ポーランド随一の産業都市・ウッチの見所を惜しみなく公開!
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ポーランドのウッチ(Łódź)は、ウッチ県の県都であり、ワルシャワ、クラクフに次いで人口が多い街です。かつては織物の産地として反映し、ポーランドの産業都市と言えばウッチ、と言われるほどに有名です。

 

今回はそんな産業都市ウッチの観光スポットを紹介します。

 

目次

「ウッチ」の意味は「ボート」

いきなり話はそれますが、ウッチ(Łódź)というのは英語で「boat」の意味。その証拠に、ウッチ市の旗にはボートのデザインがあしらわれています。Łódźの綴りはポーランドアルファベットのオンパレードで読みづらいですが、ローマ字で発音を書くと「Wucchi」のようになります。口をすぼめて「ウ」と言うのがポイントですね。

 

ちなみに、ウッチの街には大きな川もなく、ボートとの関係はあまりありません(現在は地下に運河は流れているようで、夏期に見て回ることは可能です)。

 

僕は、ウッチ在住のポーランド人カップルに案内をしてもらいました。今回はその時に見て回った情報を元にしています。それでは以下、順に見ていきましょう。

 

①ポーランド一長い歩行者天国「Piotrkowska」通り

なんと、ウッチにはポーランド一長い歩行者天国があります。その通りの名前はPiotrkowska(ピョトルコフスカ)通りで、約2kmにわたって一直線に歩行者天国が続いています。この通り、なんでもヨーロッパ一長い直線のストリートなんだとかないんだとか…。

 

地図は、Piotrkowska通りが始まる一番北の「自由広場」になっていますが、ここから南にかけて、ずーっと歩行者天国が続きます(ただし、この通りに済んでいる人の車や緊急車両、タクシーなどは入れます)。なお、Piotrkowska通りの途中で歩行者天国は終わりますが、この通り自体は更に南に続いています。

 

  

こういう飾りも多いです。

市に寄付をした市民は、この通りのレンガ畳に自分の名前を残してもらえるようです。日本だと神社にこういうのがありますよね…。

カップルの男性のほうはウッチの方で、昔寄付をしたそうですが未だに自分の名前は発見できていないとのこと。

 

②センスがぶっ飛んでいるカフェ「Niebostan」

続いては、Piotrkowska通りにあるカフェNiebostan。

通りから中に入らないと行けませんが、何が凄いのかというと、内装のセンスです。

 

スプーンとフォークを使ったコートかけや

スーパーのカートを改造した椅子。

これは少し座ってみましたが、子供時代にタイムスリップしたみたいでした。男の子だったら一度は、カートに乗ってスーパーを暴れ回ったことがありますよね…。

 

あるいは、バスタブを改造した長椅子(笑)

この時はカフェにお邪魔しただけで、何も注文はしませんでした。

 

もちろん、内装全体がいいセンスに包まれていますよ!

 

③鏡の切り絵アート

これは2016年に完成したアートのようで、Piotrkowska通りの一番北の近くにあります。

この文化博物館の少しだけ南。

「鏡の切り絵」って何なのか、と言いますと、こんな感じです。

これが全部、鏡でできています。ポーランド語のスラングで「zajebiscie」って言葉がありますが(日本語で言う「ヤバい」みたいなもの)、この言葉はこの時のためにあるんだ、というようなものでした。これはさすがにため息が出ましたね…。

 

しかし、カートを改造して椅子を作ったり、壁一面に鏡を埋め込んだり、ポーランド人の芸術センスは未だに理解できません。

 

④ポーランドではウッチが発祥のストリートアート(ムラ-ル?)

ポーランドでは、アパートの側壁に巨大な絵画がスプレーで描かれていることが多いですが、この発祥がなんとウッチなんだとか(カップル談)。

ワルシャワだと特に、ビスワ川東側のプラガ地区で多いですが、ここウッチには非常に多くのこの壁画アートがあるようです。なお、案内してくれたカップル曰く、このアートは「ムラ-ル」と言うみたいなんですが、「murar」で検索してもヒットせず…。正しい単語をご存じの方、教えて下さい。

 

ウッチで見られる壁画アートは、例えばこんなもの。

↑これはめちゃカラフル。

  

↑この躍動感には脱帽。

↑これは、ウッチ(boat)をモチーフにした大作でした。

 

⑤アニメから取ってきたウッチ版小人

ポーランドだと、ヴロツワフは街中に小人の像が設置されているのが有名ですが、ウッチではアニメのキャラクターを同じように像にして、街に配置しています。

例えばこんな。

足が細すぎる!笑

 

ヴロツワフの200体の小人、とは行きませんが、街歩きに疲れたらこういう像を探してみるのもいいかもしれませんね。

 

⑥旧工場を改築した総合商業施設(Galeria Handrowa)

お次は、むかし織物の工場だった施設をリノベした商業施設「Manufaktra」。

Piotrkowska通りや自由広場からも歩いて行ける距離にあります。

赤煉瓦が立派です。

ウッチは産業都市だった割に旧共産圏の香りがプンプンしていてびっくりしていたのですが、このManufakturaだけは洗練されていて別格の存在でした。ただ、普段生活しているワルシャワがポーランドらしくない、と言うこともできるとは思います…。

 

この時はイースターが近づいていることもあって、イースター関連の露店も多数ありました。

 

⑦映画博物館

ポーランドの巨匠映画監督と言えばアンジェイ・ワイダ(2016年10月9日逝去)ですが、そのワイダも通った映画学校がウッチにあることは有名です。

学校の近くには博物館があって、映画撮影機材や設備についての展示がされています。

 

映画博物館については別記事でまとめる予定なので、ここでは簡単に。

↑これは3D映像についての解説ですね。これも仕事柄興味深かったですが、如何せんポーランド語だけでよく分からず…せめて英語の表示は付けて欲しかったです。

↑これは…どこかで見たことあるのですが、何の機械かが思い出せず。昔はこの中にフィルムを映して映画を見れるようにしていたんですっけ…。

 

番外編:ウッチに鉄道で行くには

こちらはアクセス方法に関してですが、2016年の12月末に、ウッチの中心に新しいŁódź Fabryczna駅が開業しました。現在、ワルシャワやクラクフからはウッチに行くには、このŁódź Fabryczna駅を目的地にして検索をするのが一番ベターです。

 

なお、ウッチにはŁódź Widzew駅やŁódź Kaliska駅などもありますが(pkpのサイトでŁódźと入力すると沢山の駅がヒットします)、どちらも街の中心からは少し離れているので、Łódź Fabryczna行きの列車を探すのがいいでしょう。

 

なお。Łódź Fabryczna駅はこんな感じです。

ホームが地下2階にあって、イメージがワルシャワ中央駅にすごく似ています。

 

まとめ

いかがでしたか。ウッチは、地球の歩き方でも触れられていませんし、産業都市のイメージが強いのか、あまり観光スポットも知られていないと思います。僕も行く前は「どうせ何もないだろ…」と思っていましたが、ポーランド人に案内してもらってイメージが180度変わりました。今回は地下運河は見物できなかったので(見学できるのは5月から)、ポーランドにいる間にもう一度行ければと思います。

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