ポーランド南部、スロバキアとの国境近くにある湖のMorskie Oko(モルスキオコ)は、カルパチア(タトラ)山脈にある湖で、多くのポーランド人にとっては「憧れの場所」でもあります。
今回は、そんなモルスキオコまでのトレッキングにザコパネから挑戦してみたので、情報をまとめておきます。
目次
ザコパネから登山口まではバスで移動
ザコパネは一帯の山岳リゾートの入口の街ですが、ここからモルスキオコまでは、さすがに徒歩では行けないので、駅前からバスを利用してモルスキオコへの登山口まで移動することになります。
ザコパネ駅の中には荷物預け場があるので、バックパックやスーツケースがある場合は利用しましょう。荷物1個あたりで1日7ズロチで、半券を渡されるので返却時はそれと引き換えます。料金は返却時に支払います。
入口はこんな感じで、確か朝7時~夜10時までの営業でした。
モルスキオコまでのバス乗り場
モルスキオコへのバス乗り場は、駅前のバスターミナル(併設)の、一番出口側です。
こんな風に「Morskie Oko」と書かれた行き先表示が出ているので、ここで待っていれば、オンシーズンには10分に1本程度のペースでバスが出発するので、待っていましょう。
バスの行き先は、一応Morskie Okoとなっていますが、正式には登山口までです(Palenica Białczańska)。バス停にはその名前で表記されています。
バスはマイクロバスやベンツのミニバスなどいろいろあります。
バスの運賃は片道10ズロチで、所要時間は約40分。途中いくつかの停留所で止まりますが、終点まで乗って下さい。
なお、登山口からザコパネまでの帰りのバスの最終便が17時頃なので、それまでにトレッキングを終えて戻ってくる必要があります。逃した場合はタクシーを呼ぶか、マイカーで来ている人に乗せてもらうかしないといけません。
帰りは、時間帯によっては登山口からバス乗車に時間がかかるので、ザコパネまで1時間くらい時間を見ておいたほうがいいでしょう。ザコパネから更にバスや列車でクラクフに戻る場合、乗り遅れないように注意しましょう。
登山口に着いたら
登山口からは、ひたすらモルスキオコを目指して歩いて行きます。
バス停は終点で、マイカー用の駐車場もあるので分かりやすいです。
景観保護料なのか、入場料を払う必要があって、1日で10ズロチ。なお、1週間分の料金(割安)を払うこともできるようなので、トレッキングや登山をして、キャンプ生活などをしながらしばらくの間このエリアに滞在することもできるようです。
トレッキングとは言うものの、実は道のりは全てアスファルトです。また、馬車を利用するとモルスキオコ近くの場所までショートカットできるので、体力に自信がなかったり時間がまずそうであれば、片道だけでも使ってみるといいでしょう(お金はあるて程度かかると思いますが、調べませんでした)。
徒歩の場合、登山口からモルスキオコまでは約2時間20分かかるようです(僕はなぜか1時間45分前後で行けました)。
馬車の場合、時間は分かりませんが恐らく1時間くらいでモルスキオコまで移動できると思います。
途中にいくつか簡易トイレもありますが、場所が多くはないので、ザコパネか登山口(入場料を払う前のエリア)で済ませておくのがベターです。
道はこんな感じで、延々とアスファルトが続きます。ただ、アスファルトはあまり足に良くないので、ぼくは端の砂利道をできるだけ歩くようにしました。
馬車が途中で追い抜いていきます。
山は高々としていますが、酸性雨?の影響で枯れている木が多いのが気になります。
所々、見晴らしのいい場所があります。
小さな滝みたいなのもありました。ここからはるばる、バルト海まで流れて行っているんですね。
途中、ショートカット用の階段もあります。ただ、石畳なので歩きにくさはあまり変わりません。
歩き続けると、こういうお店が現れます。この近くに馬車の終点があって、この建物が見えたらモルスキオコまではあと少しです。
この建物が見えたら無事に到着です。右手に見えるのがモルスキオコ。
この日はあいにくの曇り空でしたが、晴れるともっと綺麗に見えるはず。
あと、写真からだと分かりづらいですが、水がとっても碧くて神秘的です。日本だと、白神山地の十二湖に「青池」というのがありますが、それがとても大きくなったイメージです。
とても静かな場所に見えますが、旅行客が多いので、人を写さずに写真を撮るのが大変なんですよ(笑)
少しカメラを左に向けると、ほらこの通り(笑)
上の写真にある建物はレストラン(というかバル)なので、食事やお酒を楽しむこともできます。
余裕があればしたい湖1周
モルスキオコは、到着してバルでゆっくり食事をするのもいいですが、もし時間と体力に余裕があれば、湖をぐるっと一周してみるのもいいですよ。
所要時間は約1時間ですが、途中で写真を撮ったりしていると、もう少し長くかかるように見越しておいたほうがいいでしょう。
ぐるっと回ると、少しずつ湖や背景の山の景色が変わります。
見事に水鏡になっています。
遊歩道も高低差があるので、色んな高さや角度から湖を見ることができます。
なお、ポーランド最高峰のルィスィ山(2503m)に登るには、この湖のちょうど反対側(山側)が入口なので、モルスキオコを横目に歩いて行かないと行けません。ちょうどバルの反対側あたりに、上の写真のような案内があるので、ここから歩いて行きましょう。
所要時間は片道2時間半~3時間とのことですが、それなりの装備と体力がないときついと思います。
ちょうど、湖を回っている間に天気が悪くなって、雨が降ったときがありました。
僕は湖を時計回りに回りましたが、後半は岩がゴツゴツしたエリアがあって、雨が降ると滑りやすいと思います。気をつけて下さい。
トレッキングに必要な服装と装備
ザコパネからモルスキオコまでのトレッキングは、「トレッキング」とは言いますが、さほど本格的な装備は必要ありません。他の旅行客を見ていると「散歩か!」突っ込みたくなるような服装の人もいました(女の人だと、スカートやワンピースに、ヒールのないサンダルとか)。
ただ、最低限
・スニーカー
・裾の長いパンツ(ジーンズでOK)
・長袖シャツ
・帽子
は持って行ったほうがいいでしょう。トレッキングシューズ・ブーツはルィスィ山に登るにはあったほうがいいでしょうが、モルスキオコまで歩くだけなら不要です。雨が降る場合は、登山用のレインコートがあったほうがいいです(バルの近くなどで販売されているのは、ビニールでてきたカッパでしたが、あれは勝手が悪そうです)。
水分補給スポットが途中にほぼないので、ペットボトルの水とお菓子を幾つか持って行くのがベターです。
モルスキオコからザコパネの登山口までも、2時間~2時間半見ておけば帰れるでしょう。疲れている場合は馬車をどうぞ。
次回足を運ぶ際は、ルィスィ山まで登ってみたいです。
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