リトアニアを訪れるなら必ず訪れたいのが、かつて第二次世界大戦中に外交官・杉原千畝がユダヤ人に対して「命のビザ」を発効し続けた大使館跡がある、カウナスという街です。
カウナスはリトアニアの首都・ビリニュスから西北西に約130キロの所にあるリトアニア第2の街で、移動方法としてはバスと鉄道があります。
今回は、鉄道とバスのどちらを使ったほうがいいのか、あるいはどんな場合に使い分ければいいのかをまとめました。
目次
リトアニアを含むバルト三国は「バス王国」
まず、リトアニアとラトビア、エストニアのバルト三国は全て「バス王国」という事実を抑えておく必要があります。
これらの国にも当然鉄道は走っていますが、旧ソ連時代の名残から、国際列車はベラルーシ/ロシア(モスクワ・サンクトペテルブルク)を結ぶものばかり。バルト三国(から更にポーランド)を鉄道で結ぶ計画は現在進行中ですが、全通予定が2026年とまだまだ先で、これらの国の移動にはバスを使うしかありませんし、国内移動をする場合も鉄道は本数が少ないため、予定に余裕がない場合はあまりオススメしません。
ただ、料金や快適性も含めるとそれぞれ長所と短所があるので、以下でそれらを見ていくことにします。
バスのメリットとデメリット
まず、バスのいい点は「本数が多い」ことです。
ビリニュスのバスターミナルに行くと、各プラットフォームでそれぞれ時刻表が書かれていますが、多いときで10分に1本ペース、日中でも1時間に2本程度は確実に運行しているので、ぶらりバスターミナルを訪れてバスに飛び乗って移動することができるのが、バスを使ういい点です。
ただ、途中小さな街に停まっていくのか、ノンストップで移動するかが分かりづらいため、バスは先に出発したのに、10分後に出発したバスに途中で追い越されてしまう、なんてことが起こりかねません(バス停で、時刻の下に「E」と書かれたバスを利用すると、時間をかけずに移動することができます)。
↑「KAUNAS」の時刻表の下に小さく「E」と書かれています。これが恐らく、最短で到着するバスの出発時刻です。
また、バスの所要時間は最短で1時間30分程度、停車駅が多いと1時間40分~50分程度かかると見込んでおいたほうがいいでしょう。
加えて、バスによってインターネットが無料で繋げるのか、繋げないのか、というのも違っていて、それらは実際にバスターミナルで車両を確認するまでは分かりません。要するに当たり外れがある、というのがデメリットと言うことができます。
なお、料金は僕が利用したもので6.3ユーロ(停車駅が多いもの)でした。エクスプレスになると若干値上がりするかも知れません。
鉄道のメリットとデメリット
鉄道のメリットは、バスより若干料金が安いことと所要時間が短いこと。反対にデメリットは、本数が少ないので融通が利きづらいことです。
鉄道は各駅停車、快速列車、急行の3種類が運行していますが、2017年5月のダイヤだと、旅行客向けの時間帯の列車を挙げると
ビリニュス | カウナス | 種別 |
8:50 | 10:24 | 各停 |
9:30 | 10:39 | 急行 |
10:25 | 11:37 | 快速 |
11:15 | 12:31 | 快速 |
11:40 | 13:11 | 各停 |
12:25 | 13:30 | 急行 |
14:05 | 15:20 | 快速 |
14:45 | 16:17 | 各停 |
15:50 | 16:57 | 急行 |
カウナス | ビリニュス | 種別 |
8:10 | 9:24 | 快速 |
9:15 | 10:41 | 快速 |
11:00 | 12:39 | 各停 |
12:08 | 13:20 | 快速 |
13:50 | 15:19 | 快速 |
14:40 | 15:49 | 急行 |
15:40 | 17:14 | 各停 |
16:32 | 17:38 | 急行 |
17:05 | 18:16 | 快速 |
です。
途中で快速や急行が各停を追い抜くこともなく、時間帯によってはバスを使う方が早く到着することもあります。ただ、快速か急行を使うと1時間20分を切って移動ができるので、片道はバス、もう片道は鉄道を利用するのが、時間帯が合えばいいでしょう。
(僕は、ビリニュス→カウナスを朝8時10分発のバスで、カウナス→ビリニュスを12時08分の鉄道で移動しました)
なお、鉄道料金は快速が5.6ユーロでした。各停は0.5ユーロほど安く、反対に急行は1ユーロほど高くなります。
また、鉄道の場合窓口で切符を購入できますが、時間がなくて飛び乗り乗車をして車内で切符を買うと、手数料として1.45ユーロを追加で払わないといけません。窓口で買うとバスより少しお得になるので、鉄道の切符は予め窓口で購入したいものですね。
まとめ
いかがでしたか。今回はビリニュス~カウナスのバスと鉄道での移動方法についてまとめました。杉原千畝博物館に行く際の参考にしてみて下さい。
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