ポーランドの首都・ワルシャワとチェコの首都・プラハ。地球の歩き方にも「ポーランド・チェコ・スロバキア編」という中欧3カ国の情報がまとめて収録されているものがあるように、これら両都市を連続して見て回る方も多いのではないかと思います。
今回は、これら両都市間の移動方法(バス、鉄道、飛行機)について、それぞれ長所と短所を解説したいと思います。料金の安さを取るか、移動時間の短さを取るか、快適性を取るか、一人ひとりの好みや優先順位によって最適な選択肢は違ってくると思いますが、ここにまとめる内容を参考にして頂ければと思います。
それでは早速、①バス、②鉄道、③飛行機の順で見ていきましょう。
目次
①昼行・夜行共に直行があるバス。所要時間は最低9時間(鬼)
まずはバス。ワルシャワ~プラハ間は、道路基準で約700km弱の距離があり、両国間の国境付近にはなだらかな山脈が横たわっているため、どうしても所要時間が長くなりがちです。
この区間をバスで移動する場合、1日3本の動いている直通バス、又は途中で乗り換えをして、目的地を目指すことになります。
直通バスの出発時間はそれぞれ、両都市を朝(午前7時)、昼間(12~13時台)、夜(21時~22時台)となっていて、所要時間は夜行が9時間30分程度、昼行は10時間程度となっています。運賃は安いですが、所要時間が長いため、昼に移動するとなると、1日がほぼ移動で潰れてしまうことになります。
バスの長距離移動が苦にならない方は問題ありませんが、途中でサービスエリアに立ち寄ることもないので(僕が以前利用した際は、立ち寄りませんでした)、移動日の鉄道の運賃などと比較して、バスを選ぶかどうかを判断するのがいいでしょう。
なお、バスのチケットはこのブログでもお馴染みのGoEuro(今は「Omio」という名前に変わってしまったようです)を使って、直通と乗り継ぎの両方を調べることができます。
GoEuroについては、こちらの記事で解説しています。
なお、稀にGoEuroで、直行バスの検索結果が出ないときがあります。その場合はFlixBusの公式サイトから検索をすると、直通バスも乗り換えが必要なバスも、(FlixBusが運行しているもの限定ですが)調べてチケットを購入することができます。
※直行バスの運転本数、運行スケジュールはシーズンなどによって変動する場合があります。必ず各種公式サイトで検索をして、確実な情報を入手するようにして下さい。
また、僕が利用したことのあるワルシャワ→プラハのバス利用記は、こちらの記事です。
②バスより快適な鉄道。運賃次第で第1候補となりうる選択肢
続いては鉄道。こちらは、昼間2本、夜行1本がそれぞれ運行されていて、夜行列車は寝台(個室と簡易寝台・クシェット)も連結されているので、横になって移動したい方は検討してみる価値があります。
ワルシャワ中央駅とプラハ中央駅間を結ぶ列車であれば、
・早朝(5時、6時台)に出発して昼前~昼過ぎに目的地に到着
・午前中(10時頃)に出発して夕方に目的地に到着
・夜(21時以降)に出発して翌朝に目的地に到着
というダイヤが設定されているので、前後の予定や疲れの度合いに応じて、鉄道の利用も考えてみるといいでしょう。
所要時間は8時間前後で、バスより少し速いのがウリ。ただ、運賃については国際列車なので、公式サイトでは確認できない(GoEuroでは鉄道の検索結果がそもそも表示されないのと、ポーランド国鉄のサイトで検索をしても時刻しか表示されない)場合があって、チケットの予約も、オンラインでできる場合とそうでない場合があります。
僕が2017年に利用したときは、プラハ→ワルシャワをチェコ国鉄の公式サイト(英語)で検索して発券することができました。ただ、このときに発券したチケットは格安の、「払い戻し・チケット変更不可」のものだったので、激安(確か2等車で3000円くらいだったと思います)ですがややリスクがあるものでした。
鉄道のチケットの運賃を確認して発券するのであれば、ワルシャワ中央駅やプラハ中央駅にある国際路線用窓口で、スタッフに直接聞いて情報を確認するのが一番確実です。鉄道の運賃はどうしてもバスより高くなりがちですが(寝台を利用するのであれば、バスより安くなることはまずありません)、僕がそうしたように、インターネットで条件付きの格安切符を手に入れることも不可能ではないので、移動日の目処が立っているのであれば、バスと比較検索をして安いほうのチケットを取るのがいいでしょう。
鉄道はバスほど揺れることもなく、昼行列車であれば食堂車(というかビュッフェ車・軽食が注文できる)が連結されているので、快適であるのは間違いありません。
鉄道のチケット検索については、ポーランド国鉄のサイトも利用することができます(国際列車は時刻検索のみ可能)。サイトの案内や検索方法はこちらの記事で解説をしています。
③LCCが飛んでない空路は往復利用でマイル積算可能な人向け
最後の選択肢・飛行機ですが、実はこの区間、LCCが飛んでおらず、就航しているのは両国のフラッグシップキャリアであるポーランド航空とチェコ航空のみ。
ですので、LCCがウリにしている「片道航空券を安く買える」こともできません。また、近年欧州圏内はLCCの参入で競争が激しくなってきており、フラッグキャリアでも最安の運賃でチケットを取ると、「預け手荷物は含まれない。荷物をカウンターで預ける場合は別途追加料金が必要」という条件になっている場合が多いです。
この記事を書いている2019年4月にチケットを調べてみたところ、2019年5月の平日にワルシャワ発のプラハ往復チケット(4日間。プラハには終日2日滞在)で最安が1.3万円(チェコ航空。復路はプラハを朝7時台に出発)となっていました。片道計算だと、バスや鉄道よりやや高い料金に思えるのですが、往復で購入することが前提になっているので、ヨーロッパを一筆書きで旅する人にとっては、飛行機の選択肢はほぼないと言っていいでしょう。
逆に、フライト時間は1時間30分程度で、市内~空港の移動と空港での待ち時間を含めても片道3時間程度で移動できてしまうのは、陸路の移動手段にはない魅力です。また、ポーランド航空はスターアライアンス(全日空やルフトハンザドイツ、エアカナダ、ユナイテッド航空など)、チェコ航空はスカイチーム(KLMオランダ航空、エールフランス、大韓航空など)のアライアンス(航空連合)に加盟しているので、これらのマイレージプログラムに加入していて、飛行機に乗ればマイルが加算されるという方は、お財布と相談して利用してみるのもいいのではないか、と思います。
なお、飛行機のチケットは、バスも含めてチケットの串刺し検索ができるOmio【公式】ヨーロッパ格安乗車券検索
これであらゆる旅行代理店から出ているものを含む、様々なチケットを串刺し検索することができます。
なお、ワルシャワ空港とワルシャワ市内の中心部との移動方法については、こちらの記事で解説をしています。
プラハ空港と市内の移動については、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ:如実に一長一短のある選択肢。賢く選んで利用したい
いかがでしたでしょうか。ワルシャワ~プラハは距離があるので、陸路で昼間に移動するには時間がかかりすぎます。かといって、飛行機を利用するのは、多くの旅行者にはそぐわない可能性があります。僕自身は夜行列車の寝台を使って移動するのが最適だと考えますが、予算や旅のスケジュールに応じて、最適な方法を検討して選んでみて下さい。
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