世界遺産・パンノンハルマの大修道院へは、ブダペストから鉄道旅がオススメ
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パンノンハルマの大修道院は、ブダペストの街並みやトカイ、ペーチと並んで、有名なハンガリーの世界遺産です。

また、このパンノンハルマの大修道院は、ブダペストとウィーンの間に位置するため、ブダペストからはもちろん、ウィーンからも日帰りで訪問をすることが可能です。

パンノンハルマの大修道院は、かつて僕がブダペストに住んでいたときに行ってみたいと思っていた場所なのですが、色々と理由があって行けずじまいに、帰国。

2025年の5月に出張でブダペストを再訪した際に、1日休養日を設けて、この日に日帰りで、ようやく訪問をすることができました。

今回は、ブダペストからパンノンハルマの大修道院への日帰り旅行の仕方を、まとめておきます。

目次

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パンノンハルマの大修道院へは、バスだけでなく鉄道でも行ける

他の多くのブロガーの記事を読んでいると、ブダペストからパンノンハルマの大修道院までは、ブダペスト~ジェールを鉄道、ジェール~パンノンハルマをバス(ローカルバス)で乗継、というルートで紹介されているのが、大多数です。

僕も、このルートで行く計画を立てていたのですが、

・ジェールでの乗継がキツキツなことが多い(特に往路)

・バスに乗っても、パンノンハルマの大修道院のすぐそばまで行く便は少なく、大半は途中の道路で降りないといけないため、運転手さんに降りる場所を伝えないといけない

・バスは現金決済のみ可能なので、ユーロではないハンガリーの独自通貨(の硬貨)を盛っていないといけない(経験者は分かると思いますが、ハンガリーのフォリントは嵩張るのです…)

という、日帰りでフットワーク軽く行くには、予想以上に障壁がある感じがして、1度は断念。

ただ、ハンガリーに留学していたことのある知人から、「パンノンハルマまで鉄道で行けますよ」という情報を聞きつけて、調べてみたところ、ジェールでローカル線に乗り換えて、パンノンハルマの麓まで鉄道で行けることが判明。

Googleマップで経路を調べると、

左にある「Pannnonhalma」というのが鉄道の駅で、右に映っている終点が、目的地のパンノンハルマの大修道院なのですが、徒歩40分ほどで到着できるようです。

ちなみに、バスに乗った場合、真ん中あたりにある「40分」と表示された箇所あたりにあるバス停で降りる必要があるのですが、この場合でも、バス停から15~20分くらい徒歩で移動する必要があるようです。

鉄道だと、MAV(ハンガリー国鉄)のページで、ブダペスト~パンノンハルマを通しで予約・発券できるのと、全区間カード決済ができるので、バスを使うよりも少し高くなるのかもしれませんが、便利さ優先で、全区間鉄道で移動することにしてみました。

なお、ハンガリー国鉄のオンライン予約方法は、こちらの記事で詳しくまとめています。

ジェール~パンノンハルマ間は本数の少なさに注意

mavのページで、出発駅をBudapest(KeletiでもKelenfoldでも可)、目的地をPannonhalmaと入力して検索すると、ブダペスト~ジェールは特急(座席指定必須)、ジェール~パンノンハルマはローカル列車、の接続が表示されます。

ここで注意すべきなのが、パンノンハルマを結ぶローカル列車の本数の少なさです。日中は2時間に1本のペースでの運行になるので、ブダペストの出発時間と、パンノンハルマの出発時間がだいぶ限定されます。

僕が予約したのは、ブダペストKeletiを10時40分に出発して、パンノンハルマには12時30分頃に到着する往路と、パンノンハルマを15時30分頃に出発して、ブダペストには17時30分頃に戻る復路でした。

シーズンによってダイヤが変わるかもしれませんが、ブダペストから日帰りで訪れる場合、最短滞在時間になるのはこの組合せだと思います。

1本早くブダペストを出発すると、8時40分出発になりますし、パンノンハルマを出発するのを1本遅らせると、17時頃に現地を出発することになるはずなので、ブダペストに戻るのは19時頃になるかと思います。

また、パンノンハルマの駅から大修道院までの徒歩移動に片道40分ほど見込むと、上のスケジュールで、大修道院に着くのが13時10分頃、ここを出発しないといけないのが14時50分頃で、現地滞在は2時間を切ります。

が、大修道院自体はそこまで大きくもないので、2時間弱あれば余裕を持って一通り回れます。

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列車の遅れに要注意

これは、僕が実際に旅行をして経験したのですが、ブダペスト~ジェールの特急列車(大半は、ウィーンまで行く国際特急列車)は、そこそこの割合で遅延するのです。

僕が乗車した列車も、ブダペスト出発が何の案内もなく10分ほど遅れ、このままだとジェールでの乗継に間に合わないのでは…とヒヤヒヤする事態に陥りました。

結局、ジェールには13分ほどの遅れで到着、元々のダイヤが13分接続だった気がするので、この時点でギリギリだったのですが、列車の中から見えた、ローカル列車のホームに一目散で走って、無事に乗継ができました。ただ、このローカル列車は、遅れた特急の接続を待っているようで、こちらの出発も10分ほど遅れたように思います。

