがあったので、床の汚れを気にせずに利用することができました。
洗面台の片隅にはデジタル時計があるので、時間制限もここで確認することができます。しかし、30分だったら、身支度も含めるとカツカツだと思うのですが、利用されている皆さんは一体どうなんでしょうね…。
シャワーブースにはシャンプー類とボディーソープがありました。国際線は液体の持ち込み制限が厳しいので、このような対応は嬉しいですね。

シャワーを30分ほどで済ませ、22時15分の搭乗開始時刻に合わせて搭乗口に向かいました(出発予定時刻は22時45分)。
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初めてのANAビジネスは進行方向左側の窓側席を確保

いよいよ搭乗です。搭乗時の案内で、搭乗口が分かれていると、少しだけ優越感に浸るしょーもない大人です。

今回の寝床は、左の窓側の7A席。ANAの787-9のビジネスクラスは、1-2-1のスタッガードシートで、窓側は座席が千鳥配置で、窓に寄っているもの、通路に寄っているものがありますが、7Aは窓側寄りです。事前指定のときにここが空いていたので、抑えました。
通路側には小物を置ける台があります。上の写真で出ている突起はヘッドフォン置きのようですが、利用時には分からなくて、持参したジンバルカメラのストラップを付けて固定していました。
他社との比較になってしまいますが、以前エールフランスのビジネスクラスを使ったときは(KLMもだったかもですが)このスペースに収納式の棚(扉が付いているもの)になっていて、パスポートや時計、その他小物を全て入れられて、飛び散る心配もなかったので、それと比べるとやや見劣りする印象はありましたね。

座席前方の様子。広々としています。

イス横の、座席のコントローラー。投入されて10年以上経っているからなのか、くたびれている感じが出てしまっているのは仕方がないでしょうか。
さて、1列席は、通路側だと人の動きが気になるかなと思ったので、必然的に窓側寄りの座席を選ぶのですが、ここしか空いていなかったように思います。このすぐ背後がお手洗いで、人の出入りが少し気になるかなと思ったのですが、深夜便なので特に気になりませんでした。

座席には、イヤホン、ポーチ、スリッパ、寝具一式が配置。ポーチの中にはリップクリームと保湿クリーム(?)があっただけだったように思います。余談ですが、2020年にKLMとエールフランスのビジネスクラスを利用したときは、もっと色々と入っていた気がするんですが、パンデミックで変わってしまったのかもしれません。

ウェルカムドリンクは、シャンパンとオレンジジュースから選べました。飛行機に乗り込んだ時点で22時半を回っていて、シャンパンを飲む気になれなかったのでオレンジジュースを選択(一口、口に入れてから写真の撮り忘れに気付いたので、写りが悪い写真ですが、ご勘弁を…)。
搭乗はスムーズに終わり、ほぼ定刻に離陸。
flightrader24でこの便の運行記録を追っていると、だいたい30分~1時間ほど遅れての離陸になっていることが多いのですが、今回はほぼ定刻にスポットを離れ、離陸も23時頃にはしたように思います。
ロシア上空を飛べない関係で、欧州行きの日系便や欧州エアラインは、アラスカ上空を飛ぶ東回り(北極圏ルート)か、中国~中央アジア上空を飛ぶ西回り(シルクロードルート)のどちらかで目的地を目指す(欧州発日本行きは、シルクロードルート一択)のですが、距離の関係で、ウィーン行きはほとんどが西回りの航路を取るようです。冬場は東回りで飛ぶことが多いようなのと、今回の搭乗の1週間ほど前にも東回りルートを飛んだ日があったようですが、この日は、羽田空港を離陸したら南~西に進路を取って、日本海上空に抜けて、無事に(?)西回り航路でウィーンを目指しました。
まだ、東回りルートでのフライトを経験したことがないので、このルートでの航行が終了する前に、1度でいいから東回りルートを利用してみたいのですが、次回以降へのおあずけとなりました。
1回目の機内食は、日本海上空に抜けて韓国上空に入るか入らないか、くらいのタイミングで始まりました。この時点で、日本時間24時前くらいでしたでしょうか。完全に夜食扱いになりますね。
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1回目の食事は、事前予約で和食をチョイス
ANAのビジネスクラスでは、事前にネットで、1回目の食事を予約できる(軽食のみにする、パスする、なども含めて)ので、今回は和食を選んでみました。深夜便なのでそんなに食べれないとは思っていたのですが、欲には勝てずについ…
で、食事の前の1杯目のドリンクは、シャンパンにしてしまいました。離陸前の禁欲はなんだったのか…。

2025年5月のシャンパンは、パイパー・エドシック・キュヴェ・ブリュットでした。


食事はこんな感じ。
前菜:海老、蛍烏賊春菜づくし
小鉢:桜鱒昆布〆白アスパラ巻き、鯛昆布〆長芋、葱巻き
主菜:牛肉赤味噌煮、春雨三色、太刀魚と海老真丈の沢煮野菜餡掛け
御飯:御飯、味噌汁、香の物
というラインナップでした。
メニュー表を見るだけだと少なそうな印象なんですが、案外がっつりと量がありました。せっかくの和食なので味わって食べたかったのですが、時間も時間だったので、ソソクサと流し込む感じになってしまったのが残念でした。どれも美味しかったです。
食事の後は、歯を磨いて横になったのですが、2時間半ほどで目が覚めてしまったので、チーズの盛り合わせと白ワイン(マコン)を少しずついただきました。

