有名すぎるチェコの作家カレル・チャペックとアニメ「もぐらのクルテク」ゆかりの場をチェコ・プラハで回る
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チェコと聞いて多くの方が真っ先に思い浮かべるのは、スメタナの「我が祖国」(ブルダヴァ)でしょうが、芸術の世界で忘れてはならないのが作家のカレル・チャペック。また、ストーリーテラーの間では有名なチェコのアニメ「もぐらのクルテク」もあります(他にも、チェコと言えばフランツ・カフカでしょうか)。

 

カレル・チャペックは、ボヘミア地方の出身で兄のヨゼフ・チャペックと共に作家活動に勤しみましたが、ナチズムに対する痛烈な批判(風刺)が危険視されて短い生涯となってしまいました(ヨゼフはベルゼン・ベルゲン収容所で1945年に生涯を終え、カレルは1939年、ナチスがプラハを占領した前年には生涯を終えています)。

 

しかし、代表作である「山椒魚戦争」や、英語の「ロボット」の意味を持つ単語を作ったとされることもあって、作品内容は知らずとも、「カレル・チャペック」の名前を聞いたことのある方は多いのではないでしょうか。

 

同じく、こちらは子ども向けのアニメ「もぐらのクルテク」も、その世界で仕事をしている人にとっては有名な存在です。

 

先日プラハを訪れた際は、このチャペック兄弟ゆかりの地を巡り、「もぐらのクルテク」の手土産を手にするために書店にも足を運びました。

 

今回の記事では、プラハにチャペック兄弟と「もぐらのクルテク」目当てで訪れる方のために、これらの情報をまとめておきたいと思います。

 

それでは早速進んできましょう。

 

目次

①偉人が眠る「ヴィシェフラッド人民墓地」

 

カレル兄弟に限らず、チェコ(かつてのオーストリア=ハンガリー帝国領時代を含む)の偉人が一同に眠っているのが、ブルダヴァ川東岸の、プラハ中心部からやや南に行った場所にあるヴィシェフラッド人民墓地です。

この墓地には、カレル・チャペックとヨゼフ・チャペックはもちろん、スメタナ、ドヴォルザークなど、チェコ出身の主にチェコ人が眠っています(フランツ・カフカはユダヤ人で、このヴィシェフラッド人民墓地ではなく、もっと東にあるオルシャニ墓地に眠っています)。

 

※オルシャニ墓地の場所はこちら。

 

さて、ヴィシェフラッド墓地にプラハ市内からどう行くかですが、ブルダヴァ川沿い(東岸)からであれば、トラム17番に乗って川沿いに南下すれば乗り換え無しで行くことができます。

 

例えば、プラハ空港の近くとプラハ中央駅とを結ぶ地下鉄A線(緑色)の駅がある「Staroměstská」駅まで行けば、同じ名前のトラム乗り場から17番に乗って国立劇場前を通過し、墓地最寄りの「Výtoň」で降りれば、あとは少し勾配のある道を進んでいくと到着します。

 

ここがVýtoňのトラム乗り場。プラハは未だに「タトラカー」が現役バリバリで走り続けています。

ここから、トラムが進んで行く方向(南側)に歩いて鉄道の鉄橋をくぐって進んで行くと、墓地への入口の案内があります。

この階段を上っていきます。

カレル城はとても遠くにありますが、望遠レンズがあればこんな写真を取ることもできますよ。

階段を上りきると、墓地への入口が見えます。

 

この写真に見えている門をくぐって進んで行くと、墓地の入口に着きます(この入口自体は教会への入口のようです)。

 

これは、聖ペテロ聖パウロ教会というようです。この教会まで近づいて左手に向かうと、墓地の入口があります。

偉人への参拝を目当てに来る方のために、親切にも偉人の墓地の場所と名前が対応して案内されています。ちなみに、カレル・チャペックは41番の墓地、ヨゼフ・チャペックは26番の墓地。この写真だと分かりづらいですが、共に右上の、壁に近い場所(入口からは一番遠い場所)に祀られているので、カレル兄弟目当てで行く方はここまで目指して下さい。

 

 

こちらが、ヨゼフ・チャペックのお墓。

そしてこちらが、カレル・チャペックのお墓。

カレルのほうが有名だからなのか、お供え物も多くされていました。

 

ヴィシェフラッド墓地の様子。12月の平日だからか、人はまばらでしたが、やはり偉人のお墓の前まで行きたい、という方もおられて(観光客なのか現地の人なのかは分かりませんでしたが)、殺風景というわけではありませんでした。

 

さて、実はこのお墓ですが、もう一つ出入り口があって、それがカレル兄弟のお墓のある場所からすぐの所です(最初の、教会のある出入り口とは真逆の場所)。

 

そこから出ると、プラハの美しい街並みを目にすることができます。

 

この高台からも、道路に降りる階段に繋がっているので、休憩を挟んでぐるっと一周しながら散策をするのはいかがでしょうか。冬場は寒いですが夏場だといい気候と天気が後押ししてくれるでしょう。

 

②クルテクのお土産(絵本)を買うなら

さて、次は「もぐらのクルテク」の絵本を買いたいときのお店の紹介です。「もぐらのクルテク」は、ズデネック・ミレルという作家が作ったキャラクターで、「クルテク」というのはチェコ語で「もぐら」という意味なんですね。なので、日本語だと単に「クルテク」というほうが正しいんじゃないかと思います。

 

まあ、それは置いておいて。

 

 

正直、このお店情報はネットを探してもよく分からなかったので、プラハ旧市街の中にある観光案内所で聞いてみました。

そうして教えてもらったのが、旧市街広場から歩いてすぐの所にある、「カレル大学の付属書店」でした。

 

観光地のど真ん中、と言える立地で、隣に「カレル大学グッズ販売店」という、ややこしいお店があるので注意が必要ですが、普通の書店の造りになっているのが、お目当てのお店です。

 

ここで、スタッフさんに「クルテクの絵本が欲しい」と言うと案内してもらえ、「英語とチェコ語のどっちがいい?」とまで聞いてくれました。また、カレル・チャペックの本もお土産に欲しい、と伝えると、店頭に残っている本の案内にはなりましたが、いくつか紹介してもらえました。

 

クレジットカードでの買い物ももちろんできて、3冊(クルテクの絵本2冊とカレルの本1冊)で2000円くらいの買い物でした。本自体はそこまで嵩張らないのですが、「お土産で」と伝えるとやや大きめの紙袋に入れてもらえ、対応にも満足しています。

 

また、クルテクのキャラクターも人気のようで、この書店の近くにあるお土産屋さんを何店舗が物色すると、マグネットなどのグッズも販売していました。絵本よりそっちのほうが欲しい、という場合は、書店ではなくて普通のお土産屋さんで事足りると思います。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回はプラハでカレル兄弟とクルテク縁の場所を巡る、ということで、墓地と書店を紹介しました。スメタナやフランツ・カフカと合わせて、チェコに縁のあるこれらの人物と作品を見て回る際は、是非この2箇所に行ってみて下さい。

 

 

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