スターアライアンスゴールドになって初めて国際線を利用してみた(KIX~ICN~BKK)
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昔の記事でも書いたように、僕は2021年にANAの国内線マイル修行で無事にスターアライアンスゴールドに到達することができました。

ここ2年ほどで、各航空会社の上級会員ステータスのバーゲンセール(国内線だけでも、修行をすればスターアライアンスゴールドのステータスを得ることができる)がされてしまい、恐らく多くの方がスターアライアンスゴールド(ANAダイヤモンドorプラチナ)に達しており、このステータスの値打ちが総体的に下がってしまっているのではないか、とも少しは考えているのですが、スタアラゴールドに到達してから初めての海外旅行を、2022年末から2023年初頭にかけてすることができました。

今回は、実際にスターアライアンスゴールドを使ってスターアライアンスのフライトを利用してみた感想をまとめます。

目次

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⓪年末年始のANA空席待ちは非現実的。とっとと航空券を買うべし。

最初に、道中の話ではなく準備の話を。

今回の渡航に関して、そもそも「年越しを海外でしよう」という話が出てきたのが22年の9月頃だったと思います。

そのときに、「とりあえずANAの空席待ちを申し込んでみるか」という軽いノリで、大阪からバンコクまでの特典航空券を調べて、スケジュールにさほど負担のないフライトを予約してみました(確か、往路は関空~羽田~スワンナプーム、復路はスワンナプーム~成田~伊丹。ビジネスは空席待ちすらなかったのでエコノミー)。

この申込みをしたのが9月末頃で、申込み直前に電話で窓口に「前に何人待っているか」を確認したところ、一番待ち順の長いフライト(国際線のどちらか)で、「前に21人待っている」みたいなことを言われました(20人台後半だったかも)。

そのときは、「スターアライアンスゴールドだから待ってる人の数は関係ない」(ステータスが上のダイヤモンドから優先して、空席ができたら順番が回ってくる)と考えていたのですが、その後色々と調べてみると、

・上にも書いたように、上級ステータスのバーゲンセールにより、ダイヤモンド会員が増えすぎた

・年末年始の空席待ちは、もそも枠が少ない(枠に対して申込みが多すぎる)

というダブルパンチがあることが判明して、10月末頃からスカイスキャナーなどを使って、スターアライアンスのフライトを調べ始めました。

ちなみに、当時は今よりもフライトの数や就航会社の数が少なく(関空はここ2年ほどで、ほぼ東南アジア専業の国際空港になってしまいました)、僕がチケットを調べていた段階で、関空からバンコクに行く選択肢としては、

・ANA系列で羽田・成田乗継で大阪(伊丹・関空)~東京(羽田・成田)~スワンナプームと移動

・タイ国際航空で関空~スワンナプームと移動

・アシアナ航空で関空~仁川~スワンナプームと移動

・エバー航空で関空~台北(桃園)~スワンナプームと移動

・シンガポール航空で関空~チャンギ~スワンナプームと移動

の5つの選択肢しかありませんでした(スターアライアンスゴールドに限定しなければ、キャセイパシフィック航空で香港乗継や、各種LCCでの直行便や経由便(自己乗継)、ベトナム航空でベトナム各地乗継、というのもありましたが、スターアライアンスゴールドのステータスを体験したかったので候補から除外)。

これらのうち、

・ANA系列で東京経由は、一度目的地とは反対方向に飛ぶのがシャク(なのと、料金もそこそこする)

・タイ国際航空は直行便で便利だが、こちらも料金が驚くほど高い

・エバー航空は桃園での乗継で日をまたぐスケジュールになっており、トランジットホテルや入国規制がどうなっているかよく分からずリスクが高い(航空券は、これらのうちで最安でしたが)

・シンガポール航空は一度乗ってみたいエアラインだが、一度タイを通り越してから戻らないといけないのがシャクで、いい値段している

ということで、消去法で絞っていった結果、

・それなりの移動時間と料金でトランジットで移動できるアシアナ航空

を利用することにしました。

なお、スケジュールとしては、

・往路:関空11時50分発~13時50分着・仁川・18時55分発~スワンナプーム22時50分着

・復路:スワンナプーム0時50分発~8時05分着・仁川・14時10分発~関空15時50分着

・料金:17万円弱(エコノミー、ANAマイルでのアップグレード不可。アシアナ航空のサイトから予約)

ということで、びっくりするほど高い料金でした(購入したときの調査では、エバー航空だと12万円ほど、タイ航空とANAだと22万円ほど、シンガポール航空だと25万円ほどしました)。

LCCだと10万円を切るのもあった気がしますし、キャセイパシフィック航空も12万円くらいでチケットがあったのですが、LCCの自己乗継は面倒ですし(一旦入国しないといけないですから)、キャセイパシフィック航空はワンワールドなので、「まあいいか」ということで購入しました。

①KIX→ICN アシアナ航空111便(OZ111)

