ルーマニアの首都・ブカレストに飛行機を使って出入りする際の拠点となるのが、市内の北約16kmに位置する、アンリ・コアンダ国際空港(通称オトペニ空港)です。
空港とブカレスト市内の移動方法としては主に、路線バス(旧市街の中心・Piata Uniriiを結ぶ783番と、鉄道のターミナルであるブカレスト北駅を結ぶ780番)を使うか、タクシーを使うかの二択。ただ、タクシーは白タクが多く、数年前には日本人が痛ましい事件に遭って命を落としていることもあり、リスク管理の点から見ても、個人的な選択肢としてはなしかなあ、と思っています。
なので、バスを使っての移動がメインになると思うのですが、僕がオススメするのが、言わずと知れた配車サービスであるUberです。
目次
アンリコアンダ空港~ブカレスト市内の移動にUberをオススメする理由
ここからは少し、僕がUberをオススメする理由をいくつか挙げておきたいと思います。
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①バスは本数が限られていて、途中で乗り換える必要がある場合も
バスは、780番、783番共に15分~30分間隔で運転されていますが、当然ながら本数が限られているのと、宿泊地や目的地によっては、途中でバス同士を乗り換える、トラムに乗り換える、地下鉄に乗り換える、ことが必要になります。
ただ、僕はブカレストに2回訪れましたが、トラムは車両がボロボロで車内の雰囲気が悪そう(Uberを使っている時に外から見た印象です)なのと、ブカレスト市内の多くの場所は、車が無秩序に大量に動いていて、平気でトラムの軌道を横切ったまま信号待ちをしたりするなど、とても交通マナーが悪い印象を受けました。
バス1本で行ける場所であればまだしも、ブカレスト市内は街が放射状に広がっていて、空港と宿をバス1本で結べる場合は限られているのではないかと思います。移動中に乗り換えが必要になるのであれば、大人しくUberを使って移動中に体力を温存するほうが、賢明ではないかと思います。
②おびただしい交通量。公共交通機関の移動時間はアテにならないことも
上でもちらりと書きましたが、ブカレスト(というかルーマニア一円?)はモータリゼーションがものすごい速度で発展していて、道路面積に対して車の数が多すぎて、道が慢性的にパンク状態になっています。
なので、Uberを使っているときもそうでしたが、空港~市内の幹線道路はほぼ1本しかなく、凱旋門辺りの、片側3車線ほどある道路でも慢性的に渋滞が発生している状態で、公共交通機関の所要時間がアテにならないことが多くあります。
しかも、車が多すぎることに加えて、ドライバーのマナーも悪い悪い。割り込みしてくる人も沢山いれば、信号が変わっても出発しない前の車をクラクションでどんどん煽る。バスを使って市内を移動したことはありませんが、渋滞に巻き込まれた上に騒音やらなんやらでイライラしてしまうと、せっかくの移動時間がもったいない。空港~市内の移動時間は通常30分と言われていますが、10~15分ほど延びる場合もありますし、この状況でバスに乗り続けられるかどうかは、旅人1人1人が判断して最適なチョイスを選んでもらいたいと思います。
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③Uberならクレジットカード決済。現地通貨を余計に下ろさずに済むのでストレスもなし
これまでは、公共交通機関を使う実質的なデメリットを紹介しましたが、Uberの一番の長所はなんと言っても「透明性」。ドライバーとのマッチングの際に、評価(レビュー)情報も見てどれほど信頼できるかを判断することもできますし、配車が決まると、おおよその所要時間と料金も表示されます。
そして、決済もクレジットカード1本でタッチレスに行えるのが魅力。実際にUberを利用したことがある方は分かると思いますが、自分のアカウントに紐付けているクレジットカードに、降車時に「降車完了」手続きをドライバーがしてくれることで、自動的に料金の請求が行われるようになっています。
こういう仕組みなので、空港のATMでキャッシュを引き出す必要もないし、レートの悪い空港の両替所でルーマニアの通貨を用意する必要もないし、精算時にお金をくすねられる必要もない。ルーマニアはユーロではなく独自通貨(ルーマニアレイ・1レイ=約28円)なので、ルーマニアを出てしまうと使い道もありませんし、再両替をするにしても、通貨の力が弱いのでどうしてもレートが悪くなりがちです。
ルーマニアは東欧に属して、他のヨーロッパ諸国(西側)よりも物価はおしなべて安めなので、不必要にキャッシュを下ろしすぎて使い切れずに困った!ということも、Uberを使えば避けることができます。
空港から市内まではUberを使って、市内を回りながらおおよその物価を把握して、そこから最低限のキャッシュを用意する、という順序でもいいかと思います。
