この前帰国したときに「地球の歩き方」を少しだけ読んで、なんとワルシャワに鉄道博物館がある!ということを知ったので、この前の日曜はワルシャワ蜂起博物館に行ってきましたが、その翌日に、こちらに足を運んできました。
場所はこちら。
少し分かりづらいかもしれませんが、蜂起博物館の少し南側にあります。ワルシャワ中央駅からだとトラム7番、9番、22番、24番、25番で到着できます。トラム乗り場の名前は「Pl. Zawiszy」というところで、中央駅からだとわずか2駅!歩いてもいける距離ですね。
なお、このPl. Zawiszy停留所は少し複雑で、7番、9番、25番と22番、24番の乗り場が違います。22番、24番の乗り場のほうが博物館に近いので、気になる方はこれら2種類のトラムで行かれることをオススメします。
22番、24番の停留所を降りたら、進行方向後ろ側に歩いて、横断歩道を右側にわたります。その後、もう一回右に曲がります(乗ってきたトラムと同じ進行方向)。
この時、足元にポーランドの鉄道の線路が複数見えるので、それが確認できれば進行方向は合っています(この線路はワルシャワ中央駅に続いています)。
ここから2分くらい歩くと…
「Warszawa Główna」という文字が見えるでしょうか?実はこの博物館、ワルシャワ中央駅(Warszawa Centralna)が出来る前に使われていたWarszawa Główna駅の跡地を利用して作られているんですね。
↑「Stacja Muzeum(station museum)」の矢印が書かれているので、進みましょう。
建物の終わりの所を左に曲がると
入口です。
営業時間は、平日が9時~17時、土日は10時~18時までの営業。月曜日は入場無料です。僕は当然、この日を狙って行きました。
入場料は大人12ズロチ。ポーランド国内の博物館だと、これくらいが相場でしょうか。
中に入ってみると…
おおお!!
そこまで規模は大きくないんですが(笑)、これまでポーランドの鉄路を駆け抜けてきた英雄達の姿を見ることができます。
↑これは、マゾフシェ県(ワルシャワがある、ポーランドの行政地区)の地図で、どんな風に鉄道が延びているのか、高速道路があるのか、というのが分かります。写真はピンぼけしていますが…。僕はこういう地図を眺めているのが大好きなので、これだけで時間をつぶせます。
本当に余談ですが、中学生になるまではカレンダーの裏にボールペンと定規を使って、空想の時刻表を作るのが趣味でした。日本地図を広げて街を結ぶ鉄道を作って、架空の駅と列車を作って、それを走らせる…。今振り返ってみればタダの変態ですが笑、あれは楽しかったなあ。
中に展示されているのは全て模型。日本だと、今の京都鉄道博物館(かつての大阪の鉄道博物館)のように、本物の車両を館内にドドン!と置いていますが、さすがにそれはないようです。
ちなみに、この2つ目の写真の車両は、かつてベルリンのSバーン(近郊列車)として使われていたものを譲渡して使っていたもののようです。ちょい専門的な話になりますが、ベルリンのSバーンは第3軌条(線路の横に惹いた通電用レールから電力を供給する)方式なんですが、これを改造してパンタグラフを取り付けて、ポーランドで走れるようにしたらしいです。
所詮ドイツのお下がりというのが、なんともポーランドらしいというか…。
ところで、この博物館の難点を1つあげれば、展示の殆どはポーランド語のみ、という点でしょうか。展示されてる模型の説明には英語表記があるんですが、ワルシャワの駅の変遷やら何やら、読み物としてのコンテンツは全てポーランド語。まあ、読んでなんとなく分らなくもないのですが、やっぱりここは、英語表記が最低欲しいところですね。
鉄道模型も幾つかありました。昔はないお金を使っていろいろと買っていましたね…。今は全く熱がありませんが、将来どこかに物件を買って、もう一度模型を作るっていうのもやってみたいですね。昔模型をやっていたときは、部屋が狭すぎてジオラマを作っても置けないので、列車の改造をメインでやっていました。
↑150年くらい前のワルシャワの鉄道地図。今でこそ「ワルシャワ中央駅」がありますが、当時は今のロシアのモスクワのように、方面毎にターミナルが設置されていたようで、これらを1つにまとめるために「中央駅」を作ったようですね。しかし、ワルシャワ・サンクトペテルブルク駅とワルシャワ・テレスポル駅(テレスポルは、今のポーランド~ベラルーシ国境のポーランド側の駅)があったとは、興味深い…。
で、僕はもうちょっとモダンな博物館をイメージしていたんですが、
あとは全体的に、蒸気機関車の模型ばかりだという…(笑)。せめて、今走っている電気機関車や客車、電車の展示もあれば萌えるんですけどね…。まあ、これらは実際に駅で見ればいいわけですが(笑)
またまた模型。5ズロチ投入すれば、数分間模型が動くらしいです。それににしても、ヨーロッパの風景を模型で再現すると、これまた風格がありますね。個人的には、ポーランドの電気機関車と客車が鉄道模型として売られていることに驚きましたが。
なお、この博物館には屋外展示場もあります。といっても、こちらも殆ど、蒸気機関車ですが…
なんて言いつつ、装甲車が。これは見る価値ありかもですね~。
ちなみに、この日は雨で博物館に来ていた人も片手で数えられるほど。屋外展示場には僕以外誰も居なくて、さすがにちょっと怖かったですが。
↑これとかは、保存状態が悪いですね。
一部の蒸気機関車は、運転室も入ることができます。蒸気機関車といえば、ポーランド西部のボルシュティンと言う街で蒸気機関車の動態保存がされているので、そっちのほうが価値は高そうですが。
↓こちらは雪かき車。片方はロータリー、もう片方はラッセルですね。
ラッセルは、連結器と緩衝器を閉じ込めて雪かきモードで使えることができるようです。
恐らく、この雪かき車はかつて日本で走っていた「キマロキ」を1つにまとめたようなものなんですよね。
※キマロキ=蒸気機関車+マックレー車+ロータリー車+蒸気機関車、を一繋ぎにした雪かき車。
たとえば以下のページの説明が分かりやすいです。
http://inacafe.exblog.jp/12745333/(名寄のキマロキ保存編成と妄想)
あとは、鉄道で使う小道具の展示ですね。
こちらは転轍機。
こういう、配線図を見ながらどこのポイントをいじったらどう繋がるのか、とかを考えるのが好きなわけですよ(笑)
で、博物館の展示は以上でした。僕はささっと見て回ったところもあったので、1時間くらいで余裕で見終わることができました。ただ、鉄道好きじゃないと苦痛になるかも知れませんね。
そして、ポーランド語表記だけというのも地味にハンデがあるので、大多数の方にはウケないと思います…。
物好きな方は一度行かれてみてはいかかでしょうか。
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ちと被害妄想ではないですか。物価目当てで訪れる日本人が増えても最初のきっかけにす…