更に、この2月にリニューアルされた、ANAのラーメンも賞味。

今は、日本発と海外発とでメニューが違っていて、日本発は味噌ラーメン、海外発は豚骨風ラーメン(麺は恐らく同じ)となっています。ANAのラーメンと言えば一風堂改修、というイメージが強いですが、リブランドされて一風堂とは関係なくなった?のかもしれません。
完全なプラントベースなので、ビーガンやムスリムの人でも食べられるのが良いですね。
こちらも美味しかったです。

また、朝食の前には、こちらのサンドイッチ(スパイシーチキンのクロワッサンサンドイッチ)と茅乃舎野菜スープをいただきました。温かくて美味しかったです。ナイフとフォークで食べるのは少し意外でしたが…
エンタメ類とWi-Fi
私は、機内エンタメは基本使わない(フライトマップだけ使う)のですが、ANAビジネスクラスのエンタメは充実していました。映画、ドラマ、音楽、映像(テレビ番組)、ゲーム、キッズ用コンテンツなど。海外のコンテンツも多かったように思います。
また、Wi-Fiは2024年の秋から、ビジネス以上だと無料になり、搭乗前に、メールでバウチャーコードが送られてきます。1端末だけ利用できる(例えば、最初にスマホで接続したら、それを機内モードにしても、タブレットやパソコンからは接続できない;2端末目の利用には課金が必要)という制限付きですが、これは嬉しい措置ですね。
私はスマホに繋げて、各種SNSに繋いでいましたが、写真付きの投稿も難なくできました。
朝食は洋食を注文
着陸の2時間くらい前になると、機内の消灯も終わり、朝食がサーブされました。朝食も和洋(洋は更に、イングリッシュブレックファーストとコンチネンタルの2種類)から選べましたが、ここはイングリッシュブレックファーストを選択。

メインディッシュ:エッグベネディクト モルネソース
ブレッド:クロワッサン、ソフトノア
フルーツ
という組み合わせ。写真に写っているヨーグルトは、自由に食べられる軽食にあるものを付け加えてもらったもので、本来の朝食には含まれていません。
こちらも美味でした。

ANAオリジナルのコーヒーと、チョコレートもいただきました。目覚めの一杯としてとても美味しかったです。

また、着陸前には、温かい静岡緑茶もいただきました。日系のビジネスクラスを使うのが初めてなのでよく分かっていませんが、機内で日本茶を飲めるのって日系だけでしたっけ。日本発での海外旅行レベルだとそこまでありがたみを感じないとは思うのですが、海外生活などで、日本の食事から長いこと遠ざかっていると、こういう一杯が胃に染みるんだろうな、と思いました。
機内ではパジャマ貸し出しサービスを利用
冒頭のアメニティの部分で紹介すべきことだったかもしれませんが、今回はパジャマを借りて、機内では過ごしました。

パジャマの存在は、とあるYouTuberの動画を見ていて知ったのですが、本当に快適でした。普通の衣類だと、寝るときに少し邪魔ですからね。リラックスして過ごせたのは良かったです。
今まで知らないだけでしたが、航空会社(の路線)によっては、パジャマの貸し出し、または譲渡サービスがあるようなので、長距離路線のビジネスクラスを利用する際には、CAさんに聞いてみてもいいのではないかと思います(航空会社のHPでも案内されていると思いますが)。
また、細かいポイントですが、お手洗いにはマウスウォッシュがありました。

これはビジネスクラス限定なのかよく分かりませんが、マウスウォッシュは普段使っているので、これは本当に有難かったです。
飛行機はほぼ定刻でウィーン空港に到着

約14時間のフライトを終えて、飛行機はほぼ定刻にウィーン空港に到着しました。
ウィーン空港のスポットは端のほうでしたが、午前6時の到着で、他のフライトの利用者はほぼおらず、ビジネスクラスということもあって、到着してからほどなく機外に出ることができました。
ウィーンで入国審査を受けましたが、日本とオーストリアには、シェンゲン協定より優位で強力な「180日ルール」(連続する180日間以内であれば、オーストリア国内には無査証滞在可能)があるために、入国審査自体も、待ち時間含めて5分ほどで終わってしまいました。指紋採取の装置すら使わずに、スタンプ押されて入国ができてしまったので…。これでいいのかと、こちらが逆にびっくりしてしまいました。
ウィーン空港に着いたら
預け荷物がある場合はターンテーブルで受け取ります。こちらも、午前6時台なので混雑もしておらず、SFCの恩恵を受けて早く荷物を受け取ることができました。
ウィーンからは、市内(及び、オーストリア国内)に行くには鉄道かバスが使えますし、ここから直接、長距離バスや鉄道を使ってチェコのプラハ、スロバキアのブラチスラバ、ハンガリーのブダペストにも行けてしまいます。私は、6時10分到着予定(時刻表の時刻)から、7時35分発のブダペスト行きバスを予約していて、接続も十分時間に余裕がありましたが、万が一飛行機に遅延があると厳しい接続だったかもしれません。
ウィーン空港は、手荷物を受け取って制限エリアを出たら、コスタコーヒーとスーパー(コンビニ?)があるので、列車やバスの時間待ちをすることはできますし、また食事の買い足しも可能です。ウィーンで入国審査を受ける場合、飛行機到着から空港出発まで、2時間の接続時間を見ていれば十分かと思います(今回は早朝着なので、入国審査も混まないと判断して、早めのバスを予約しました)。
まとめ
今回は、人生初のなった、ANAビジネスクラスの搭乗記をまとめました。羽田~ウィーンのANA便のレビューはなかなか見かけないので、今後利用される方の参考になれば幸いです。
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