パンノンハルマの駅に着いたら

ジェールからパンノンハルマまでは、20分くらいで到着します。ただ、駅数が少ないのと、代わり映えしない田舎の中をのんびりと走って行くので、どこがパンノンハルマの駅か分かり辛いかもしれません。

スマホをネットに繋げられれば、Googleマップでリアルタイムの位置を確認できますが、それが難しい場合は、進行方向左側の車窓から、高台にそびえ立つ教会のような建物が見えるようになるのを、注意深く確認してください。

上の写真は、パンノンハルマの駅を降りたときに見える景色ですが、車窓からこの建物が見えるようになったら、到着する駅がパンノンハルマです。

駅に着いたら、この建物を目指して歩いて行けば良いので、わりかし分かりやすいのではないかと思います。

簡単に説明すると、駅を出て(駅舎は、大修道院側にあります)、右に向かって歩いて行くと、車道とぶつかります。ここを左折すると、大修道院に向かって歩いていくことになるので、あとは道なりで簡単に到着します。

バスが通る大きな道と交差したら、いくつか分岐がありますが、この写真のように、大修道院めがけて上り坂を歩いて行くのが、恐らく最短ルートです。途中、階段になっている箇所があるのが少し大変かもしれませんが。

最後、大修道院の入口に向かうのに、建物の周囲をぐるっと回る必要があるのですが、その途中に目に入るのがこの光景。

本当に何もない田舎…と言ってしまえばそれまでですが、見渡す限りの平原もなかなか美しいものです。

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大修道院に着いたら

建物の周りをぐるっと回って、入口(チケット売り場)に到着します。修道院と図書館(この図書館が有名らしい)に合わせて入れて、2000フォリント(約800円)だったと思います。カード決済も可能だったと思います。

修道院は、日曜日?はミサが行われるようなので入れないかもしれません。また、撮影禁止だったので、その雰囲気は実際に訪問して感じてもらえればと思います。

図書館は、修道院の後に動線が敷かれています。なかなか荘厳です。

日本人にとっては、修道院そのものよりも、こちらの図書館のほうが圧倒されるかもしれません。

僕の場合ですが、修道院と図書館の滞在で30分ほどでした。図書館での写真撮影にかけた時間が大半でした。

大修道院の周囲を散策するなら

大修道院自体は、駆け足で回ると30分ほどで見て回れると思います。

時間が余ったら、少し歩きますが展望台があるのと、その途中にあるピザ屋さんで昼食を食べるのもいいかと思います。

これが、大修道院から展望台に行く途中の道からの眺め。修道院を含めた眺めが一番美しいかもしれません。

15分くらい歩くかと思いますが、ここが展望台の入口です。ずっと歩きっぱなしだと、階段がキツいかもしれません…

これが、展望台の頂上からの眺めなのですが、正直代わり映えしません(笑)

Googleマップの場所はここ。

そして、大修道院と、この展望台の途中にあるのが、ピザ屋さん。

僕は、展望台を見終わってからここで昼食、と思ったのですが、ピザを頬張るには少し時間が足りなそうなので、ビールだけを注文することにしました。

こっちの民族性なのか、ビールだけの注文でものんびりとして、出されるまで5分以上かかったので、これも駆け足で味わうことになりました。ルビー色(?)のビールで珍しく、地ビールかと思うのですが、現地滞在2時間弱だと、これが限界かもしれません。

道中の食事が気になるのであれば、ブダペストで何か買っていって食べる、というのが一番安心かと思います。

帰りも列車の遅れに注意

大修道院からパンノンハルマの駅に向かう場合、ほぼ下り坂なので、行きよりも所要時間は5分ほど短いかもしれません。

で、ここでも、行きと同じあるあるなのですが、「列車が平気で遅れる」場合があります。

僕が乗ったときは、パンノンハルマの駅で10分ほど出発が遅れて、ジェールの駅で、なんと予約した特急列車に接続ができませんでした

行きは、ローカル列車が待ってくれていたので、同じようにブダペスト行きの特急も待ってくれるかな、と思っていたのですが、ローカル列車がジェールに着いたときに、特急が無情にも、出発してしまいました…。

ここで問題なのが、ハンガリー国内の特急列車は、座席指定が必須ということです。なので、特急に乗り遅れてしまうと、後の列車の席を改めて確保しないといけません。

ジェールは大きな街ですが、流石に窓口で、英語で伝えても何も伝わらないので、Google翻訳を使って、「このチケットを持っているが列車が遅れて、特急に乗り遅れた。後の特急の座席指定がしたい」のような内容をハンガリー語に訳して見せたら、手持ちのチケットを確認の上、無料で、1本後の特急列車の座席に変更してもらえました。30分後くらいの特急だったと思いますが、特に大きな問題なく乗ることができて一安心でした。

まとめ

今回は、ブダペストからパンノンハルマの大修道院までは、全行程を鉄道で移動することができることを紹介しました。ジェール駅での接続(列車の遅れ)がやや難点ですが、十分日帰り旅行はできると思います。

また、ウィーンからジェールまで移動して、ここから同じようにパンノンハルマを目指すことも可能です。実際に調べて見たら、OBB(オーストリア国鉄)でも、MAV(ハンガリー国鉄)でも、検索・予約が可能のようでした(OBBとMAVで、同じ列車を使うにもかかわらず、チケット料金が違う場合があるので、両方検索して安いほうを予約されることをお勧めします)。

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