20代が終わる直前に、自腹でビジネスクラスを利用してみた(ルフトハンザLH742便・ミュンヘン→関空)
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2019年の10月、一時帰国の際にルフトハンザ742便・ミュンヘン発関空行きのフライトをビジネスクラスで利用しました。

もともと、ブダペスト→ミュンヘン→上海→関空、というフライトを予約していたのですが、機材トラブルによりフライトがキャンセルになって、振替で利用したのがこのミュンヘン→関空の、ルフトハンザの日本行きの直行便でした(最初に発券していたチケットも、当然ビジネスクラスで購入です)。

20代が終わる直前に自腹で乗ったビジネスクラス、ということもあって、自分にとっては強く印象に残るフライトでした。今回は、ミュンヘン空港のビジネスクラスラウンジの様子と、フライトの様子を一通りまとめておきます。

目次

ミュンヘン空港ビジネスクラスラウンジ(シェンゲン外エリア)

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意外と混雑していたビジネスラウンジ

ミュンヘン空港は、プライオリティパスが使えるラウンジが存在しない空港の1つ。何度もこの空港は利用したことがあるのですが、これまでは長い乗り継ぎ時間の間もカフェで時間を潰すなどするしかなく、お世辞にも快適な滞在とは言えませんでした。

今回は、2時間ほどの乗り継ぎ時間で関空行きに接続なので、出国審査を終えて出発までの時間、ビジネスラウンジで過ごすことにしました。

出国審査を終えて左手に進むと、すぐの場所にラウンジがあります。

受付で搭乗券を見せて、入室。

食事はさすがに、ビジネスラウンジだけあって豪華。ただ、僕は諸事情あってほとんど口にしませんでした。このことについては、改めて別の記事でまとめようと思います。

長距離フライトの利用前後に使いたいシャワールーム

ビジネスラウンジにはシャワーも5つほどあります。僕は、空港に10時45分頃に到着して、関空行きフライトの搭乗時間が12時くらいだったはずで、もともと(出国審査にかかる時間も含めると)長く滞在できないと思っていたのですが、フライトの出発時間が30分ほど遅れることが分かったので、機を見てここでシャワーを利用することにしました。

これを逃すと、12時間ほど飛行機で移動して翌朝に日本に到着し、シャワーを浴びられるのは家に着いたその日の夕方以降、ということになるので、時間に余裕があればここで浴びておきたかったんですよね。

シャワーは受付(清掃の担当者)に、使いたい旨を伝えて受付用紙に、どこから飛んできどこへ飛ぶのか、そしてシャワーの利用開始時刻と氏名を書く必要がありました。

ラウンジそのものも、ビジネスラウンジの割に混雑していて、シャワールームも同じ。利用者が出ては掃除をして、という流れがせわしなく繰り返されていて、僕が使おうとしたときも、数分待たされました。

シャワールームの全貌は写真に収めていませんが、トイレと広めの洗面台、更衣スペースがあって快適でした。

12時15分に搭乗開始予定だったのが、12時45分に遅れて、その時間になって搭乗口に行きましたが、まだ搭乗が始まっていませんでした。

搭乗開始から離陸、昼食のサーブまで

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30分ほど遅れて搭乗が始まる

搭乗口は幸いにも、ラウンジから徒歩1分ほどのところにあったので、そこまで慌ただしくすることもなく移動。

大勢のエコノミー利用者を横目に見ながら、先に機内に入ってリラックスできるのはビジネスクラスとファーストクラスの特権。この日の僕は特に、いつも以上に疲れていたので、このありがたみは大いに感じました。

ルフトハンザ742便の機材は、エアバス350-900。いまやエアバス社の、長距離フライトでの主戦力となっている形式です。

きめ細かい作りの座席と予想外の設備

 

ビジネスクラスの座席配置は、窓側2列、中央2列、窓側2列の合計6列。座席数は合計で50席くらいだったと思います。

航空会社や使用機材によって、ビジネスクラスの座席配置は微妙に異なります。最近は、窓側1列、中央2列、窓側1列、という合計4列の配置になっている会社や機材もあるようです。

座席周りのようす。

大型モニターの下に、座席をフルフラットにしたときに脚を入れるスペースが設けられていて、これでしっかり休める体勢になります。

また、モニターの横にぶら下がっている白い袋の中には、睡眠時に使えるマットレスが入っています。こんなアメニティ(?)があるとは知らず、せっかくなので使ってみました。

僕の座席は、エコノミークラスのお客さんが利用する出入り口のすぐ後ろにあって、そのスペースに雑誌コーナーがありました。英語やドイツ語の雑誌は何があるのかまでは、確認していません。

離陸直後にウェルカムドリンクが出されたので、スパークリングワインを頂きました。

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ワインリストはシャンパンが1種類、赤、白がそれぞれ2種類

フライト中に飲めるワインは、シャンパンが1種類、赤ワインと白ワインが2種類の合計5種類でした。

シャンパンは

・シャンパーニュ・デュヴァル-ルロワ・ブリュート・レゼルベ(フランス)

赤ワインは

・シャトー・グラヴァ、クリュ=ブルジョワ、メドック(2015、フランス)