また、これはタクシーと比較した場合の話ですが、タクシーだと相場を知らないとどうしてもぼったくられてしまいますし、口約束になるので(紙などにデータが残らないので)、何かともめ事に発展した場合に面倒です。ブカレストのタクシーがどこまであくどいのかは僕も知りませんが、不用意な消耗を避けるためにも、適切にUberを使ってみるのは手段としてアリではないでしょうか。
なお、Uberで空港~市内を移動したときの料金ですが、請求書のデータを見ていると、平日の日中で30分弱で35ルーマニアレイ(約1000円)でした。この料金を高いとみるか安いとみるかですが、僕には十二分に安く感じます。
アンリ・コアンダ空港でUberを配車するには
さて、ではここからは、オトペニ空港でUberを配車する方法について解説します。なお、Uberのアプリは事前にアプリストアからインストールをしておきましょう。ちなみに、まだアプリをインストールしていない方は、
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このコードを入力すると、約600円相当の割引クーポンが自動的にゲットできます(僕からの紹介になる、というわけです)。こちらも是非ご活用下さい。
何よりもまず必要なのはインターネット
実は、これが唯一にして最大の難関かもしれません。というのも、日本のスマホを持っている場合、海外でインターネットを使うと通信量がえらい金額になってしまう場合があるからです。
ただ、そういう場合でも問題ありません。オトペニ空港にはフリーWi-Fiが飛んでいるので、スマホを機内モードにしたままWi-Fiに接続して、Uberアプリを立ち上げて配車をしましょう。
なお、EU圏内の他の国に住んでいる場合で、現地のSIMカードを持っている場合は、データローミングの規則の関係で、ルーマニアにいても低額の通信料(居住国とほぼ同じ料金)でインターネットが利用できます。その場合は、ルーマニアに入国してからスマホを普通の通信モードにして(機内モードをオフにして)、現地の通信事業者の回線に接続してから、Uberアプリを使いましょう。
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Uberの乗車場所は1階(日本でいう2階)にある屋外駐車場
さて、Uberの配車が終わったら、ピックアップ場所に移動する必要があります。
普通のタクシーであれば、空港の到着ロビーに停まっているのですが、Uberは「グレーゾーン」のシステムなので(日本でもそうですが、正式な認可を受けた配車サービスではないので)、空港では出入りが規制されている場合が多いです。
アンリ・コアンダ空港でも同じ措置が取られていて、Uberの車に乗車できるのは、1階(日本で言う2階)にある屋外駐車場の限られたエリアのみ。
アンリ・コアンダ空港の構造は他と少し変わっていて、空港正面から見て左側が出発ロビー、右側が到着ロビーとなっています。しかもロビーがそれぞれ地上階と1階(日本で言う2階)に分かれていて、到着するフライトによってどちらの階に着くかが決まっています。正式な規則は知らないのですが、僕が利用した2回のフライト(共に国際線)は、両方1階に到着しました。
地上階のほうがスペースはこぢんまりしていて、スーパーがある程度の作りになっています。このフロア内でWi-Fiに繋ぐなどして配車をして、そこで表示される、車のナンバープレートをメモして(スクショを撮って)、1階にある駐車場に向かいましょう。
到着ロビーを過ぎて建物の外に出たら、その目の前に駐車場があります。
ここで車に乗ってからは、目的地に着くまでは休息を取るもよし、本を読むもよし。当然ながら、複数名で乗ると1人当たりの料金は安くなります。
なお、市内から空港に向かう場合は、ホテルのインターネットに繋いで配車をしましょう。また、ブカレスト市内でUberを何度も使うのであれば、SIMカードを現地で調達して、ブカレスト滞在中は利用するといいですね。
僕は、ハンガリーのSIMカードを使ってそのままインターネットに接続しましたが、ブカレスト市内を歩いているとキオスク(露店)でも、最安約600円でプリペイドSIMを購入することができるようでした。
まとめ:ブカレストでは、Uberが手堅く一番無難な移動方法
今回は、アンリ・コアンダ空港~ブカレスト市内の移動方法として、Uberを紹介しました。これは完全に僕の意見ですが、ヨーロッパに住んでいると、ポーランド~ハンガリーの東側の国境を超えた更に東側、国としてはウクライナ、ルーマニア、ブルガリアなどに足を運ぶと、あきらかに「発展途上国」感が出てしまいます。道路状態が悪いところ、車の量が多すぎて慢性的な渋滞が頻発、車の運転も荒い、公共交通機関の設備もやや古くさい…。
こういう環境があまり好きではない、という方は、迷わずにUberを利用するのがいいのではないかと思います。Uberを使っても30分ほどの移動で1000円くらいしかかからないので金銭的負担も少ないですし、座って乗り換えもなく移動できるのが魅力ではないでしょうか。
というわけで、この記事をきっかけに、1人でも多くの方にブカレストでUberを使って頂ければ嬉しいです。
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