思った以上に賑わいを見せる関空国際線ターミナル

関空の国際線ターミナルを使うのが約3年ぶり(2020年の3月にヨーロッパに戻るときに使って以来)だったのですが、思っていた以上に賑わっていて驚きました。リニューアル工事もここ3年ほどでされていたようで、お手洗いが新設されていたり(?)、地味に変わっている所が多く、驚きました。

今回の荷物は、機内持ち込みができるサイズのキャリーケースとリュックの合計2個だったのですが、機内に持ち込めないサイズの液体(化粧水とか)を持参したので、カウンターでキャリーケースを預けることに。

スターアライアンスゴールドだとビジネスクラスのチェックインカウンターで手続きができるので、そこまで待たずに荷物を預けることができ、ここから保安検査と出国審査へ。

思っていた以上に国際線の利用者がいた(8割くらいは、自国に戻るインバウンドの方達です)ので、保安検査から出国審査まで45分ほどかかりました。これまで、繁忙期に合わせて移動することがなかったのでこれは衝撃でした。いつもは20分くらいで出国審査までできていた気がするので…。

関空のスターアライアンス関連ラウンジは閉鎖中。なのでミールクーポンを代わりにもらう

上級ステータスでの楽しみの1つが、「空港ラウンジの満喫」でしょう。昔はプライオリティパスで使えるラウンジをハシゴするような「ラウンジ乞食」をしていましたが、スターアライアンスゴールドとなると、そんな貧乏くさい行動をすることはできません。

というわけで、事前に関空で使えるスターアライアンスのラウンジを調べていたのですが、2022年の末の時点で、どうやらそういうラウンジは1つもないようなんですね。

空港に問い合わせてもみたのですが、あるのはキャセイパシフィック航空のビジネスラウンジだけのようで、プライオリティパスで使えるラウンジも存在しない(ここ数年の改装で、関空でプライオリティパスが使えるのは、国内線の制限区域にあるレストラン2軒となりました)。

※2023年6月5日から、関西空港の国際線エリアにあるANAラウンジが再開したようです。既に、ユナイテッドのグアム、サンフランシスコ行きやANAの上海行き、エアカナダのバンクーバー行きが関空には復活(新規就航?)しているようなので、ようやくもとの姿に戻った、ということでしょうか。

※※2023年8月7日より、ANAラウンジの営業時間が延長することになりました。これにより、夕方から深夜にかけて出発するエバー航空やアシアナ航空、タイ航空、ルフトハンザ、シンガポール航空などを利用する際には、ANAラウンジか飛鳥ラウンジ(代替)を利用することになりそうです。

私は2023年7月下旬にも、ルフトハンザ利用で関空を使ったのですが、そのときはANAラウンジが17時までの営業だったので飛鳥ラウンジを使うように案内されました。そのときの話はこちらの記事にまとめています。

というわけで、「出発まではどこかでコーヒーでも買うか…」と思っていたのですが、チェックインの際にもらえたのが、「ラウンジが閉鎖しているため」という一言が添えられたミールクーポン。

2000円分のクーポンが付いていて、

・六甲ラウンジ(※クレジットカードラウンジ。ゴールド以上のカードを持っていたら無料で使える)

・カフェ(座席はスタンド席のみ。買って待合席で飲むのがいいのかも)

・雅(ギフトショップ)

の3つから1つを選ぶ方式です。

カフェは利用したかったのですが、スタンド席が混雑していたのと、立ちながら待つのも嫌なので、昔利用したことのある六甲ラウンジで20分くらい時間を潰しました。

いよいよ搭乗。機材はB777-300

出国審査までに思いのほか時間がかかってしまい、ラウンジでの滞在でもそこまでゆっくりできませんでしたが、ラウンジ近くのゲートから搭乗が始まりました。

スターアライアンスゴールドだとここで優先搭乗ができるので、真っ先に機内に入ることができます。ビジネスクラスのお客さんに混じってそそくさとエコノミーの窓側の席に座りました。

まだほとんど誰もいない機内を少しでも体験できることに、ちょっとした優越感を感じられますね。

離陸して、日本海に出たときくらいに機内食が配布。

短距離路線だからなのか、料理の選択肢はありませんでした。牛丼みたいな食べ物だけの軽食でした。

上で書くのを忘れていましたが、今はPeachも関空~バンコクに飛んでいて、だいぶ安い値段で飛ぶことができます(年末年始は、往路が満席だったので候補から除外しました)。席が空いていたらPeachでもいいかな、と思いましたが、機内食やドリンクをいちいち買わないといけないので、少し高く付いても、スターアライアンスゴールドになったらアライアンス加盟のフラッグキャリアを利用するかなと思いました。

この美しい空と海! 多分石垣島に行くときにもこういう景色は見ているのですが(笑)、やっぱり国際線フライトってだけで補正がかかるものなんですよね。

関空の出発が25分ほど遅れて、仁川空港には定刻より20分くらい遅い14時10分頃に到着しました。

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②仁川空港ではアシアナビジネスラウンジで滞在

仁川空港では、約5時間の乗り継ぎがあるので、保安検査の後でアシアナビジネスラウンジで滞在しました。

詳しい話はこちらのブログにまとめています。

なお、乗り継ぎ時間が5時間ほどある、と書きましたが、18時55分の出発に対して、搭乗開始が18時10分だったので、実は4時間強しか時間がありませんでした(それでも相当長いですが)。