・ベナコ・ブレッシアーノIGT、プラテロ(2015、イタリア)

白ワインは

・ラインガウ・リースリング辛口、シュロス・ラインハルトハウゼン(2017年、ドイツ)

・アコンカグア・コスタ・シャルドネ、モンテス・アルファ(2017、チリ)

というラインナップ。

できれば全て1杯ずつ頂きたかったですが、そこまでの体力も気力もなかったので、赤をそれぞれ1杯ずつ飲みました。

アーモンドのおつまみつき。お水も紙コップではなくグラスに注がれていて、さすがといった感じ。

昼食は和食と洋食から選択

メインの食事は、当然ながら日本食と洋食の2択。一時帰国ということもあって、我慢できずに和食を頼みました。

メニューは以下のラインナップ。

・小鉢
茄子オランダ煮、蟹あんかけ

・前菜
海老棒寿司、烏賊じゃが芋寿司、鯖木の実焼き、鮪と野菜の裏巻き、蟹肉の磯辺揚げ、鶏肉と胡瓜のゴマサラダ

・麺
蕎麦、山葵、あさつき、蕎麦つゆ

・台の物
牛時雨煮、赤黄パプリカ、牛蒡、南瓜、大根、御飯

・吸い物椀
ヒラタケのお吸い物

・香の物
胡瓜浅漬け、梅干し

・デザート
新鮮なフルーツ

「裏巻き」など、日本人以外の利用者も意識したメニューも散見されますね。

上の写真に載っているのは、小鉢~麺、の全て。

最初メニューリストを見たときは、種類が多すぎて「全部食べられるのか」と思っていましたが、少量ずつ出されるという仕組みでした。いくらビジネスクラスとは言え、過度に期待するのは禁物ですね(笑)

こちらが、台の物以降。

パソコンに整理した写真を見直していたら、白ワインも飲んでいたようです。確かドイツのワインだったと記憶。

こちらがデザート。

離陸したのが13時40分頃で、食事が出されたのが14時10分頃だったように思います。僕は前日からトラブル続きでヘトヘトで、御飯だけ食べたら一刻も早く寝たかった(もっと言うなら、一刻も早く日本に着いて欲しかった)ので、食事を終えて歯磨きだけして、とっとと座席をフルフラットにして眠ることにしました。

深夜帯に起床、事務作業をしてあっという間に朝食へ

中途半端な時間に目が覚めてしまったので

フルフラットで爆睡して、次に起きるのは朝食前…と思っていたのですが、数時間寝たら目が覚めてしまって、日本時間に変更した時計を見ると、午前2時頃になっていました(ドイツ時間だと午後7時頃)。

もう当分寝られないので、出発の数日前に購入した機内インターネットのバウチャーを利用して、インターネットサーフィンをしながらパソコンを開いて事務作業をすることにしました。

機内は完全消灯していますが、座席の背後にある読書灯を付けて、クレジットカードの上がってきた明細の整理やメールの返信、帰国時のスケジュール確認など、そこまで頭を使わず、体に負担も多くない作業をチマチマと。

隣の座席(窓側)が空席だったので今回は特に気を遣うことがありませんでしたが、隣が埋まっていたら、本でも読んでいたと思います。

しかし、広い座席のリクライニングを調節して、斜めの体勢でパソコンで作業ができるのは便利でした。

僕は、仕事自体は自宅に籠もってしないとできないので(仕事道具の関係で)、飛行機で移動中にもメールのやりとりを何度もする、というようなビジネスパーソンとは異なるのですが、それでも自営業として、細かい事務作業も空いた時間でやらないといけない身なので、今回のように、11時間ほどのフライトの半分でも、こういった作業に使えるのはとても貴重だと感じました。

※ルフトハンザの機内では、有料のインターネットサービスを使うことができます。詳しい内容はこちらの記事にまとめています。

日本時間未明に朝食がサーブ

その後、日本時間で午前4時頃になると、朝食の用意がされ始めます。

今回利用したフライト、ビジネスクラスのエリアが前方と中央部に分かれていて、前方は完全にビジネスクラスのエリアとして独立、一方で僕が利用した中央部は、エコノミークラス利用者が使う出入り口の直後、プレミアムエコノミークラスの座席の前にある、立地自体は「中途半端」な場所にあったんです。

そして面白かったのは、時計を見ると午前4時頃になると、エコノミークラスの消灯が終わって順次飲み物と朝食が出されるんですが、その時点でまだ、僕の寝ていたビジネスクラスのエリアは消灯のままだったんです。後方のエコノミークラスのエリアが明るくなったので、もう完全消灯というわけではなく少し明かりが漏れて入っているんですが、着陸体勢に入るまでの時間と、CAさんが対応しなければならない人数を考えると、ビジネスクラスは着陸の1時間30分ほど前から朝食を出し始めても、十分間に合うという読みなんだろうと思います。

ビジネスクラスは、必ずしもビジネスパーソンや実業家だけが使うものではないのは十分に承知していますが、それでも、少しでも長い間利用者には快適なフライトを楽しんでもらいたい、という心意気が無言ながら伝わってきて、感動してしまったのを覚えています。