③人生初のA380に乗って仁川からバンコク・スワンナプームまで(アシアナ741便・OZ741)

ラウンジで長い時間を潰し、軽食とシャワーで万全の状態にした後は、いよいよバンコク行きのフライトに搭乗。

この区間は普段からA380が投入されているようで、いわばドル箱路線になっているようです。

実は、今回この経路でチケットを取ったのは、「仁川~スワンナプームにA380が充当されている」という理由もありました。今やA380はなかなか乗ることができないですから、この航空券代で2区間をA380に乗れれば万々歳かな、と。

なお、A380はオール2階建ての飛行機ですが、事前座席指定の際に2階席を選択すると、1階席よりも空席になっている割合が高いので、2階席の指定がオススメです(ただ、今回利用した往路は年末の繁忙期もあってか、事前指定時に空席だった横一列の座席も全部埋まっていました。これが空席だったら4席を独り占めできて、横になって仮眠を取ることができるのですが…)。

ここでも優先搭乗ができるので、ビジネスクラスの列に並んでさっさと2階席に向かいます。

ところで、flightrade24を使って直近1週間のこのフライトのステータスを調べていると、出発が1時間以上遅れているのがザラでした。搭乗した日は、早く出発しないかな~と思っていたのですが、結局乗り継ぎ客待ち?で2時間以上遅れての出発となってしまいました。

おなじみのアメニティ、ブランケットと枕。

離陸して1時間ほどしたら夕食の時間。韓国料理と西洋料理とで選べましたが、韓国料理は名前を聞いても想像が付かなかったので、安パイの洋食をチョイス。美味しいチキンでした。

一気に時間が飛びますが、着陸直前の航路地図。中国と台湾の緊張が関係しているのか、中国上空や中国と台湾の間の海峡の上空は通らず、台湾上空から南シナ海上空を通り、ベトナムのダナンから東南アジアの上空に入ります。

直線距離で飛んでくれれば、1時間くらい到着が早まるのでは…なんてことを思いながら機内で時間を潰していました。

全体の航路はこんな感じ。

結局、22時50分到着予定が、日付が変わった0時10分頃の到着となりました。もうヘトヘト。

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④事前に申し込んでおいた「空港優先入出国レーン」を使って入国はスムーズに

さて、空港に着いたらさらに時間のかかる入国審査…というのが普通の流れですが、僕は今回、事前に「スワンナプーム国際空港・優先入出国レーン利用」という、ツアー会社の有料サービスに申し込んでいたので、到着から入国まではスムーズに行けました。

Klook(クルック)~ワクワクをサクサク予約しよう~

※上のリンクから登録すると、500円クーポンが付いてきます。

リンクから登録したら、「スワンナプーム空港 出入国審査VIP優先レーンサービス(バンコク)」と検索したらサービスが出てきます(約5000円)。

・2日前までの予約

・フライト番号と到着時間を伝える必要あり

という条件ですが、これで申込みがされると、到着時の空港コンコースにネームボードを掲げたスタッフさんがいて、パイロットやアテンダントさんが普段利用する優先レーンを使って入国することができます。

顔写真と指紋を採って、入国まで5分くらいで済みました。

普通のレーンを確認していなかったのでどれくらいの所要時間なのかは不明ですが、長旅の疲れもあって、0時を回ってていると、15分でも20分でも待つのは嫌なので、このサービスに申し込んでおいて良かったと思います。

この後、ターンテーブルで手荷物の受け取りを終えてバンコク市内へ。なお、スターアライアンスゴールドは「Priority」というシールが貼られて、ターンテーブルでの荷物の受け取りも優先してもらえますが、A380でビジネスクラスも満席だったことと、恐らく上級ステータスを持っている人も結構いたことから、ターンテーブルに着いてから荷物の受け取りまで20分ほどかかりました。

ターンテーブルのエリアにはSIMカード屋さんとATMがあるので、必要であればSIMを購入してキャッシュを引き出しておきましょう(バンコクのタクシーはキャッシュでしか支払えないので、空港到着時にキャッシュは必要です。多めに見積もって300~400バーツくらい)。

⑤なかなか快適だったスターアライアンスゴールドの旅

というわけで、スターアライアンスゴールドに到達してから初めての国際線フライト(スターアライアンス利用)はなかなか快適でした。

もともと、特典航空券狙いから始まった今回の旅でしたが、特典航空券を使えなくても

・優先搭乗

・預け荷物の優先対応

・ビジネスラウンジ利用

の3点ができるだけでも、上級ステータスを手に入れる価値は大いにあると思いました。

これからも定期的に、スターアライアンスを利用して海外に出かけたいと思います。

<合わせて読みたい>

スターアライアンスゴールドになると使える、ミュンヘン空港のセナターラウンジについて、こちらの記事でまとめています。

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