さて、そんな朝食で僕が選んだのは、もちろん和食。

・前菜
厚焼き卵、明太子、鶏松風焼き、蒟蒻、野沢菜漬

・小鉢
菜の花のお浸し

・台の物
鮭西京焼き、鶏の唐揚げ、椎茸、にんじん、ご飯

・味噌汁椀
味噌汁

・デザート
新鮮な果物

という内容でした。

こちらは食後のコーヒー。

そういえば、写真を撮り忘れたのですが、朝食前後の時間にソウル上空を通過したときの夜景がこの世のものとは思えないほどの美しさで、息を呑んでしまいました。

しかも、僕の座席が通路側で、窓を開けたいのに届かなくて、それを見たCAさんが無言で近づいて、窓を開けてくれるんですよ。もう感謝しかない、というか、もっと仕事で稼いで、またきちんと自腹でビジネスクラス乗って還元しなければ、と思ってしまいました(たぶん、トラブルと長旅の疲れと、あまりにも素晴らしいサービスを沢山受けて頭の回路が変になっていたのだとも思います)。

こちらは、関空着陸直前の、日本の領空に入ってから撮影した一枚。

離陸は1時間遅れ、到着は予定通り

結局、フライトは6時30分頃に、定刻通り関空に到着しました。

もともと、ミュンヘンを12時45分に出発して関空に6時30分に到着、フライト時間は11時間45分程度、というスケジュールになっているのですが、過去のフライトデータを見てみても、だいたい1時間ほどフライト時間は短くなるようで、1時間遅れで出発した飛行機は、ほぼ定刻に関空に到着しました(ミュンヘンを定刻で出発すると、関空には5時台に到着する、ということが普通のようです)(※いずれもサマータイム時の話。サマータイムでない時期は、日本への到着時間が1時間遅くなります)。

この後、関西でいくつか用事を済ませて実家に帰ったのですが、ビジネスクラスで少しでも横になっていると、空港に到着してからの元気さが、エコノミー利用時とは全く違いました。

エコノミー利用時だと、頭はクラクラ、足下もフラフラで、電車に乗っているときは座っていても寝落ちしてしまいそうなんですが、ビジネスクラスだとそこまではひどくなく、時差ボケはさすがに治らないものの、日本に朝に着いてその日の夕方くらいまでは活動できるように感じました。

これから大陸横断フライトは、できるだけビジネスクラスを利用したい

昔、20代前半のときに、ノートか何かに「20代のうちに自腹でビジネスクラスのチケットを買って乗る」という夢(目標)を書いていたのですが、図らずしも今回、それが実現したことになりました。

今回なぜビジネスクラスを利用したのかというと、

・もともと日本に、秋に2週間ほど一時帰国する予定があった

・帰国中は免許の更新や、東京への出張でバタバタする予定だった

・ヨーロッパに戻るスケジュールが決まっており、戻ってからも長距離移動が続く

という、「あまり長くない予定で日本に戻る必要があった」ということに加えて、たまたま

・往復19万円台で、ビジネスクラスのチケットが落ちていた

という幸運が重なった、という要因が大きかったです。

1ヶ月ほどの長い帰国ならまだしも、2週間ほどで、しかも休むために日本に戻るのではなく、むしろ色々とやらなければならないことがある、という状態だったらエコノミークラスの利用も十分に考えるのですが、自分の場合は、他に代えが効かない自営業であることと、仕事をした時間と収入がある程度比例する仕事に携わっていること、また、エコノミークラスの安いチケット(東欧出発の往復なら、最安5万円台でヒットすることもあります)を買って中途半端に疲れるなら、その3倍ほどであれば払える金額だし、帰国中も仕事をして、ビジネスクラスのチケット代をすぐに回収すればいい、という考えもありました。

仮に、帰国中にそれほど仕事をしなくても、変に疲れが取れずに寝ているだけなら、ビジネスクラスであまり疲れをため込まずに、勉強なり仕込みなりをしたほうが有意義ではありますし、30代になった今だからこそ、もっと仕事に精を出していきたい、という思いも強くなってきた、というのも間違いなくあります。

さすがに、ビジネスクラスを往復30万円、50万円で買うかと言われれば考えますが、自分の時間の価値を考えると、今のところ、ヨーロッパ~日本の往復で20万円台前半までは躊躇なく払える金額なので(さすがに、1年で何度も往復するとなれば話は別ですが)、この「躊躇いなく行動できる」キャパをもっと広げられるように、30代はもっと上を目指して生きていきたい、と思った、ルフトハンザのビジネスクラスフライトでした。

なお、このビジネスクラスフライトの話を、違う視点からnoteにまとめています。

ビジネスクラスの「おいしさ」は、仕事で酸いも甘いも味わってみないと分からない

この、ミュンヘン→関空行きのフライトに乗る前に利用した、ウィーン→ミュンヘンのビジネスクラスフライトのまとめについては、こちらに記事に詳しく書いています。

また、復路となる上海~ミュンヘンでのビジネスクラス利用の記事は、こちらにまとめています。

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